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Bogor駅にて、懐かしの一コマ

2012年6月11日に人知れず、ひっそりと開設された拙ブログですが、皆様の温かいご支援のもと、この度5周年の節目を迎える運びとなりました。重ねて、御礼申し上げます。鉄道趣味界の本流から外れに外れているのは百も承知ですし、ですから、知っている人だけが見てくれればそれで十分なのですが、やはり205が譲渡された時点から、風向きが変わりましたね。良い意味でも悪い意味でも。まあ、それだけジャカルタがこの5年で注目されるようになったという点では、喜ばしいことではあります。

さて、せっかくの機会ですので、当ブログの設立の経緯をお話ししたいと思います。私が初めてジャカルタの地に踏み入れたのは2009年、それ以来当地国鉄職員の皆様と仲良くさせていただいていますが、とにかく当時感じたのは、全くもっ て現地情報が日本側に伝わっていないことです。もちろん、大先輩であります伝説のサイト、JABOTABEK RAIL NEWS様をはじめとした鉄道趣味者が開設するサイトは存在しておりましたが、逆にそれらが国内で出回る公式ソースになっている状況であり、本来情報収集をするべきである公的機関の情弱ぶりは明白なものでありました。そんな状況ですから、ただでさえ内向思考の鉄道各社がジャカルタへ目を向けることなどあり得ないわけです。今となっては、俺がジャカルタ首都圏鉄道の全てを背負ってるんだと鼻高々に、海外事業展開をことさらにアピールしているJREとて、当時としてはジャカルタ何それおいしいの?状態で、インドネシアのイの字を口走ることすらご法度な雰囲気。203の譲渡時の顛末など聞くに堪えないものがあります。そんな中、JABOTABEK RAIL NEWS様が任期の都合で閉鎖されるとの知らせを受け、これは何とかして、ジャカルタの正しい情報をタイムリーに伝えることを継続しなければ、との思いだけで、当地に引っ越してきたという次第なのです。

が、蓋を開けてみると、アクセス解析をかけるや、閲覧者はほとんど内部関係者なんですよね・・・。特に開設当初なんて。要するに私の狙い通りの結果でして、内心ニンマリでした。それだけ日本側は情報を欲しているわけです。だったら、お前ら自分でやれと思うのですが、やらないんですよね、この業界。少しは自動車メーカーとか見習えよと思うのですが、まあおかげで私のような乞食商売が成り立ってしまうわけで、以来一部の閲覧者の方々とは色々とここにかけない部分含めて意見交換させていただいております。どうしようもない業界ですが、そういう意味では幸せな世界でもありますよね(笑)ですから、このブログというのは、初心者には優しくありません。ガイド本的機能は持ち合わせていませんので、そういうのは別のサイトさんを当たっていただけたらと思います。

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KAI幹部が見たら憤死するレベルのこちらの展示

今回、こちらの企画展示を見て、一番衝撃を受けたのは2階入り口部分のパネルですかね。Rheostaticが線路市場を通過している風なあの展示です。J●CAさんがここまでやるんですね(笑)が、駐在員の方を含め、実際にあの風景を見たことがあるのでしょうか?

