編成をうねらせ、関係者及び招待者を乗車させるため、洗浄線に入線するハエ13編成
普段なら最新ニュース欄で済ませてしまう(というかフツーに平日の日中施行だから、基本的に見に行けないし;;)、出場試運転及び改造明け試運転ですが、既にお伝えしている先日のハエ13編成の試運転、いつもお世話になっている関係者の方々の篤い計らいにより、お声がけしてもらい、見学させていただく機会を得ましたので、ご紹介したいと思います。
既にハエ13編成は先月25日に一度目の試運転を済ませていますが、今回は運輸省職員が乗り込み、営業運転前の最終の試運転。これが合格すれば晴れて営業入りも可能になるという本チャンの試験です。試運転区間がDepokまでだったり、Bogorまでだったりしますが、どうも運輸省が乗り込むときは、Bogorまで入線するようですね。
日本同様、ヤードからは電車区のスタッフが運転してきたわけですが、ここで本線の運転を担当するベテラン運転士さんと交代。するとほどなくして、車内にざわめきが・・・。何事かと思い、みなさんの視線の先を見ると、なんと女性スタッフが乗り込んできたではありませんか。なんだ本社の人間かぁ?と知り合いのスタッフと話していたら、なんと補助運転士だってさ。話によると研修が終わり、今年の1月に晴れて補助運転士として乗務を開始したとか。ちなみに現在、いずれも同期で9名の女性補助運転士がいるとか。う~ん、見たことないなぁ・・・。いやいや、それにしても報道公開用(?)に女性運転士を抜擢するとは、やはりKCJの205系にかける意気込みは凄いですね・・・。
なんか緊張している??
左からDevi補助運転士とPutri補助運転士。今度線路際で見かけたらパッシングしてくださいね~(笑)発車までの間、お師匠さんから運転に関するアドバイスを丁寧にメモしている姿がとても印象的でした。ちなみに、当然トップダウンで205の運転方法等の指導は実施されていますが、現場レベルでも若い運転士たちが自ら、ミーティングなどを開き、意見交換なども行われているようですね。素晴らしい。
ヘッドライトも点灯し、いよいよ出発!
行ってきまーす!
最近、電車区への入場が厳しくなってから、ここからそのまま渡り線を通って本線に出るのは久しぶり。そのままDepokに行けるのはホントに楽ですな。
後部展望。小駅を次々に飛ばしていくのは爽快です
さて、試運転列車は運輸省職員をDepok駅で拾うため、停車。一般客の誤乗防止のため、ドアコック扱いで、最後部より乗車してきました。ただ検査はまだ行わないようで、この先Manggaraiまでノンストップの高速走行。PasarMinnguで先行の定期列車を抜かしました。まさに往年のDepok急行。確かに全列車各駅停車化で当然私も恩恵を受けているのですが、編成が増えた暁には、急行も復活してもらいたいですよねぇ。
あっという間にジャカルタ市内へ
そして列車はManggaraiへ。まだ運輸省職員は動き出してないというわけで、セルフ車掌(爆)をやらせて頂きました。
「Saat ini kereta akan tiba di stasiun akhir stasiun Manggarai. Pintu buka akan pintu sebera kiri. Terimakasih atas kepercayaan anda dan mengunakan PT.KAI Commuter JABODETABEK. Stasiun Manggarai.」 これでマニュアルあっているのかな??
1番線あたりに入って、ちょっと止まるのかと思いきや、5番に入線し、当然の如く、信号変わり次第すぐの折り返し。結構慌しいんですね。
とりあえずManggaraiにて。これでは定期列車と見分けはつきませんね。
さて、折り返しでいよいよ悪名高い運輸省職員が動き出したのと同時に、添乗していたグリーンアテンダントクリーンスタッフさんがお水とお弁当の配布を開始。今回は無難にもホカ弁で、ラッキーでした。車内で屋台メシというか、パダン的なものはちょっと、気が引けますので・・・。外で食べる分には全然構わないのですがね。
記念に6ドア車で頂くことに
まあ昼なので、一番安いバリューセットか何かで、ちょっと物足りない気もしますが、私の大好きなエッグチキンロールが入っていたので満足です。しかし、6扉車という選択がまずかった。ちょうどTebetを出た先から、急制動試験が始まってしまい、そこらへんの座席に並べてあったペットボトルが一斉にゴロゴロゴロと転がり出してしまい・・・。食べるにもどうもお尻が落ち着かず、隣のモハにそそくさと移動;;
こちらは振動の検査ですかね?
