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6105Fが久々にボゴール線に復帰、これが意味するものは?

当ブログをいつもご覧の方ならば、もう耳にタコが出来るほど聞かされ重々承知とは思いますが、次に運用落ちするメトロ車は6000系6105Fと05系05-102Fとみて間違いないでしょう。おいおい、もう1年以上前から聞かされているぞと思うかもしれませんが、あくまで計画上であり、稼働予定の編成にトラブルが発生しているため、8連車にさほどの余裕がなく、2020年に入ってもズルズルと運用を続けているというのが実態です。

先日の記事でも紹介した通り、ジャカルタ歴最古参は東急8000/8500なのは変わりありませんが、12連化出来たことが買われ、KAI所属ながら例外的に延命されることになりました。KCI本社としては自前の車両であるメトロ車の長編成化を実施したい意向でしたが、メトロ車の長編成化は技術的に困難であり、さらに、チョッパ車の不具合の多さ、そして保守部品の枯渇により、6000系経年車を中心に段階的に廃車を進めていくことが、内部資料からも明らかになっています(ただし編成番号に明言はなし)。 要するところ、メトロチョッパ車の全てを今動いているときに撮らなければならないのですが、現場的にもヤバイと見られているのが、やはり6105Fと05-102の2本なのです。6106,6107もヤバかったわけですが、なんと今年になって立て続けに入場してしまいましたので、あと最低でも2年の走行が保証されました。

単純に6105Fと05-102Fの検査期限が短いというのもありますが、それだけでなく、この2本の使われ方自体が現場から嫌われているなと言うのを物語っています。日本と同じく、KCIにも末期運用というのがあり、引退が近づくと固定運用に入るという法則があります。かつての103系が代表例で、末期はManggarai~Angke間の朝夕の環状線区間運転(フィーダー)の専属になっていました。この運用、103系の他にも、KRLIやKFW、それに都営6000など、本線系統で使い物にならなくなった車両の最後の活躍であったのは言うまでもありません。ただ、この運用は空港特急にスジを譲る形で2017年のダイヤ改正で消滅しています。そのダイヤ改正以降、新たな末期運用となったのは、やはり日中入庫のDepok~Angke間の朝夕増発運用とタンジュンプリオク線(KPBフィーダー含む)です。前者では2018~2019年頃にかけて東葉1000やメトロ5000の定番運用になっていました。後者では車両故障が起きても他線区に影響を与えず、もそも不要不急路線であるため、KFWが青息吐息、最後まで活躍していたのもご承知の通りだと思います。なお、タンジュンプリオク線では2019年4月にKFWの運行を終了、以来日本車での運行に切り替わっていますが、KFWの置き換え要員として抜擢されたのが、6105Fと05-102Fなのです。なお、6105Fと言えば、導入当初から不具合続きの1本であり、05-102Fは度々事故などのトラブルに巻き込まれている曰く付きの編成です。実はこの2本、それまでも運用に入ることがなかなかない、レア編成として名を馳せており、私の撮影記録もほとんど残っていないのですが、そんな2本がタンジュンプリオク送りになったということこそが、運用落ちする可能性が高いと判断する最大の要因です。ただの日本車8連ということで、限定運用にする意味は全くなく、運用表上はしっかり送り込み運用も設けてあり、ローテーションさせることに何の不都合もないはずなのですが、6105Fと05-102Fは車両故障及び月検査時の除いて、タンジュンプリオク線から門外不出(全3運用なのでもう1本は当日のお楽しみ)になっているのです。

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何度目かの正直でやっと撮れたタンジュンプリオク線の6105F

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6105Fが来なくとも、05-102Fが来るので御の字ではあるのですが
天気が晴れればの話(市内の天気と全く異なるのでこれもくじ引き状態)

逆に、こちらに行けば、高い確率で撮影できるわけですが。とはいえ、北の僻地であるタンジュンプリオクに船が着岸するわけでもなく、わざわざ撮影に行くと言うのは非常に億劫。で、ロクに撮らず仕舞いになっていたのですが、在宅勤務になってから折を見ては運用状況を観察しながら、何度か朝練を行いました。すると、面白いことに6105Fはもはやタンジュンプリオクにすら入らず、連日Kampung Bandan止(KPBフィーダー)、つまりロクに撮れる場所が無い。しかも、運転報上はTanjung Priok行きになっていても、KPBフィーダーの運用と言う、不思議な状況になっていました。なんだかんだで、約1か月くらい格闘して、なんとかタンジュンプリオク線の走行をオランダ架線柱と絡めて納めることは出来たのですが、その後、転機が訪れます。

既にお知らせしている通り、205系武蔵野線M33編成がタンジュンプリオク線でデビューという異例のスタートを切っており、05-102F&6105F体制に終止符が打たれたのです。加えて、05-104Fが修理明けにやはりこちらの専属運用となっており、これら2本の去就がいよいよ案じられる事態になりました。すると今度は6105FがDepok~Angkeの朝夕運用にしばしば登板するようになり、これはもはやポスト5817Fになったと思ったものです。ただ、結果を言うと、いずれの2本も月検査を経て、5月上旬には2本とも元の持ち場に戻り、M33と05-104Fはボゴール線で運用されているのが確認されています。コロナ期間中の増発で8連車の走行距離が伸びており、もしかするとそれに救われたのかもしれません。

とはいえ、計画的な廃車がなかったとしても、これら2本に次の全検入場はもはや無いのでしょうから、検査期限的にも余命あとわずかということは変わりないのです。6105Fはチョッパ車唯一のオール田窓、05-102Fはジャカルタに渡った唯一の一次車(運転台窓が若干小さい)であるため、これらの記録をしっかり押さえたい方は、まずはタンジュンプリオク線及びKPBフィーダーをチェックすることをお勧めします。

◆メトロチョッパ車の検査期限が短い編成(最終出場月リスト)※床下が白い編成◆
6123F 2016年10月 離脱中(故障)
※今年の入場予定編成だが、故障で05-108Fと差し替えになった可能性大
6133F 2018年1月 運用中
※後期編成のため、6134Fと共に車両状態は良い模様 終日運用でフル稼働中
6111F 2018年7月 離脱中(故障)
6126F 2018年8月 離脱中(故障)
6105F 2018年10月
6134F 2018年12月
7117F 2018年1月 離脱中(故障)
05-109F 2018年1月 離脱中(故障)
05-102F 2018年11月

鉄道コム

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