安全上の理由とか難癖つけて、バス・鉄道を利用するなんてもっての外なんておっしゃっている人たちなわけでして、タクシーだって、ブルーバード以外基本的に乗らない。オジェックなんて言語道断。ですから、TanjungPriokの道端で寝るなんて言ったら即倒されてしまう(笑)本当に、こちらの専門家の方々が、汗水垂らして、実地を歩いていれば、Gambirのような事態にはならなかったような気がする(いや、当時の言い分からすれば、あくまでのGambir機回しは暫定的なもので、今頃電車特急or客レはManggaraiまでになっていたはずだということなんでしょうけど、本気で実現するとでも思っていたのですか?)のですが・・・。にもかかわらず、政府案件の鉄道プロジェクトの根幹となる部分の青写真を書いているのは、相変わらずここの人たちや、雇われコンサルなんですよ。目下建設中のMRTだって、さまざまな綻びが出てきているようで。で、そのしわ寄せが来るのは、それを請け負っている企業ですし、そして実際に運営する事業主です。だから、それをわかっているから、親方日の丸が円借款案件取ってやったんだから、日系企業出て来いと言ったって、誰も手を上げるわけがない。先日のフィリピンの件もありますが、工場工程がオリンピック需要で埋まっているから車両作れない?バカじゃないか、あの記者という話なのです。単純に儲からないし、面倒くさいからやりたくない、ただそれだけの話。再三こちらで書いている北本線スーパー特急化にしても、同様。話だけはどんどん進んでしまっていますが、現地事情を少しでも知っている者にしたら、あのプロジェクトは正気の沙汰とは思えません。どう考えても実現は不可能。それを線だけ引いて、あとはお願いね、なんていうのはあまりにも無責任。現状のまま進めたら、誰も手を上げる人間なんていません。あるいは巻き込まれて大損害を食らうかのどちらかです。そんなわけで、今回の展示の大半の画像は西船Junction.com様からの借り物になっているわけですね。それで、我々が世界に日本の鉄道インフラを輸出してるなんて鼻高々に言っているんだから、 何をか言わんや、です。私なら、絶対にJ●CAさんに画像提供なんかしませんよ(爆)J●CAさんの公式画像と言えば、まだ水色帯の8039F、特急桜木町行きの前で、これまた若かりし頃のAndi,Adamたちが記念写真を撮っている、そんな懐かし画像がつい最近まで使いまわされていたのですから、笑ってしまいます。もうそんな時代は終わったぞ!と。今や、しっかりと205系にJakartaKotaと表示して走っている。にもかかわらず、ここの人たちというのは東南アジアの鉄道にノスタルジーを求めるのがお好きなようで・・・。つまり、鉄道を発展させたいと言いながらも、そういう部分をアピールしているというのは相反しているとは思いませんか?雲の上の人たちですから、心のどこかで東南アジアを見下しているのでしょう。しかし、そのような心情があるからこそ、「やってやったぞ」で終わってしまうのでしょうね、J●CA案件というのは。ハコモノ事業を除いては、何にしても一過性です。本来、J●CA事業というのは、人的支援に重きが置かれるべきだと、私は勝手に思っているのですが、そうではないのですかね?ハコモノ作るだけなら旧JB●Cとなんらかわらないじゃないですか。ジャカルタの都バスとかね、最たる例でしょうね。マレーシアのブルトレも、一体なんだったんでしょうね。あれだけアピールしていたくせに。この手の話は上げだしたら、キリがないでしょうね。どこぞの公募社長じゃないですが、鉄道はインフラ事業ではありません。主たる部分はオペレーションです、輸送サービス業です。この部分はしっかり認識していただきたい。

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これらは企業対企業の取引で譲渡された車両(正確には機材)です

しかし、西船Junction.com様の画像はどれも素晴らしいものばかりですね。サバ州とか羨ましいですねぇ、行きたいですねぇ。ただ皆さん、誤解しないでくださいね。サバ州の北アルプス、全くJ●CA絡んでいませんね。フィリピンの203系、キハ52その他諸々、これも全く絡んでないですね。どれも企業対企業のやり取りですね。ご存知の通り、ジャカルタとて同様。J●CAが絡んでいるのは都営6000のみ、そして都営6000はもはや消えてしまったという・・・、トホホ。だったら、それこそ大渋滞のGambirとか、使い勝手悪すぎるDepok電車区とか、需要を見誤り、乗降客を裁ききれていないTanahAbangの橋上駅舎とか正直にアピールすりゃいいのに(笑)。ですから、これでわかりましたね。J●CAは結局しょうもないハコモノしか作れない。トンネル掘るのは日本でも、上回りはみんな外国に持っていかれているではないですか(電装品とか信号とか一部のみ日本という部分もあるようですが)。これでは国内で切られた分の無駄な公共工事を海外でやってるだけと言われても無理はない。結局儲かっているのは土建屋だけじゃないですか。これのどこが国を挙げての鉄道インフラ輸出なんだと言いたい訳です。

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これ本気なのですかね?

