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6月1日からの全線IC乗車券化が現実味を帯びてきました。

すでに各駅にはフラッグが掲出され、さらに新運賃制度の早見表の掲示も始まっています。再三、何のメリットも無いIC化とこちらでも述べてきましたが、先日運賃改定も合わせて実施との公式プレスが上がり、KCJ的にはさらに損する結果になるものの、利用者にとっては若干ではありますが、値下げになるということで、不満の種はやや解消されそうです。

IC化の是非はもう堂々巡りですので、明らかになった対距離運賃を含め、気になる点を列記していきます。

・対距離運賃表にEkonomiの表記はなし
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各駅に張り出された新運賃。エコノミーはもう走らないとそれとなく言っているような気が・・・

利用者最大の注目の的であったEkonomiの廃止・存続問題。しかし全くもって情報が錯綜しており、唯一の証拠は以前報道があったKAI社長の“全Ekonomi6月廃止発言”です。にもかからわず、IC乗車券COMMETの案内パンフレットにはしっかりとEkonomi用COMMETの案内が載っており、より一層謎を深めています。職員によっても言うことはまちまちで、Ekonomiは全廃(車両含めて)、はたまたK3車を冷房化した上で、Ekonomi(AC)として走らすとか、全く信頼できる情報がありません。というか現場レベルには本社からの通達が全く下りてきていないのかと思います。Manggarai工場で8連化改造中のDjokoLelono1もどうなることやら・・・です。

Ekonomi用COMMETはこちら↓
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何故かデザインはEkonomiに似合わぬKKW(Ekonomiの手持ち画像ないなら、いくらでも提供しましたのに;;)

・対距離制運賃はキロでなく駅数

発表された運賃表を見ると、このように書いてあります。初乗り5駅は3000Rp。その後3駅進む毎に1000Rpずつ加算。つまり距離には距離ですが、駅数が多い路線ほど損をするわけですね。しかも今後、いつくか新駅の建設が予定されていますが、そのときは果たしてどうなるやら。日本的に考えれば、新幹線の特定運賃のようにその分は据え置きになるはずですが、この国の考えることですので。ちなみに偶然なのかなんなのか、JakartaKota~DepokとBogorは現状どおり、それぞれ8000Rpと9000Rp。Bekasiだと6000Rpで若干の値下げですね。詳細は公式サイトをご覧下さい。

・対距離運賃に乗車券の対面販売が対応出来るのか

COMMETの今後の予定としては、現在のシングルチケット方式から、あらかじめ料金をチャージし複数回使用可能なSuica方式への移行が計画されていますが、6月の時点ではシングルチケットですから、これまで通り窓口で行き先を告げ、購入することになります。従来は多くて数区間分の運賃しか存在せず、最大の懸案であるお釣り銭の扱いも、まああらかじめパターンが分かっていますから、円滑に行われていました。それが今後他区間に渡ったとき、彼らに対応出来るのか、疑問な部分もあります。もっとも、今までの手売りではなく、カード発券機はレジスターと連動していますので、行き先を押すと、値段が出る仕組みなのでしょうが、明らかに回転は遅くなるでしょう・・・。まあその対策として、窓口を増やすところも出てくるのでしょうけど、原理的に出来ないKotaなど都心各駅の窓口はパニックしそうな予感。

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Depok駅には従来の本屋の隣に新たな窓口が出現していますが、どのように運用するのでしょうか

・各駅の出札口は基本的に1箇所に集約

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線路口改札を潰すのはわかりますが、普通に利用がある改札口を潰すのは如何なものかと

従来、ほとんどの駅において本屋のある改札口+ホームから直接外に出られる(ないし線路口の)改札が逆サイドに存在していました。しかも以前はそちらにも自動改札機が設置されていました。それがここのところ急ピッチに撤去されており、改札口ともども封鎖されてしまいました。本屋がある改札が決してメイン改札というわけでもなく、裏口改札の方が道路やモールに近かったなどという部分も多々あり、利便性の低下は否めません。本日時点でほぼ全駅の第二改札の封鎖が確認されています。しかしながら、当然そちらから出たほうが便利な乗客が居る訳で、こちらからは出られませんとフラッグが出ていても、そのまま線路に下りて歩いてゆくというのが当然の流れ(私もその1人)で、そこにいる警備員も特にお咎めしません。今後、IC化されたときにこのユルさは残るのか。残らないにしても、こうして改札口を潰して、自ら乗車券回収の機会を減らしているのですから、とうてい100%の回収なんて不可能。カードの底をつかせないためには、常に生産していればいいのですが、KCJの大きな損失に繋がるのは間違いありません。

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急ピッチで建設の進むManggaraiのCommuter専用改札。 今後どのように乗客を管理するのでしょう??