その後もPasarMingguBaruあたりまで、ブレーキ制動試験が繰り返されました。そして、PasarMinnguで再び先行列車を追い越し、Bogor終点までノンストップの快調な走り。もっとも運輸省職員がいるので、JSBODETABEK管内の最高速度である85km/hを維持(以前75km/hと聞いたような気がしましたが、向上したのかな)。それでも1時間足らずで着いてしまいますし、なによりノンストップなので心理的にも早いです。
なんともいえぬ不思議な3並びが実現。真ん中の釜はPanrango号。
6扉の向こうに虎が!!これ、一度やってみたかったんですよ。
そしてPanrango号が発車すると定期列車としてハエ15が到着し、205系並びが実現!!
おや、5000系も05系に変わりました;;
地元鉄もわらわら集まってきてプチ撮影会状態に
その間に運輸省職員たちが、車軸の検温等、チェック事項を検査して回っておりました。
まもなく発車ということで、車内に入るとBogor電車区のスタッフさんからコーヒーの差し入れが。私なんかが貰ってしまっていいのですか。
Terimakasi!!
車内放送をかけて、車内で涼んでいた見物人たちを外に出し、復路の試験が開始。メニューは先ほどと変わらないのか、再びCilebutからCitayamくらいの間で急制動試験が実施されました。コーヒーはさっさと飲みきったので大丈夫でした。その先はやはりノンストップで再びManggaraiへ。この間に今度はオレンジジュースが支給され、そろそろトイレに行きたい気分;;でも例によってManggaraiの折り返しは短いんだよな。しかし限界なので、運転士さんに言付けし、早足でいつもの草むらへ。いや、トイレが改修されてからめちゃ暑いんですよ、Manggaraiの便所。あれは改悪だね。
とりあえず、草むらから205系を。延びたホームもなんだか昔からあったかのように馴染んでいます。
さっさと用を済ませ、飛び乗るとすぐ発車。危なかった。もうこの後は試験を行わないようで、先行電車の追い越しもせず、ゆっくりゆっくり、デポック電車区へ。職員たちはDepokで下車。前の電車もDepok止まりだったようで、ホームのおばちゃん軍団たちにいやな目で見られました。
そして列車はDepok電車区に入区し出発地だった洗浄線へ。乗務員詰所の前で一旦停止し、お師匠さん及び、補助運転士はこちらで下車。代わりに電車区のスタッフさんが乗車。いやぁ、こんなに長い間205系に乗っているなんて。でも乗ってしまえばあっという間。色々と最近マンネリ化していますが、久しぶりに心の底から楽しめた気がします。スタッフの皆様、ご招待いただきまして、本当にありがとうございました。
再びねぐらであるヤードに戻るハエ13編成
そして綺麗に4並びが完成
おまけ
ハエ13の電源が落とされると、それからほどなくして、再び警笛が。何が動き出すのかと思いきや、Rheostaticの陰から、ハエ31がそろそろと動き出してきたではありませんか。
いよいよ小窓も本線デビュー!?まだ金網が張られていません。
後部はまだKCJロゴもなし。ロゴありに見慣れると、こちらの方が、どうも間抜けな顔立ちに見えてしまうのだから不思議です。日本の皆様はどちらが好み??
おそらくは6105Fの発煙騒ぎで、改造が一時中断。ただそちらもひとまず目処が立ち、再度ピットに入れて最終整備に入るといったところでしょうか。小窓の本線走行シーンも早く見てみたいものです。
※Depok電車区の様子も時間の限り観察してきましたので、また場を改めてそちらは紹介しようと思います。
コメント
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ヤンゴンとバンコクを巡ったばかりでKCJ205系10連が複数並ぶ偉容を眼にしますと、やっぱインドネシアってサイコーに先進的な大国だな〜と思ってしまいます (笑)。
それにしても、パサールミングの副本線は急行廃止後、一部線路が取り払われたり柵が出来て進入できなくなったりと放置状態だったように記憶しているのですが、いつの間にか復活したのでしょうか?! これはもう、今度の205系全編成投入記念ダイヤ大改正での急行復活を私も激しく希望します!! 急行廃止以来、ボゴールが凄く遠く感じますので……。停車駅は、マンガライ〜UI間ノンストップ、UI〜ボゴールは各駅停車とか……。でもUIは例の事件以来のイジメで通過? (爆)
205系念願の乗車レポありがとうございました!
