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1年間でDepok電車区の風景も様変わりしました

開設1周年記念第二段!不定期更新、月刊デポック通信を拡大版で“橋の下”からお送りします。(全て許可を得て撮影)

前回の通信でもお知らせしている通り、現在のDepokが抱える懸案事項は未だ運用できていない、6127F,6133F,6134Fの早期運用開始に他なりません。詳しい事情は差し控えますが、最大の原因は、TanjungPriokでの長期留置、また6000系後期車特有の事情(国内でB修C修等を受けていない←ですよね?)等が重なり、一部の半導体が損傷したことにあります。しかし、これらの諸問題もDepok電車区の血の滲む努力の結果、上記3本はまもなく現地化改造明け試運転に漕ぎ着ける見込みです。

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JALITAが物凄い存在感を出していますが、こちらはまだ動きなし

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6127F車内

ちょうどDipoにお邪魔したときには、この通り、いつの間にかKKWラッピングが施された6127F,6134Fが通電中!冷房もギンギンに冷えており、 もう営業入り間近を思わせます。陸揚げからずっと追いかけた身として、これら3本に重大な故障が発生したと聞いたときには衝撃を受けたものですが、このように今にも動き出さんばかりの姿を見て、現場の方々の苦労がひしひしと伝わってきました。これは、現場スタッフ、そして車両譲渡に関わる関係者の皆さま の汗と涙の結晶といっても過言ではないでしょう。

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これにてラッピングなしの6000系はBalaiyasaManggarai入場中の6126Fを除いて消滅

また6133Fままだ通電こそしていないものの、こちらも同じくKKWラッピングが施されてお り、やはりこれも運用入りが近いことを物語っております(KFWにKKWラッピングが施されないのはまだ所属がKAI・KCJでなく運輸省持ちだから、と いうことを鑑みれば、何故現地化改造時に同時にKKWラッピングがなされないのかはなんとなく察しがつきます )。
ちなみにこの横には103系のE27が居たわけですが、全く動きがなかったので、まさか後日、Bogorに送られるなどど、夢にも思っておらず、度外視しておりました。今思えば、撮影しておけばよかったな、と後悔しております。

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早くも運用離脱してしまった6105Fと6113F・・・

しかしながら、このように最後の3本が着々と運行開始に向けての準備を進めている一方で、先に運用入りした3本のうち、6105F,6113Fが残念ながら、ここのところ運用を離脱して続々Dipoに戻ってきてしまいました・・・。運用開始早々に撮影しておいて正解だったな、と思う一方で、メトロ車に対す るKCJのイメージの悪化につながらないかと、心配になります。なおこの一連の不調に関して、車両自体に関する機器的な問題はありません。メトロの車両が悪いということは決してありませんので、誤解のないように願います。

当然、同じ6000系でも最初の入線時からほぼ問題なく稼動している6115Fがあるわけで、後発組の6107F,6106F,6123F,6125Fなどというのも、今のところ大きな故障無く運用に入っているわけで、同じ形式といえども個体差というものがあるものなのです。つまり走らせて見なければ何もわからないわけなのです。日本で導入する新車だって同じですよね?

以下、第三者のぼやき

『2年に一度の全検、そして一定周期ごとの交検、月検というのもが定着し、予防保全という認識はだいぶ浸透してきたと思います。しかしながら、SIVの故障など、致命的な故障に対しては、予防が出来ておらず、壊れてから直すというやり方をせざるを得ない状況です。というのも、もうくどいようですが、致命的な車両故障の最大の要因は、劣悪な電力事情です 。おそらくHolecが早々に壊れたのも、車両の問題ではなく、異常電圧で半導体が損傷したものと思われます。それでもなお、日本の車両がここまで良好に稼動しているのは、日本の車両が頑丈過ぎるといったところでしょうか。

ですから、まずやるべきは、原因の根絶。つまり電力事情の改善です。とりあえず今年度の設備投資に上がってはいますが、早期に変電所を増設して、安定輸送の定着を図ってもらいたいところです。我が国としても、目に見える規模の拡大に援助するだけでなく、こういったところにも目を向けて行くべきなのです。JAICAやJARTSの専門家の方々はもう気づいているはずです。しかし、それが実行できない。前回も書きましたとおり、 電化区間の拡大・線路の増設、確かにそれも必要ですが、現状を無視して区間だけ増やして、本数を増やしたらどうなるか。

そして次はKCJと車両供給元がもっと密になること。見た目の上ではようやく直販に近づいたかに思える、現在の車両譲渡システム。とはいっても間に各社を挟むため、予備品の確保に難儀している。今回の件でもわかりましたが、同系列といっても各編成で今度は機器メーカーが違う。ですから、同系列の廃車が日本で出たからといって、必ずしもその部品が使えるとは限らない。逆に言ってしまえば、他系列のものでも部品は融通が利く。そんなこともあるわけです。ですから、両社がもっと情報を共有し、アフターケアを行っていかなければ、これから先、車両が経年劣化した後、本当に大変なときがくるのは間違いないのです。

私は中古車という呼び名が好きではありません。しかし、しばしば文献やメディアで日本の中古車という呼称が散見されます。要らなくなったものを、とりあえず売る。しかし動作保障はしない。車にしろパソコンにしろ、それがおおよその中古品の概念ですよね。だがそれではいけない。一つ目の事項にも関わってきますが、「はい作ってあげました。2年で壊れました、あとは知りません。」これでは中国・韓国がやっていることと同じではないですか。確かにアフターケアなんて何の儲けも出ないでしょう。損するだけです。ですが、そこを怠ってはいけません。何も鉄道に限ったことではありません。どうせ同 じモノを買うのだったら、もっと安い中国・韓国製品、こういう流れが出来ているのは紛れもない事実でしょう。だから日本企業は世界で勝てない。当然の成り行きでしょうね。インドネシアで新車の受注をしたいなら、まずはこのマインドを変えなければならないのではないでしょうか。今のままではいついまでたっても、中国・韓国勢に勝つことは出来ないでしょう。ハコモノだけ作っていればいい、そんなバブル期の酔いから、いい加減抜け出したらどうでしょうか。目先の利益ばかりに囚われ、社会貢献・地域貢献だなんて建前だけ。日本企業の悪しき慣習です。

