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そびえる高架線、マンガライ駅は新時代へ

前日の北本線、南本線の速度向上に引き続き、ビックニュースが続きます。ジャカルタ首都圏の鉄道網の一大要所かつ、ボトルネック地点として名を馳せてきたマンガライ駅が半世紀弱の時を経てついに立体化される日がやってきました。マンガライ駅の高架部分を巡っては、8月下旬に入線試験が実施され、いつでも供用開始出来る状態でしたが、PPKM(緊急活動制限)の延長により度々延期されてきました。




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高架以降前夜、低いホームにたくさんの車両が集う光景も
見納めかもしれませんね
撮影:E103系

今回、移行が遅れた原因はPPKMの延長と合わせ、もう一つ運行上の問題が絡んでいます。というのも、高架化の効果を最大限に引き出すには、現状のボゴール~環状線、ボゴール~中央線系統と、ブカシ~中央線系統という運転形態を大幅に見直さなければならないからです。マンガライ駅改良完成後は、ボゴール線が高架、ブカシ線が地平という二層式となります。よって、高架ホームはそのまま中央線の高架に繋がるわけで、ボゴール線が高架の中央線に、ブカシ線が地平の環状線に直通せざるを得なくなります。つまり、現行の運転形態をひっくり返す必要があるのです。もっとも、アプローチ線がありますので、ボゴール線から環状線、ブカシ線から中央線にも引き続き直通できる配線にはなっていますが、これでは平面交差の解消という、マンガライ高架・立体化の最大の目的が達成されません。

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マンガライからチキニ方向を望む
高架ホームからの線路が、そのままチキニ駅に繋がります
撮影:E103系

普段ならば、当日に突然、ホームが変わりました!!と公式からお知らせが出るわけですが、流石にここまで大規模なダイヤ改正を当日に発表では、朝ラッシュ時には通勤客が右往左往して大混乱に陥るでしょう。少なくとも、1週間前にはリリースする必要があり、これでまた既得権益にすがる乗客団体から総スカンを喰らった場合、火消しが終わるまで高架化出来ないという事態になってしまいます。そうなれば、今後、旧駅本屋側の立体化工事の進捗に影響を及ぼしてしてしまいます。

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12連は明日(本日)から高架ホームに上がります

依然としてダイヤ改正のお知らせがないまま、果たしていつ線路が切り替わるのかと憶測飛び交い1ヵ月が経過してしまいましたが、実は24日の23時時点で公式からは何らお知らせはありません。しかし、25日の線路切り替えは確定ということで、この記事を書いています(どういうこっちゃ??)。

何が起きたかというと、25日時点での高架化は、あくまでもソフトオープンの体で、ダイヤはそのままにボゴール~中央線系統のみ高架ホーム発着、ボゴール~環状線系統は引き続き地平ホームで残すという方法で決着した模様です。切り替え当日は信号所も大混乱しますから、いきなり新ダイヤにするよりも、現行ダイヤで慣らしということなのかもしれません(ただ、新ダイヤにした方が運行経路がスッキリして信号所もラクだと思うのですが・・・)。つまり、一部の列車のみが高架に上がり、地平ホームからの発着もそこそこ残るという、これはこれはでカオスな展開が始まります。特にボゴールユーザーにとっては、高架ホームから出るのと地平ホームから出るのとが共存してしまい、案内放送の掛け声で民族大移動が発生しそうな予感・・・。今度こそ、地平ボゴール線最終章ですから、この過渡期の姿もしっかり記録したいですね。

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3か月ぶりに降り立ったマンガライ駅
そこにバジャイもラリッた客引きオジェックの姿もなく・・・

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麻薬中毒者が1日中たむろしていたマリファナ公園も破壊され
TJバス乗り場に!!

そんなわけで、嵐の前夜のマンガライ駅をちょっくらウォッチングしてきました。昨年のタナアバン駅前の改良と同様に、PPKMをいいことにプレマンのいない隙に一気に更地化し信じられない光景が広がっていました。計画書でどうなるかは知っていはいましたが、いざ目の当たりにするともはや別世界ですね。まあ、100mも移動すれば、これまで通りの風景なのですが。

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作業員総動員で工事が進められていたパサラヤ口
高架化のメリットはこんなところにもありますが、これも同時に供用開始??

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駅を出たらカンプンど真ん中なんですが、かなり浄化が進んでおり、
このときも木が次々と切り倒されていました

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はみ出たバラックと木が伐採され、かつてほどの
カンプン感はなくなりましたが・・・

そして、もう1つ。鉄道マニアには悲報とも言える有名撮影地、チキニストレートの消滅・・・。当面、ブカシ線のみの走行は見られますが、ボゴール、ブカシ、長距離入り乱れの朝ラッシュを効率よく撮影出来た場所だけに、この消滅は痛いですね。ダイヤ改正後はそもそも電車が通過しなくなります。せっかくなので、ついでにお葬式撮影してきました。

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何度も撮ったこの立ち位置
今更撮るほどでもないのですが、ここでのボゴール行きは見納め
※この画像を見て、おや?と思った人は明日の記事をお読みください

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ここで新色はほとんど撮れなかったですね・・・

この位置、今の時期完全なシーズン入りではなく、10時前にならないと影が抜けない、しかしその時間になれば光線も高いし、雲も沸くという悪条件ですが・・・。とりあえずの記録。今後は、よほどブカシ線にネタ車両が入らない限り、ここに足を運ぶことはもうないのでしょうね・・・。朝はブブールの屋台が出て、食いながら撮影出来るのが最高に素晴らしかったのですが。これも一つの時代の終焉ですね。

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