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この違和感、お気づきになりますか?
撮影:akashiro様

年明けからインドネシア鉄界隈を賑わしているE217系のインドネシア譲渡とその可否。インドネシア人鉄のSNSから多数発信され、もうご存じの方は多いでしょう。果たしてガセなのか、それともガチなのか。結論を言うと、決してガセではないと見ています。ただ、最終的な判断を下すのは商業省であり、国営企業省であり、運輸省です。中古車両の譲渡に関しては所轄官庁が多岐に渡るため、またこの許可申請プロセスに膨大なる時間を要し、その中で中古車輸入反対派がいればNGとなってしまうわけです。ですから、E217系がインドネシアに渡るか否かはわからないものの、KCIは本気なのではないかと私は考えております。ただし、KCI側からの公式情報はありませんので、あくまでもKCIは“新形式車の導入を計画している”ということに留めておいていただければと思います。関係各所へのお問い合わせは、くれぐれもなさらないようにお願いします。

とうわけで昨日1月10日、“新形式車両”の導入前調査を目的とした試運転がDepok~Nambo~Depok~Bogor~Depok間で運転されています。従来の車両よりも、大きいサイズの車両限界の測定を目的とした試運転です。とはいえ、インドネシアの国鉄規格は日本のそれよりも大きく、特に車幅(純然たる床幅)はRheostatikから最新のMRTJに至るまで2950㎜で、拡幅車が裾絞りの無い状態でも走れるサイズ(なのに新型客車や空港特急がホームに擦りまくっているのは何故でしょうねw)。ですから、一体何のために試運転をするんだという気になります。そんな中で設定された今回の試運転。既存車にモックアップを設置し花魁車のようなのようなものが出てくるのではと期待しましたが、遠目にはなんら一般列車と変わらぬ姿でマト69編成が出てきました。

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拡大されたスカート
撮影:akashiro様

ただよく見てみると、スカートが微妙に大きいくて違和感があります。車体よりも若干サイドにはみ出しがある他、線路方向にも若干伸ばしてあるのがわかります。さらに、それを監視するためのCCTVが設置されており、車内からモニタリングしていた模様。つまり、KCIが気にしているのは、床面よりも下側なのです。おそらく期せず置かれている障害物や植物、さらには設計通りに作られていないホーム等の各種構造物を調べているものと思います。インドネシアあるあるですね。

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拡大されたスカートと監視用CCTV
撮影:akashiro様

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車内から監視出来るようになっています
撮影:akashiro様

仮にE217系だと仮定すると、車高は4070㎜(205系より低いんですよね)で、理論上はダブルデッカー車だから走行が不可能というわけではありません。ただし、KCI管内で一番架線の低いSudirman駅前後の区間は、現状でもパンタを最大限まで畳んで、クーラーもギリギリで見ていてヒヤヒヤさせられますが、KCIの報告によれば最も低い箇所で4300㎜の高さが確保されているようなので(本当なのかね)、あくまでもKCIが気にしているのはホームより下の障害物ということになります。ちなみに、昨日の走行だけで、Nambo線内での線路内支障物との接触、さらにBogor線内でホーム下構造物に接触を起こしていますので、この試運転は意義があったということになるでしょう。なお、試運転は引き続き実施され、KCI管内ほぼ全線(Tanjung Priok線除く)を実施することになる見込みです。

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乗務員用ハシゴって、よく障害物と接触してますよねぇ
撮影:akashiro様

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Namboから帰ってきた列車
さっそく何かと接触したようです
撮影:akashiro様

つまり、この試運転はダブルデッカー車の階下席の安全性を考慮しているものという予想が付くわけです。となると、仮に中古車を引き続き導入することが出来るとするならば、廃車のタイミングを考慮するとE217系なのではないかという推測が付くのです。しかし、インドネシア政府は2020年以降の契約から、現在中古電車の輸入を認めていません。そんな状況下でKCIは何故こんな試運転をしたのか、続きは次回の更新で解説します。

鉄道コム

コメント

コメント一覧

    • いずみ中央
    • 2020年01月12日 10:23
    • こんにちは  
      何時も拝見して居ります

      KCIは、輸送力増強の為中古でも良いから電車が欲しいのですね。
      2020年以降中古車輸入禁止と言う事ですが、PT.INKAは一般型電車を量産する能力は有るのでしょうか。新工場が完全したら、一般型電車を量産するのでしょうか。
    • nano115
    • 2020年01月12日 12:29
    • いつも楽しく拝見しております。この手の話、普段なら一刀両断されるのに、珍しく濁した書き方をされてますね。
      E217には日常的に乗ってますが、機器更新後10年経ってますし、連日の高速走行により、武蔵野の205と比べても急激にガタが来ている感は否めず、本当に中古で出すの?という気はしております。実現すれば、トイレ・クロスシート付の中距離用電車としては初の譲渡事例になりますね。
    • パクアン急行
    • 2020年01月12日 18:09
    • >いずみ中央様
      武蔵野線の譲渡が終了すれば、現在の規模に対しての車両数は十分と言えますが、メトロチョッパの置き換えや、さらなる電化区間の拡大を考えれば、車両はまだまだ必要でしょうね。KFW、それに空港特急の実績がありますので、INKAは自称電車を作れます。ただその品質は保証出来ません・・・。ちなみに新工場は輸出メインとなり、現工場が国内向けになるようです。国産電車についての考察は次の記事にも書いておりますので、ご参照下さい。
    • パクアン急行
    • 2020年01月12日 18:13
    • >nano115様
      よく観察されていますね。おっしゃる通り、今回は一刀両断していません。その行間を読み取っていただければと思います。E217がボロボロなのは私も心配しているところです。また、4M7Tの部分もこのままでは使い物になりませんので、何らかの組み替えが必要かと考えております。実際に譲渡が実行されるなら、さすがにJREも廃棄物として出すことは出来ませんので、何らかの技術的アドバイスはしてくれるものと思います。
    • 快速エアポート成田
    • 2020年01月13日 15:11
    • 4
      E217系は床がベコベコの車両があるので、205系より程度は悪いかも知れません。横須賀線にE235系を導入するのもE217系の故障が頻発しているとの事ですので、
      相当手を加えないとインドネシアで使い物にならないかも知れませんね。
    • パクアン急行
    • 2020年01月14日 03:26
    • >快速エアポート成田様
      205系より状態が悪いのは明らかでしょう。安かろう悪かろうのE電ですので、そればかりは仕方ないですね。ただ仮に譲渡が実現するとしたら、JREも商売としてやっているわけで、何らかの手直しはされるものと予想しています。
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