まあ、さすがにそれではヤバイと気づかれているわけで、とりあえず過去の失敗から学んで、オールジャパンで挑んだ(ということになっている)バンコクパープルライン、そしてジャカルタMRTというものがあるわけです。しかし、パープルラインは需要予測があまりにも酷すぎますね・・・。なんなんですか、あの空気輸送。あれだけ人口密度の高い都市で、あの乗車率というのは、何やってんの?という気がします。そして、その真逆を行くのがおそらくジャカルタMRT(しかし、今回の企画展にこれの紹介が一切ないのは何故?)になるものと思います。ある意味、これも需要予測を大幅に見誤っており、開業翌年にはおそらく輸送力が追いつかず、パンクでしょう。地下区間の駅とか、もみくちゃになるのでは?と予想します(外れたらゴメンナサイ・・・)。前述の通り、全く現地事情、現地人気質に精通していないのです。そんな状況で、電車はちゃんと走るのか?とりあえず、これらは今後を生ぬるく見守るしかありません。ミャンマー国鉄の軌道改良事業、これはまあ現状があまりにも酷いのでとりあえず、上手くは行くでしょうね。問題はその先ですよ。軌道を直したとこに、諸外国がドーンと入り込んでくる。それを一番危惧するべきでしょう。インドネシアは、1980年代~2000年代に軌道改良が終了したところに、今のスーパー特急化という話になったから、大変なのです。これも何度も口すっぱく言っているとおり、すでにGEのアジア最大の牙城になってしまっているわけですから。ですから、手っ取り早く高性能気動車を入れて、お茶を濁すしか手がなくなってくるわけです。

こんなことを言っていると、なんだお前はJ●CAの文句を言いに来たのか、と言われそうですが、別にそういうわけではありません。もうこれは、そういう組織で、そういう人たちだから、仕方がないのです。これは割り切るしかない。この国の国際協力の仕組み自体にあるのだから、諦めるしかないと考えています。本来ならば、この組織の下に、国策企業というものがあるべき(例えば中国中車とかアルストムとか)なのに、日本は変なところ社会主義で変なところ資本主義だから、これが出来ないわけです。この場では後者ですから、企業は無用な消耗戦に持ち込まれてしまう。だって、おかしいでしょ。なんで住友と三菱が戦わないといけないのよ。なんで日車と川重が戦わないといけないのよ。作るものは同じなのに、何故競争に持ち込む?敵は中国ですよ、欧州ですよ。

ですから、私が言いたいのは、儲からない政府案件なんかにぶら下がっていないで、もっと鉄道業界が直接世界に出てきて下さいということなのです。簡単な話、KCJと随意契約をどんどん結んで下さいよ。初めは別に台湾とやっているような姉妹鉄道提携でも構わない。まずはそこから始めないと、この業界はおそらく世界に飛び出せない。そりゃね、バングラディッシュとか、スリランカとか、そんなところはJ●CAさんにやってもらわなきゃ話にならないとは思いますよ。しかし、世界には既に成熟したマーケットが十分あるでしょう。それは発展途上国であっても。で、やはりジャカルタなんですよ。ジャカルタは日本の生命線だ、なんて我ながらよく言ったものだと思いますが、これは事実です。なんだかんだで、中共に傾倒なんて報道されていますし、実際そうにはそうなんですけど、他国と比べたら圧倒的に日本の参入に有利なのは事実です。何せ、現状1000両弱の日本製車両が走っている。こんな都市、ほかにどこがありますか?これらの車両のお守りが出来るのは日本企業しかない。にもかかわらず、JREが手を上げるまでは誰も上げなかった。そりゃねぇ、自分のところの会社の電車を1分1秒たりとも遅れを出さずに走らす、それが使命と言われればそれまでなんですけど、本当にそれでいいのですかと聞きたいのです。日本はこれ以上人口増えないんですよ。輸送人員は右肩下がりに落ちていくのですよ。未だに胡坐をかいている人たちがいらっしゃるんですね。メーカーさんだって、同じでしょう。今はね、国内事業者にぶら下がっていれば、食っていけるのでしょうけど。もう少し海外からの問い合わせに親切に応対してくれてもいいのではないでしょうか。門前払いってのはあまりにも酷すぎます。もちろん、そんな中にもやる気のある方々がいらっしゃって、そういう方が、拙ブログも閲覧されているのでしょうね。いっとき、JREからもかなりのアクセスが実はあったりしますが、まさかないとは思いますが、JREの英断の一助になれていたとしたら、それは嬉しいですね。さて、最後に皆様が目をつぶりたくなるような事実を紹介して締めくくりとしましょう。

