Jatinegaraを通過する新生Holec
レバラン輸送を前に今年も新規設定の列車が登場しました。特に今回の目玉はこれ。先日JABODETABEK圏から姿を消したHolecが冷房付きのKRDEとして舞い戻ってきたのです。
真っ赤な顔が鮮烈な印象の新生KRDE Holec。
しかも、今回JABODETABEK圏に乗り入れるKRDEは5連2本セットで10連にて運用!そのため、中間に組み込まれる先頭車は貫通タイプ!これまでタネ車のHolec含めて、どうもこの顔はなぁ・・・というガッカリも否めなかった(KRDEになって少しはマシになりましたが)のですが、この貫通顔はかなりのイケメン。西の115先頭化改造車(貫通タイプ)にも見えなくは無い、という;;もちろん中間運転台なのでイケメン顔は基本的にJakartaでは拝めません。また、毎度のごとく予備車がありませんから、突発的な理由により突如中間運転台がひょっこり現れる可能性はありますが。ではその中間運転台はというと。
インドネシアでは珍しい貫通顔のKRDE(写真はSurabaya地区)
そんな赤いKRDEですが、Jakartaに顔を出す5連2本の他(配置はTegal)、今回同一タイプのものが、Surabayaに2本、Jogjakarta(配置はPurwokert)1本配置され、7月13日一斉デビューを果たしました。運転区間は下記の通りで当分の間は各1往復の設定となります。全車指定席のKaligangsa Expressの時刻は判明しておりますので併記しておきます。その他の列車がプロモ期間終了後、全車指定席になるのかは不明。
プロモ期間中は無料で乗れますよ
現在運転している列車は以下の通り(2012年8月現在)
Tegal(7:00発/21:18着)-Cirebon-PasarSenen(12:35着/14:36 発)‐Tanjungpriok:Kaligangsa Express
Purwokert-Jogjakarta-Maguwo:Baturaden Express
Surabaya Gebung-Malang-Blitar:Kelud Express
Madiun-Kertosono-Surabaya Gebung: Arjuna Express
また現在PT.KAIが急ピッチで進めているEkonomiのAC化策で各11両編成、3本の新製冷房付きK3客車が増備され、客車EkonomiACも2列車が新規設定、KRDEに遅れること1日、8月14日デビューしました。区間は下記の通り、いずれも全車指定席です。
PasarSenen-Malang:Majapahit(MataramajaAC)*2本運用で往復とも夜行
PasarSenen-Semarang:Menoreh(TawangJayaAC)
Madiunを出発する上りMajapahit この時点で乗客は皆無;;
これらの列車、当然事前アナウンスはほぼナシ。当然時刻表もありませんから、知る人ぞ知る列車(もっぱら地元鉄とその知人あたりの専用列車?)として運行を開始しています。この繁忙期にあって、乗車率は極めて低く(デビューから数日なんて1列車数人なんてザラ;;)。ある意味乗り得な列車なのですが、特にKRDEではトラブルも多く、Kaligangsa Expressは初日、2日目と大幅遅延。2日目に至っては4時間遅れとか・・・。またKelud Expressは非力なKRDEではMalang廻りの勾配に対応できず、1日目は途中で運転打ち切り??、2日目はKediri廻りに変更になってしまいました。その後どうなったかは不明。またちょうどMadiunに滞在していたため、そのとき確認したところ同じく初日の下りMajapahitは約4時間遅れでMadiunを発車していきました。
DipoでMadiunJayaEspressのKRDI ACと並ぶ
Kertosono駅に突如現れたKelud Express
KRDEにおいては前述の通りKAIお決まりの予備車ゼロの綱渡り運用。おおおよそ長持ちするようには思えません。客車と同じ使い方では無理ですよね・・・。ましてや電気式気動車を。特にTanjungPriok-Tegalという客車運用で十分賄えそうな長距離運用にHolec改造の3扉車を投入した意義がさっぱりわかりません。ボックス式シートに改造され、トイレも設置されたといえ、冷房付き客車に比べ居住性が劣るのは事実。無駄な中間扉のために座席数も大きく減少しています。信頼のおける客車ではなく、何かと不具合の多いKRDEというのも気がかりです。半年たらずで車両都合により廃止、なんてことにならないことをただただ願いたいものであります。
コメント
コメント一覧
黄色い顔のKRDEは車内綺麗にはしていますが、ロングシートで普通列車用と思えますが。
クロスシートにしたとしても、それほど高い運賃は取れないと思いますが。
仰るとおり、黄色い(又は緑)のは非冷房・ロングシートですから、普通列車的扱いですね。BD近郊の快速電車に投入された緑編成は故障に付き、とうに離脱。実際稼動しているのは、YK~SLOの都市間快速で1,2本といったところでしょう。
逆に赤い冷房編成は、新製冷房K3と同等のクロスシートを有していますが、屋根が低かったり、無駄にドアが多いし(中扉は締め切り)、デットスペースだらけで、居住性は劣ります。それでも冷房が良く効きますから、冷改K3に比べたら快適ですよ。しかも投入区間は基本的に都市間快速ですから、やや高い料金が取られますが、さほど問題ではありません。記事内のKalogansaEkspressというのは例外的に距離がありますが、あくまでもレバラン臨時ですから。そして既報の通り、その後、メダン空港線に転用され、今年初頭に再度ジャワに戻りましたが、Balaiyasa YKに入場したきり出てきません。
現在、稼働中の赤編成はやはりYK~SLOに1,2本といったところです。昨年夏ごろからTG~SMC間のKaligunMasに2本充当されていましたが、これも故障して客車に置き換わっています。1M4Tではそりゃ長持ちするわけがありません。
KRDE、引退した比較的新しい電車を使って非電化区間の
気動車化という、アイデアとしては良いと思ったのですが、無理が有ったようですね。
不確実ですが、タイ国でこれに注目していたらしいという
ことを聞きました。
実はこれを模型でやりたいという話もありまして、
検討していますが、前面がちょっと厄介なのと
インドネシア独特の断面、屋根形状なのが
ネックです。