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運輸省鉄道総局SNSより

昨日3月1日、遅れに遅れていたソロ~ジョグジャ間電化開業記念式典が開催され、予定通りジョコウィ大統領がジョグジャカルタ11:55発7106列車でクラテンまで乗車しました。そしてこれまた予想通りにインドネシア自国予算と技術による電化開業を全面的にアピール。そして、速度向上とランニングコストの削減をメリットとして掲げ、今後も電化を推進するとスピーチを残しています。既に決定している西側区間、ジョグジャカルタ~クトアルジョ間の他、東側は将来的にマディウンまでの延長を視野に入れているようです。数年後にはトイレ付きの近郊型がいよいよ必要な運行体制になりますが、果たしてどうなるか?



せっかくジョグジャに行っていたのですから、1日滞在を延長して式典に突撃と言うことも考えましたが、コロナ禍では囲み取材も実施されず、こういうときに限ってはやたらとソーシャルディスタンスを叫びますから接近戦も不可。別に既に電車は走っているわけですし、コメントも想定通りのものしか出ないことを考えれば、わざわざ帰りの夜行バスチケットを捨ててまで居残る必要はなしと、さっさとジャカルタに戻りました。一昔前ならさておき、今や各省庁のツイッターから写真も情報も即上げされてくるわけですし。

さすがにこのご時世、車内でも一般客と同乗にはせず、
1両を貸切扱いにしたようですね

と、いうことで逐一SNSをチェックしていましたが、ジョグジャ駅の式典は完全に一般客とは隔てられたところで実施されており、しかも、改札側から式典が見られないように目張り電車まで用意されているではありませんか。しかも、その目張り電車が205系って・・・わざわざ関係者の目に触れないようにと、クラテンの電留線から205系を一掃したのに、毎度ながらのインドネシア的なオチが待っていました(笑)しかも、冒頭の画像、運輸省鉄道省局のカメラマンの画角が酷すぎて、KFWのお顔がどれもこれも全部切れてしまっています。KFWのお顔と一緒に映るように8両停止位置の前に会場をセッティングしているのに何をやっているんでしょうwwこんなときのためにバティック帯化し“変装”させているわけですが。

用意周到な準備虚しくトホホな展開になってしまった開業式典ですが、27日にも引き続き、28日にも予行演習が実施されましたので、レポートします。28日の予行演習では7106列車を先行する露払いがKereta Inspeksi3(Rail3)を用いて設定され、当日の大統領の動きもしっかりデモンストレーションされていました。また車両運用も本番同様となり、これまた予想通り、4連の01運用にKFW(Ts9)が充当され、KFW(Ts3+Ts8)の併結8連の02運用と共に日中全列車KFWによる運用に切り替わりました。となれば、鉄ヲタが考えることはただ一つ。通常、並ぶことのない205系同士が撮影できるということです。KFW8連も今のところかなりのネタではありますが、今回ジョグジャ遠征の最大の目的は、日本車使用停止令に伴う並びのゲットです。

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始発電車で向かったクラテン、まずはKFWとの3並びを
出区点検終了後なのか、M22編成は既に出発信号位置まで前出しされていました

始発電車、昨日までは205系が入っていましたが、先述の通り、KFW(Ts9)に置き換わっており、ソロからもジョグジャからもそれぞれKFWが発車するようになりましたので、このように205系がクラテンに並んでいるわけです。なお、朝だけの03運用にはバティック帯でない205系M22編成が充当されていましたが、これはバティック帯のM23編成を目隠し要因でジョグジャに回送する前触れだったのでしょうか。M22編成の停車位置では、2並び画像は厳しく、そもそもすぐに回送でジョグジャに送り込まれてしまいますので、すぐに折り返しのKFWに乗って撤収とします。