「奢る者は施しを与えよ!」

インドネシア人精神の根幹です。郷に入れば郷に従いましょう。ですから、都営6000系の無償譲渡及び当時の一連の支援は本当に効果があったと聞いています。その後予備品供給や人的支援に協力的でない会社もあったわけですが、あれがあったからこそ、今のJABODETABEKがあるわけです。(国と宗教が違えど、逆にミャンマーなんて、中古として押し付けているだけだから、燦々たる状況ではないですか・・・。)

また今回このように不具合箇所が出てしまった編成に対して、いかなる理由があるにせよ、運用開始までしっかり面倒を見て頂いた関係者の皆様、予備品供給に協力して頂いた関係各社の方々がいらっしゃるわけです。一利用者ながら、厚く敬意を表したいと思います。そして、およその人が気づかないこの取り組みが、いずれ実を結ぶことを願ってやみません。次期導入車両の供給元会社さんがどういう考えを持っているのか存じ上げませんが、これを教訓として、今後の車両譲渡プロジェクトがより円滑に、より良い方向に進むことを期待します。』

余計なことを考えてしまいましたが、Dipoの様子に戻りましょう。

6000系がデビューすればするほど増えるもの。そう、抜き取られた中間車。203系など、前回調査時から動きもあるようなので、上げておきます。

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部品取りも始まりつつあるメトロ及び203系の中間予備車 10連化は次期車両から?

6705,6805,6907,6807,6806,6906,6811,6911,6712,6812,6713,6813,6723,6823,
7722,7822,05-405,05-505,05-404,05-504,05-412,05-512,
202-117,203-117,202-123,203-123

留置線ゾーンの気になる車両と言えば、先日、白電K3-78系と銀電K3-87系が抱き合わせになっていたK3、Rheostatic。その後元組成どおりの白電の中間車が現れた様子もお伝えしていましたが、さらに動きがあり、どこからともなく、K3-87系の残りのアタマ1両(KL3-83118)が現れました。一体何をするやら??

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元KL3-83118F+KL3-87102という謎編成(KL3-83118・KL3-87102・KL3-78109・KL3-78111・KL3-83108)

またKRLI 1本やDjokoLelono1に中間を奪われ、倉庫代用のKL3-76116,KL3-76106は相変わらずそのままでした・・・。また運用を失っているHolecも相変わらず放置中。

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今更ながら、渋谷つながる!的並び;;

留置線ゾーンから、検修棟に向かっていくと、通称改造線で7117Fが最終調整中。そして隣では8003Fの全般検査中。半分4両がピットに入り、残り半分は外で再塗装中です。午後になって、7117Fが構内試運転。また8003Fはアントに繋がれて、ピットに入りました。

さらにこの奥には・・・

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先日INKAからやってきた作業用モーターカーとテロ訓練に供出された例のHolecがこんなところに!

そのピットの中では8003Fの残り半分がオーバーホール中。妙に検査スピードが速くなっていた東急車ですが、相変わらずこのように丁寧な作業が 行われており、安心です。なおこの編成の出場を持って、東急車全ての編成にKKW装飾が施されることになります。8500系より一回り小さい、前面方向幕 部ですが、KAIマークが入るのか、気になるところですね。

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新ナンバリングとKKW装飾が為される8003F

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全てのパーツを取り外してのメンテナンス。もはやDepok電車区の風物詩ですね

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日々のチェックも欠かせません

また隣の棟では8618Fが月検査中。冷房や主電動機のチェックが行われていました。

さらにその横では5000系66F、DjokoVisionが交検中です。

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投石防護網って、実はこういうアイディア商品的ギミックを備えているんですよ

なお、こちらは夕方運用で出庫してゆきました。

当然、さらに進んでいくと、洗浄線があり、日中Dipo入区数編成がピカピカに洗浄されるのですが、いつものことなので、省略いたします。

おまけ:非稼動編成一覧(6月中旬現在)※譲渡車両のみ

BalaiyasaManggarai
203系マト52:ブレーキ及び車輪不具合 近日中に臨時入場予定
TMG6171F(先頭のみ):全検済み、新組成準備
TMG6121F:全検入場中、後日組成変更?
TMG6201F(4連):全検入場中
TM6112F:臨時入場中 SIV故障、MGに交換?
TM6126F:臨時入場中?車輪及びDCDCコンバーター不具合
05系107F:Cilebut事故当該 修繕の見込み立たず

BukitDuri
103系E20 ラインブレーカーより発煙及びコンプレッサー不具合
TMG6217F(先頭化改造車Lakitan6連):コンプレッサー不具合及び冷房検査、今後8連化?

Depok
8003F:全検入場中
8613F(JALITA):SIV不調、修理依頼済み?
TM6105F:SIV等不調
TM6113F:SIV等不調
203系マト69:PasarMinggu踏切事故当該

Bogor
103系E27:ラインブレーカーより発煙、制御器不具合

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ここは恩田!?

毎度ながら、Depok現場スタッフ並びにKAI・KCJ担当者の皆様に御礼申し上げます。