JR東日本では3月15日にダイヤ改正を行い、ついに205系も代走から抜けるのか?と思っていたのですが、昨日また終日運用に入っておりまして、なんとも摩訶不思議な状況が続いております。
ところで、最後の方にありました、ロゴが抜けた205系ですが、見慣れていればなんとも無いのですが、冠が付くととてもシックリ来る顔なんですよね。205系引退冠が付いた埼京線を何度か見ましたが、どうしても頭に何か付いてると嬉しくなります。
なので・・・ロゴが入っていない205系は何とも間抜けな顔になっちゃうんですよね。
あ、元ヤテ車は夏場冷房があまり効きませんので乗る時木を付けて下さいね。
山手線走っていた時はガンガンに唸っているのに、出てくるのは温風?としか思えない車が多々ありましたので。
今回もなかなか熱いレポートになりましたね!
無事に10両編成で営業運転も開始出来ましたし、わざわざ報道公開も行っている辺り205系導入に関して相当気合いが入っている様子が伝わって来ますね。
今後は横浜線の205系がまた輸出になるかと思いますが、告知通りに譲渡が進むことを願うばかりです。
国内転属組に関しては、富士急以外には地方線区への譲渡が考えられるものの、栃木地区の東北線直流末端区間と日光線への転属以外これといった動きが無いですので、インドネシア譲渡になった連中が今後のカギを握りそうです。
今後横浜線用が譲渡されると、そのまま8連使用されるのか、10連に組換えを行うのかその点が気になります。
まぁ、そんなんだったらもっと多く埼京線用を譲渡出来なかったのかという疑問が残りますが・・・そうなると複雑な心境になります。
それにしても、あまり話題になりませんが、東京からジャカルタにやって来た205系はどんな風にこの国を見ているのでしょうか?恐らく、期待半分と不安半分と言った所でしょうけど、年中常夏の暑さと、まだまだ発展途上ながらも日本では忘れ去られた何が何でも頑張ろうとする人々の情熱も感じていると思う今日この頃です。
返信が遅くなりましてすみません。
そうですねぇ。東南アジア一の鉄道大国という看板を205系には背負って、この機会にもっとアピールしてもらいたいですね。
さて、PasarMinnguの待避線ですが、柵が設置されたものの、開閉可能で、入腺時にはセキュリティが開けに行きます。錆び取りも考慮しているのか、たま~に待避線に入線することもありますよ。
はじめまして。どこぞのローカル線社長ではありませんが、いつかいつかと思っていると、600両あった日本車ですら、気づけば国産車or新車に置き換わっていたなんてことも近い将来にはやってくるでしょう。構内の既得権益を武力で取り上げ、釜を年間100両以上導入できる会社ですから。
<なっちめ様
はじめまして。ハエ28編成はかつての豊田の201や、現在も残っている高崎の211のように当分残るでしょう。お役御免になった後、ジャカルタに渡るのか気になるところです。205のKCJロゴについては、人によりけり賛否両論の分かれるところでしょう。私としてはやはり元JRロゴの位置に掲出し、また6DOORSないし、10CarsのステッカーもKCJバージョンで出してもらいたいところではありますが。
ご無沙汰しております。これまでメトロ6000系が一番自分に馴染み深い車両でしたが、横浜線の205が譲渡されるとなれば、云十年間毎日乗っていた車両がやってくることになり、なんとしても告知どおりの譲渡を望みたいところではあります。ただ、埼京の件が大々的に出てしまったものですから、様々な企業が食指を伸ばしているようで、一悶着起きそうな予感もします。順調な譲渡を願うばかりです・・・。
<尾崎様
前にも述べたとおり、31本中20本(ハエ28及び小山転属組2本を加味)が生き残っただけでも奇跡的でしょう。11本程度は解体しないと長野の解体屋が食っていけません。ですから、横浜から27本中(H26を加味)最低でも22本が譲渡されるというのは俄かに信じがたい数字です。ですから、私はこの数字をあまり信用してはいません。まあ仮に譲渡されるなら、何らかの編成組み換えの可能性もあるでしょうね。