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昨年6月、このブログを開設するにあたりアップしたご利用案内ですが、10月の運賃値上げ後もそのまま放置状態でしたが、Serpong線Maja電化開業、Tangerang線でのIC乗車券システム導入にあたり、更新いたします。

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IC乗車券導入準備のため各駅Loketにはチャージ用の赤い箱が設置されつつあります

インドネシアの鉄道窓口はJABODETABEK管内を含め、乗車券が電子化されようがされまいが有人です。ですから、最低限度のインドネシア語と路線知識がないと購入に難儀するおそれがあります。といっても数字と行き先がわかればなんとかなるといえばなんとかなります。但し英語はほぼ未対応と思ってください。

2012年10月の運賃改定で、新運賃の周知徹底のため窓口上に料金表が設置されましたが、一部駅は未だ無いところも見受けられます。窓口係員は値段を知っているのを当然のことと思い、きっぷをたたき出してきますので、あらかじめ小額紙幣の準備をお願いします。ここのところ駅業務のKCJへの委託が進み、若い兄ちゃん、姉ちゃんのスタッフが増えましたので、おつりを誤魔化すということは無くなりつつありますが、駅での5万ルピア札の使用はあまりお勧めできません(2~3人以上のグループ購入なら話は別ですが)。事前にコンビ二やファストフード店で小額紙幣に崩すようお願いします。また、駅により行き先・種別毎にLoketが分かれている場合もありますので、並ぶべき列をご確認下さい(特に長距離列車との併用駅では注意が必要)。

各線区の運賃は以下の通り。10月以降、Jakarta側の呼称にJakarta環状線内が使用されています。但しきっぷの生産ロットにより、JakartaやTanahAbangと発着駅が指定されたものもありますが、効力は同じです。環状線内どの駅でも下車できます。

Linkar Jakarta~Bogor:CL9000Rp./EKO2000Rp.
Linkar Jakarta~Depok:CL8000Rp./EKO1500Rp.
Linkar Jakarta~Bogor:CL8000Rp./EKO1500Rp.
Linkar Jakarta~Bekasi:CL8500Rp./EKO1500Rp.
Linkar Jakarta~ParungPanjang:CL8000Rp./EKO1500Rp.
Linkar Jakarta~Maja:CL9000Rp/EKO2000Rp.(Ekonomi Local)
                    ※KRL Ekonomiの設定はなし
Linkar Jakarta~Tangerang:CL7500Rp./EKO1000Rp.

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いくつかデザインにバリエーションのある乗車券

この他、環状線内のみの乗車券(CL 7500Rp./EKO 1000Rp.)も存在しておりますが、幻の乗車券と化しており、なかなか発券されません。例えば、JakartaKotaからManggaraiまでの乗車券を購入しようと思っても、ほぼDepokまでのきっぷが出てきます。スタッフとバトルしても、これだけはらちが明きません(逆にTangerangまでの乗車券を買うという裏技もありますが)ので、素直に出されたきっぷをご購入下さい。

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なお変り種として、郊外駅から乗車の場合、他線への連絡乗車券も発売されるようになりました。ただ割引があるとか言うわけでは無く、単なる合算ですので、メリットはさほど多くはありません。それでも乗り継ぎ駅での構内窓口がほぼ廃止されてしまいましたので、乗り継ぎに時間が無いおそれがある場合には役立ちます。

改札口でセキュリティーにきっぷをチェックされますが、再度車内でも検札がありますので、きっぷは無くさないように。Ekonomi乗車券でCommuterに乗車或いは無札で乗車の場合は車内(ペナルティ)運賃、50000Rp.が請求されますのでご注意下さい。但し近年の列車増発により、乗車券を発売できる車掌長の乗務がほとんど無くなりましたので、実情を見るに、次駅での強制下車させる(支払い能力が無いとセキュリティが判断しているのかもしれません)というのが暗黙のルールになりつつあるような気がします。もっとも50000Rpを支払えば強制下車は回避されるはずですが。なおSerpong線のEkonomiLocalへのCommuterLineでの乗車は原則認められていません。KAIの車内運賃が適用される場合もありますので、ご注意下さい。

また出札時のきっぷ回収省略は不正乗車の温床になった為なのか、再度廃止され厳正にチェックされております。これまで随所に存在していた抜け穴も徐々に潰されつつあります(Manggaraiの線路上にあったtrans jakarta連絡口も撤去されました)。きっぷを持ち帰りたい場合は、「マウ コレクシ」と告げて下さい。それで何か返されたら、おそらく「ホビ サヤ」と言えばきっぷは返却される、はずです。

※Tangerang線でのIC乗車券システム試験運用について

2013年4月8日より概ね午前9時から午後2時まで限定、Tangerang線の下り(DU→TGR)にてIC乗車券システムが運用されています。上りではJakarta側での回収が追いつかないため、IC乗車券の発売はDuri~Batu Ceper間のIC対応レジスターの配備されている各駅・窓口、Duri方面行きのみとなっています。

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微妙に写り込むモナスが良い味を出している新しいCOMMET!

