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ソロ市内の入り口、プロウォサリ駅に到達した入線試験
あれ、ステッカーがまた変わってる(笑)
撮影:Angin様

いよいよ12月18日から開始されたクラテン~ジョグジャカルタ間6往復のハンドル試運転ですが、連日順調に施行されており、クラテンに常駐している主任運転士の話によると、30日まで毎日実施(土日除く)される予定とのことです。205系とKFWがそれぞれ3往復ずつの設定で、いよいよ開業も近いことを感じさせます。一方で、その18日にはKFW Ts9がハンドル試運転終了後、そのままクラテン~プルウォサリ~クラテン間で入線試運転を実施しています。


既にお知らせしておる通り、当初11月上旬にジョグジャカルタ~クラテン間で先行開業予定だったジョグジャ~ソロ間の電化事業ですが、ジョグジャカルタ駅周辺の一部工事の遅れからズルズルと引きずり、12月2日には逆にクラテンからソロ方面に工事が進捗し、KFW Ts3+Ts9の併結8連でガウォックまでの入線試運転が実施されています。ガウォックはソロ市内駅であるプルウォサリの1駅手前であり、ソロ・バラパンまでの第一期電化完成まで秒読み段階となっていました。

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KFWとHolecと国産電車同士の営業上での共演は見られないことに・・・

そんな中、ついに電車がプルウォサリまで入線したということで、前の記事でも触れたジョグジャカルタ~クラテン間暫定開業、電車・気動車併用の1日20往復運転は儚く消え去ったことを意味しています・・・。そして、ジョグジャ~ソロ間の電化開業後の運転計画もボチボチ明らかになっており、結局、現状の快速プラメクスをほぼ踏襲する形で、1日10往復運転となるようです・・・。クトアルジョへのサービス延長がなくなりますので、その分増発されるのかと思いきや、現状3運用なのを、2運用に削減して、本数は維持ということのようです・・・。とはいえ、205系2本、KFW2本(さらにもう1本がまもなく追加)される中、2運用というのはあまりに少なすぎるため、乗客の入りによっては、臨時列車として追加運転があるかもしれません。スジ自体はあと5往復分は引いてあるようですので。

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見れるようで見られない鯰と鰻の共存・・・
タンゲラン線でも、ほんの1~2か月間の限定で見られた風景でした

また、冒頭の画像の通り、12月上旬に数日限定で掲出されたKAI Commuterロゴが剥がされた後に、今度は本来の所有者である運輸省ロゴが掲出されました。他人様の持ち物に勝手にKAIロゴを貼るな!と相当のクレームが出たものと思われます。社長視察時に急遽追加設定されたKFW試運転も、果たして運輸省に使用許可を出しているのか甚だ疑問です(笑)そして、よく見ると、私が撮影時にまだ側面に残っていたKAI Commuterロゴも撤去されていることが伺えます。社長視察用に貼っていたのでしょう。

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このときはまだ側面にだけ残っていたKAI Commuterロゴ
本当に醜い縄張り争いですよね・・・

となると、営業用のスジが2運用しかないというのにもなんとなく納得できます。運輸省としてはKFWをジョグジャ電化開業用に用意していますが、オペレーターはあくまでもKCIであり、どの車両を使用するのかはオペレーターの自由。しかもKFWを使用するには運輸省にリース料を支払わなければならず、当然KCIは自前の車両、つまり205系で賄いたいわけです(良く誤解されますが、別に日本製車両が好まれているわけではなく、国産車を使えば余計な金がかからないという、それだけの理由です)。その証拠に、ジャカルタで5本が余剰となっている空港特急車両をジョグジャに転属させるというびっくり計画すら存在します。国産車両でも鉄道会社と直接契約で導入している車両に対しては全くネガティブな見方はないのです。実際問題、故障諸々のトラブルもありません。ですから、電化開業後は205系M22&M23編成あるいは空港特急車をメインに使い、KFWはあくまでも予備車ということが考えられます。もっとも、Holec改造のKRDEが、2016年~2017年頃?に所有権が運輸省からKAIに移った(KCIはKAIに対し、ジョグジャカルタ~クトアルジョ用KRDEへリース料を支払うのでしょうか??)ように、今後KFWの稼働に問題がなければ、所有権がKCIに移る可能性も無いわけではないでしょう。

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スロウォットに到着したM22編成配給列車
撮影:ちいや

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M22編成の脇を通過する試運転中のM23編成
撮影:ちいや


こちらもご参照下さい

さて、その注目されるジョグジャに転属した205系ですが、先日デポック~ソロバラパン間で配給されていた武蔵野線M22編成の整備が完了し、昨日23日、ソロバラパン~スロォット間で再度配給されています。M22編成もすぐにジョグジャ地区での試運転を開始するでしょう。これで205系・KFW合わせ、当初予定のジョグジャ向け4本が揃い、ハンドル訓練終了次第、いつでも開業出来る手はずが整いました。これでクラテンまでの暫定開業は完全に消え、この30日までの試運転期間中が唯一の気動車・電車併用となり、快速プラメクス廃止前のフィナーレとなります。1月8日までは年末年始の移動規制強化期間ですので、電化開業は規制が解除された後になるでしょうか。

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Holecと205系の競演も一瞬にして終わりますね・・・

ご承知の通り、その移動規制は12月18日から開始されており、公式ガセ情を信じると、ジャカルタ首都圏の出入りが厳しく規制されており(しかし現時点で検問実績は一切なし)、またジョグジャカルタ地区の入境に関しても、建前上は48時間前までに取得したPCR検査結果の所持が義務とされています。実際問題、脅し文句なだけで何もないのでしょうけど、不用意に動いて民兵に拿捕(特に日本人はコロナを持ち歩いていると思われているので危険)、はたまたコロナ感染でもしたら元も子もありませんので、悔しいですがジャカルタに残ることにしております。ジョグジャ在住鉄の皆さまが羨ましい。

もっとも、ジョグジャ~クトアルジョ間のフィーダー専用となるHolecはジョグジャカルタ駅で205系・KFWと顔合わせすることになりますが、いかんせんフードに覆われた暗い駅舎で、信号扱い上、隣同士には止まらず、今後も構内通路を挟んで東側、西側に分かれて停車することになると思いますので、両者の並びというのは非常に貴重なものになりそうです。コロナのおかげで、在宅勤務、フリーの身ですが、自由に遠方に行けないというのは何とも恨めしい限りです・・・。

◆特別付録◆
幻のクラテン暫定電化開業時刻表
ジョグジャ電化下り
【南本線下り】クトアルジョ~ソロ・バラパン

ジョグジャ電化上り
【南本線上り】ソロ・バラパン~クトアルジョ

※列車番号は日本風に改変しています。
※特急・急行及びコロナ運休中の快速エアポートYIA・BIASは掲載していません。
※この時刻表は既に使用することが出来ません。位置関係、土地勘の把握にご利用ください。

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コメント

コメント一覧

    • 平成電電
    • 2020年12月24日 13:26
    • 恐れていたら、作戦か宣言でキャッチコピーを終わらせて欲しいです!
      某サイトのタイトル冒頭からとったと思いますが、元ネタはウルトラマン80のサブタイトル「怖れていたバルタン星人の動物園作戦」「恐れていたレッドキングの復活宣言」から来ているみたいなので!
    • パクアン急行
    • 2020年12月24日 15:21
    • >平成電電様
      仰っている意味がよくわかりませんが、単純に恐れていた事態になりましたので、そのようにタイトルを付けております。それ以上の意味はありません。
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