次のチャンスはM22が03運用を終えて一旦入区するタイミングです。過去KFWの留置状況を見るなり、おそらく停止位置は揃うはずですので。定期列車の続行ということはわかっていましたが、まさに続行という感じで、ゆっくりしていたら踏切まで行って入線シーンを撮ることは出来ませんでした・・・。しかも、3番線に空港快速BIASも同時に入線し、こちら5両Holecでまたまた代走(ちなみにソロバラパンの空港ホームは4両分しかホームドアがありませんでした)でしたので、壁になってしまい撮影不可。空港快速が出てから改札に入れてもらうことにしましょう(田舎駅は列車改札制です)。


↑ジョグジャカルタ~ソロ間の最新時刻表はこちらをご参照下さい↑

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Holecとの3並び 撮影:E103系
E103系氏は空港快速でやってきて、そのまま乗って戻られました

空港快速が出た後も次の各駅停車まではまだまだ時間があるため、改札でやはり止められましたが、長距離の運休で他の列車が1本も来ないことから交渉して中に入れてもらいました。駅構内は明日の大統領到着のため、大掃除の様相です。KAIの幹部社員も詰めかけていますので、こういうときはいつもは煩いセキリュティもだんまりしており、自由に撮影出来ます。だいたい、例のヲタ社長が撮影をもはや黙認をしているわけで、軍とその配下にあるセキリュティが普段、いかに好き勝手に動いているかといのがわかります。一応、便所に行きたいという名目で中で改札を通過したので、しばらく便所にこもってからホームに出ます。

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日も差し込み、大満足の結果

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お顔アップ

そんなわけで、今回のジョグジャ遠征最大のネタを晴れて回収出来ましたが、クラテン駅で大掃除の風景を次の電車が来るまで観察することにします。すると、M23編成に再び乗務員が乗り込み出発。午後の特発の送り込みにしては早いなと思ったら、スロウォットへの臨時回送でした。大統領が帰るまでM23編成はスロウォットに疎開なんですね。そうなると、自ずと午後の特発はM22編成に差し替えです。朝に交番検査をやっていましたが、既に終わっており、定刻でソロバラパンに回送で送り込まれました。これで、クラテン駅の大掃除完了ですね(笑)

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露払いの予行列車が到着

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ダメ出しがでないかスタッフたちが心配そうに見つめています
手前の渡り板も完成ほやほや
(大統領が来なけりゃバラスト・枕木むき出しってのは客に人権はないの典型例w)

本当に上手いこと出来ており、このソロバラパン行きの回送の15分後に露払いとなるKereta Inspeksi3が到着。ここまでしっかり計算しつくされていたのに、ジョグジャカルタ駅の目張り要員に結局205系が駆り出されてしまうということは、当初は目張りなんて考えられておらず、急遽の計画変更だったのかもしれません(運転報すら上がっていないらしいですし)。おそらく、当日本番は03運用がM22編成で、朝運用がジョグジャで終わった後すぐにクラテンに回送せずに、そのままジョグジャ1番線で長時間の抑止、7106列車の出発を待ってからクラテンに回送という手配が為されたのでしょう。それならば運転報が出なかったというのも納得です。

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大掃除中の駅構内

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貴賓室

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塵一つ残すな!ということで、番線表示の看板まで
雑巾で拭いていました

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可搬式の大統領専用改札機、コンパニオン付き
式典後は撤去ですかね?

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大統領列車(予行)の到着
ステップ位置と扉をぴったり揃えるため手旗で誘導

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車内にもコンパニオン
なお、運転士はお召対応の3名乗務で、さらに非常時に備え2名の
バックアップ運転士が車内で待機していました

あとは明日以降の運用がどうなるのか。205系が8連に戻るなら、それはそれでまた回収しにいかなければなりません(当方未撮影)。KFWがあと1本増えれば205系を残しておく理由もなくなりますから、やはり今あるものは今あるうちに。当分の間、ジョグジャカルタ通いが続きます。

ああ、それから例のじゃか新が鉄道総局の写真に騙されて、またバカなガセ記事を書かないことを願いたいですね。

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