きっぷの購入方法は従来と同じで、窓口で行き先を告げます。するとスタッフがレジと連動した専用の端末で情報を読み込ませた後、ご丁寧にレシートと共にIC乗車券を出してきます。紙の頃と比べると、倍近く時間がかかる印象です。要するところのチャージ機能が動いていませんので、他線で見かける赤い箱はまだ設置されておりませんでした。人間に金を払って、改札にも人間が居て、きっぷだけICというのは、イメージ的にかつてのTrans jakartaのなんちゃってIC乗車券です。ただし運賃が区間により異なります(Tangerang線は1つしかありませんが)ので乗車券は改札時には回収されず、下車駅で回収されます。

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KFWにCOMMETと、ここがTangerang線とはかつてを知る者にとっては信じられない光景でしょうね

なお車内検札では見せるだけ。構想段階では、車内検札時にカードリーダーに読み込ませ、種別毎の運賃を差っぴくとか担当者は説明していましたが、Ekonomiの廃止も現実のものとなり、それも必要なくなったのでしょう。

そして注目すべきは下車時のカード挿入口。一度整備した改札口をまた撤去して、再度設置(一武駅は設置したまま改修)しました・・・。また無駄な金が飛んでいきました。

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改札に食べられてしまうCOMMET。 これではマウコレクシも出来ません(笑)

2011年12月に発売され長らく休止の後、2012年11月に突如復活したCOMMET定期券(IC化したメリットはゼロ)でしたが、結局、大部分の自動改札が故障していたため利用者のIC情報の確認が取れないことが判明し、これまた1ヶ月で使用停止に。

その後自動改札機の改修(というより、新品への交換といった感じだが・・・)、が実施され、今回はこのようにシングルチケットとしてCOMMETが復活しました。これにあたり、従来は改札口の読み取り部にかざすだけでしたが、券の回収の必要性から、自動改札の出札側には挿入口が新たに設けられています。これはTangerang線に限らず、全線同様ですので、同じCOMMETと言えども、今後各線で使用が開始されるCOMMETも従来とはだいぶ意味合いが異なるものになると予想されます。つまりこれが意味するのは紙乗車券の完全廃止、料金体系の1本化、つまりEkonomiの廃止です。乗車券のIC化とEkonomiの廃止は同時来るとみて間違いはなさそうです(Ekonomiが無くなっても、自動改札が壊れて紙に戻る可能性はありますが;;)。

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本格運用開始後のイメージ

全線での運用が始まれば、デポジットを乗客は支払いカードを所有し、乗車毎に窓口に支払い、この機械にカードを読ませ、情報を入れてもらうことになるのでしょう。なんて意味の無い電子化!

コメント

コメント一覧

    • 元駐在
    • 2013年04月18日 15:27
    • はじめまして。
      今回の記事、興味深く拝見させて頂きました。
      早速ですが1件質問させて頂きます。
      3年くらい以前、中央線SawahBesarからManggaBesarまでの1駅間、Ekonomiで3日間で3往復しました。
      往きの料金は1000Rp.なのに対し、帰りは1500Rp.でした。
      なぜ同じ区間にも関わらず、往きと帰りで、料金が1.5倍も違うのでしょうか?
      3年間ずっと謎でした。
      お手隙の際で構いませんので、教えて頂ければ幸いです。
    • パクアン急行
    • 2013年04月18日 23:07
    • >元駐在様
      ご覧頂きましてありがとございます。質問の件ですが、行きの1000Rp.というのは、上に書いたとおり環状線内のみの幻の(?)乗車券です。SawahBesar→ManggaBesarのように、中央線内の上りの場合、JakartaKotaでドン突きになるため、発券される確率は高いです。しかし下りでは、たとえManggaraiまでとしてもDepokまでのきっぷを売りつけてくる(というか環状線内きっぷを常備されていないこともざら)ので、このように行きと帰りで運賃が変わってしまうというわけです。
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