この風景も見納めに
(9月19日からブカシ線下りは左上の新線経由に)
ジャティネガラ~チャクン間の複々線化完成後も引き続き工事の進むマンガライ~ジャティネガラ間、及びチャクン~ブカシ間(ようやく着工し、現在ブカシ駅の橋上化及び改良工事が目下進捗中)ですが、そのうちマンガライ~ジャティネガラ間の下り線の切り替え工事が9月18日終電後に実施され、19日始発から新線経由での運転となっています。
ジャティネガラ~ブカシ間では海側に新たに列車線を増設する形で複々線化が進められていますが、マンガライ~ジャティネガラ間では線路配線の都合上、山側に電車線を増設し、さらに中間地点にマトラマン新駅が設置されます。旧電車線は、オランダ時代の遺構が最後まで残っている区間でしたが、複々線化完成後は列車線となるため、古い架線柱などは今後撤去されることになるでしょう。そもそも、この区間に点在するコンクリート橋梁も開業時以来そのままのもので、相当の老朽化が進んでいるため、新線移設後は一旦全て解体し、新線が引き直されるかもしれません(インドネシアのことなので、Tidak Apa Apaで使い続けてしまいそうで怖いですが・・・)。
かつてはバタヴィア市電と立体交差していたマトラマン橋と当時から変わらない架線柱
画像は上り電車を後撃ちしていますので、この風景はしばらくの間は見られます
線路切り替え初日は路盤慣らしのための徐行運転、及び信号トラブルでダイヤが乱れに乱れると言うのが恒例行事になっていますが、今回は特にトラブルなく順調な切り替えになりました。なお、始発前にCC201を使用した入線試験を実施しています。当初予定では6月下旬に切り替え予定でしたが、コロナウイルス絡みで、工事が中断し、切り替えが遅れていましたが、大規模社会制限の影響で、終電が繰り上がっていること、そして長距離列車も多数運休になっていることから、切り替え工事は余裕をもって実施出来たのでしょう。逆に夜行列車がジャンジャン走る中で、これまでの工事ではよく乗り切ってきたよな・・・というものです。
トランスジャカルタのクボンパラ停留所から新線とマトラマン駅を望む
交差部分、奥が旧線
将来のマトラマン駅前
トランスジャカルタのクボンパラ停留所から新線とマトラマン駅を望む
交差部分、奥が旧線
将来のマトラマン駅前
現在、マンガライからマトラマン方面にショートカットするにはバジャイやオジェックに乗るしかなく、マトラマン駅が開業すれば非常に便利になります。トランスジャカルタのクボンパラ停留所とも徒歩連絡が出来ますので、環状線西側エリアへのアクセスが向上します(環状線の本数が少ない上、駅がカンプンの中にあるため、トランスジャカルタが圧倒的便利)。ブカシ方面からの通勤客の一部は当駅で下車し、市内へ向かう人も出てくるでしょう。鉄ヲタ的にも、KATOの代理店に駅から徒歩数分で行けますし、ポンドックジャティ周辺の撮影地へもラクラク到達出来るようになりますね。
ジャティネガラ側の旧線との合流部(7月下旬)
中央が下り線、現在は右の新下り線に切り替わっています
逆サイドを望む
切り替え後、既に旧下り線は撤去されています
撮影:アダムっち(9月19日)
新線を行く下り電車(右)と旧線を行く上り電車(右)
撮影:アダムっち(9月19日)
ジャティネガラ側の旧線との合流部(7月下旬)
中央が下り線、現在は右の新下り線に切り替わっています
逆サイドを望む
切り替え後、既に旧下り線は撤去されています
撮影:アダムっち(9月19日)
新線を行く下り電車(右)と旧線を行く上り電車(右)
撮影:アダムっち(9月19日)
なお、このエリアはレッドゾーンカンプンで、カンプンを横切るように線路があるため、今のところ出入り自由、夕方には多くの住人が線路敷内で涼んでいますが、いずれ壁が設置され、立ち入り禁止になることでしょう。
コメント