KCIC
5月16日付じゃかるた新聞
2019年には間に合いませんが、着工されているのは事実です

ご存知でしたか?国内では、ほとんどニュースになっていたいのではと思います。ネット上では1週間遅れで、ようやく外資系のニュースサイトが提供していましたけど、全然アクセスされていないようですね。それよりも、蔓延っているのはネトウヨ系記者が書いているバンドン新幹線建設頓挫、日本へ再要請(北本線のことを言っているものもあれば、酷い記事になるとバンドン新幹線をチレボン経由でスラバヤまで延伸というものも・・・)というもので、こういうのはガセネタのくせして、アクセス数をものすごい稼いでいます。国内世論が、もうそういう感じなのでしょう、というかそういう風に書かないとアクセスされないというか。しかし、それらは誤報も甚だしい。バンドン新幹線はバンドン新幹線で、中国がやる。北本線は日本がやるとかいう話になっているが、正直なところ未知数。これが事実です。これも耳にたこが出来るほどと思いますが、中国は世界一の鉄道大国。ここに目をつぶるなと言いたい。何故、一度の衝突事故を、さも日常茶飯事発生して隠蔽しているように書き立てる。だったら、日本は無事故なのか?大きなものなら三河島から始まり、東中野、大月、福知山。そして小さなインシデント、そしてヒヤリハットといったら枚挙に暇がない。これは現場の人たちが一番わかっているはず。それでいて、日本の鉄道は世界一進んでいて、世界一安全だなんて仰る方々がいるわけです。それこそが、中華思想なんじゃないんですか?あんたら、中共がやっていることとかわらないぞ、と。鉄道は経験工学です。トーマスの歌にある通り、事故は自ずと起きるのです。で、そこから勉強して安全装置を改良する、この繰り返しです。中国に限らず、諸外国ことさら途上国を馬鹿にするのはやめなさい。これも前述しましたが、相手を見下すな、そして怒るな。海外ビジネスの基本です。これを守らずして、鉄道技術の輸出で日本は勝てない、それだけです。

花月草紙の有名な章段、「蝦夷の人に飯を与へしかば~」にこうあります。

「わが国の人は、よその事を知らねば、蝦夷の人なりかたち、わが国の人違へば、いと愚かにて何知らぬものよと思ふたぐひぞ多き。それより唐国にてもあれ、蝦夷の人にてもあれ、ただ姿見慣れぬを見ては、腹かかへて、ことばのわきがたきを聞きては、また笑ふ。」

時の老中、松平定信の言葉ですが、儒学原理主義に傾倒した分際でよく言うわ!と思うのですが、言いえて妙ですよね。江戸幕府が鎖国なんて愚策に走っていなければ、日本町が東南アジア各地に残り、中共に少しは張り合えたはずなのですが。ただ、島の人間の日本人はいつの世も、基本的にこういう輩が多いのです。

とにかく、若者はビビッてないで、世界に飛び出なさい。大学なんて、1年休んでいればいい。国内乗りつぶしなんて、どうせ路線廃止になるのだから、盲腸線がなくなってからやればいい。そして、最低限中学英語をまじめに勉強しろ、鉄ヲタどもよ、ということです。

おっと、いい調子で話が飛躍しすぎてしまいましたね。この辺で今日は筆をおかせていただくことにします。ご清聴ありがとうございました・・・。