
広告ラッピング撤去が進むMRTJ
MRTジャカルタ開業から早くも1年が経過しています。順風満帆にも思えたMRTJ、わずか1年後にコロナ禍に直面し、このように閑古鳥が鳴いてしまうとは誰が予想したでしょうか・・・。KCIとは対照的に中間層以上のマイカー利用者の転移を目指しただけに、在宅ワークの拡大、さらにはウイルス感染を懸念したマイカーへの出戻りで、今後の経営に大きな影響を与えるのは必至です。
一方で阿鼻叫喚のカオス状態が続くKCIと異なり、ソーシャルディスタンスの徹底は実現しており、さらに大規模な社会制限(PSBB)の最盛期には事実上ほぼ運行を止める(終日30分毎、主要駅以外は非営業)ことに成功しています。
ちょうど開業から1年を迎える4月~5月の間にほぼ運行がストップしていましたので、周年イベントなどはことごとく見送られ残念な限りでしたが、実はコロナ禍の暗い話題の陰で、タイトルの通り現地ヲタを楽しませるささやかな話題を提供しているのです。
MRTJでは収益確保のため、KCI以上に広告ラッピング営業を強化しており、開業ブームに乗っかったのもあるでしょうが、5月の本開業時には16本中およそ半数にわたる早期引き渡し編成グループが全て広告ラッピング化。さらに5月以降に住友商事から引き渡された後期組にも順次ラッピングが為され、6月には全16本が広告ラッピング化されるというマニア泣かせの状態になっていました。MRTJ開業を受けて、日本から乗りに来たマニアたちも、オリジナル色が1本もないことに衝撃を覚えたのではと思います。

ドア、座席裾仕切りなどにもラッピングが貼られていましたが、
綺麗に剥がされています
なぜラッピング痕を残さず撤去出来たのか?
その秘密はこちら
しかし、それからちょうど1年を迎え契約更新の時期、折しもPSBB期間と重なってしまい順次撤去が進んでいます。各企業ともコロナ禍の影響をモロに受けており、まして動かない電車に広告を出しても意味が無いと判断されてしまったのでしょう。確認した限りでは契約更新が為されたのはMRTJラッピング第一号となった前面にまで広告カラーが回り込んでいるレ・ミネラルの1本のみで、他の編成は全てMRTJ帯が復活しています。そもそもラッピング解除後に接着素材の問題から、オリジナル帯に戻ることはないと言われていたくらいですから、マニアのみならず、関係者の皆さまも驚いているのではないでしょうか。

MRTJも日々の記録が重要なわけです
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