ちなみにManggarai駅はBalaiyasaManggariに行く職員、また構内で人海戦術による荷役作業があるため、出札ルートの徹底は為されていませんが、もしここで線路口への逃げ道が封鎖されれば、撮影者にとっても影響が出そうですね。まあこれはManggaraiに限ったことではありませんので、その場の指示に従って下さい。

こんなトホホな例も・・・↓↓
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ブロックで完全封鎖されたPondokCinaの南口。大型モール、DepokTownスクエアに繋がるアーケードがせっかく整備されたばかりだったのに・・・。なにやってんだかねぇ。

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商売もあがったりでしょうね・・・。

・オランダ時代の駅舎もちらほら見納めか

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元々西側(下りホーム側)に本屋があったTanjungBarat駅。利用が多いので東側にも窓口を建設中 

自動改札機の増設に伴い、従来の改札口で対応が出来ない場所では新たなプレハブ駅舎の建設が急ピッチで進んでおります。どうやら一連のKIOS(構内商店)撤去もややこれに関わっていたようで、一部はその空き地を利用して建設が進んでいます。なお、新改札口は、きっぷ売り場も含めて建設されているところもあり、この場合役目を終える旧駅舎の処遇も気になるところです。なお、KIOS空き地活用ですが、この他にも一部はしょうもないパーク&ライド用の駐車場になりつつあります。まあこのように有効活用されていれば、KIOS撤去も少しは理解出来ますが、未だ大半が瓦礫の山。いずれにせよ、今回のIC化は駅の改良とセットで行われている感があり、とにかく見てくれを良くしようという相変わらずのメンツ重視思想が垣間見えます。

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大規模に造り直しているSudimara駅 旧本屋はEkonomiLocal用として残るかもしれませんね

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以前はこんなところで全てを捌こうとしていたんだから、少しは勉強したということでしょうか。当然大きなプレハブを建設中。(PondokRanji駅)

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可愛らしいオランダ時代の駅をかなり良好な状態で保つPalmerah駅。駅前にはジャカルタ唯一!?の歩行者用信号機!

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しかしそれもハリボテの近代的駅舎にとって変わられてしまう模様

なお、BojongGede駅の大改良は既にお知らせしている通りですが、Serpong線のPalmerah駅も今後大規模改良(またここでも、この前の設備投資計画から外れたことをやり始めるのですね・・・)が行われるようで、駅待合室に完成後のイメージCGが掲示されていますが、全く味気ない駅になってしまいますね。ちなみにここにもパーク&ライド用の車の画像が載っており、鉄道は貧民屈の乗り物ではないんだ!という戯けた主張が見て取れます。たかが10台、20台分確保したところで、どうしたという話ですので、結局はそこなんですね。

ついでに供用が開始されている御馬鹿なパーク&ライド画像も参考として上げておきましょうか↓↓ ※どちらの画像にもバー付きの自動発券機が設置されていますが、これ、ジャカルタ州の交通当局でも今もてはやされているらしい??これが交通革命???どっちにしろ料金受領役の人間は置くのですし。KCJ各駅でもこれを設置しているし、なんだか汚いお金の(以下略)

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Depok駅に出来たKAI直営(運営はRestranKeretaApi)の駐車場 しっかり整列させればもう少し止められるというものですが・・・

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せっかくあった駅前広場を丸々駐車場にしたところもあり、相変わらず二次アクセスであるAngkotは無理やりその手前で折り返し・・・(画像はSudimara。BogongGedeなども同様)


さて、いかがでしたでしょうか?やはり現実を何も見れていないといわざるを得ない部分が多々あるのも事実ですが、とりあえず形としては一旦完成を見そうな予感。3,4年越し?いや、それ以上?の長きに渡ったIC乗車券導入への道のりが、実を結ぶよう、まずは温かい目で見守りたいものです。そして紙乗車券の収集はお早めに。

といいつつ、いつ何時カードがきれて、紙に戻るなんてことも、あり得ないとは言い切れませんがね・・・。もしそうなったら運賃も戻ってしまうのでしょうか(笑)


※追記

一部の報道によると運輸省が今回の運賃改訂ないしEkonomi全廃に難色を示している模様。ただし、今回またいつものようにKCJに口出しして、白紙に戻した場合、大金つぎ込んで(そして欧の機器メーカーから相当の袖の下が流れているであろう)きた自動改札システムもパーになってしまうため、全CommuterLineのPSO化(補助金列車化)を表明。それによると、Jakarta~Bogor間、9000Rp.のところ、約半分に近い4000Rp.を国が負担し、運賃は事実上4000Rp.に、ってことで、Ekonomi廃止に伴う乗客負担増を減らす模様。しかしこれではかつてのEkonomiACのJakarta~Bogor間5500Rp.を下回る運賃であり、かつNON PSO、エグゼクティブクラス運賃のEkspresも今や無いわけですから、KCJの収支は過去最悪をたたき出すかも知れません。なお、今回の報道では運賃の対距離制移行には一切触れておらず、Depok~Bogorまで一律5000Rpのような文面。記者が馬鹿なのか、あるいは運輸省がもっと馬鹿なのか。さらに言ってしまえば、種別を未だにEkonomiAC(Commuter Line)と書いており、これも記者の書き間違いか、はたまたEkonomiACの種別が復活し、一時期取りざたされていた、KCJ車は正規運賃のCommuterLine(つまりかつての計画でいうKRL Kommercial)、そしてKAI車(K3の冷改及びKFW、HolecAC含む)は補助金電車のEkonomiACという、同じ各駅停車同じ設備なのに2等級制という、それこそ乗客の不満を爆発させるような愚策に走ってしまうのか。ちなみに運輸省からの補助金なんてここ10年くらい、一切KAIには支払われてしないようですから、もしこの全PSO化が実行されれば、車両・設備、その他のメンテナンス等が再びガタガタになるのは明らかです。6月1日運賃改定、ますます混迷を極めてきました・・・。



幻に終るかもしれない運賃表はこちらからダウンロード下さい(KCJ公式)。
http://www.krl.co.id/images/stories/2013/Mei%202013/TARIF%20PARSIAL%20ALL.pdf