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東南アジア最高峰
Balaiyasa Yogyakartaのゲートをくぐる日が来ました

先日のジョグジャ・ソロ出張では、SLの動態保存運転も一つのネタではありましたが、メインはこちら、ジョグジャ工場、Balaiyasa Yogyakartaです。Balaiyasaと言えば、お馴染みBalaiyasa Manggaraiですが、KCI管轄の電車整備部門を除けば、貨車・客車のオーバーホール及び改造の専用工場です。貨車・客車を扱う工場はこの他にジャワ島管内には、テガル、スラバヤグブンにも同様の大型工場を有していますが、これらの双璧を為す、インドネシア、いや東南アジア最大級の機関車整備工場がBalaiyasa Yogyakartaです。




ジャワ島全231両の機関車の重検査(P24, P48, P72/MO, GO,P120)を担当しています。敷地面積12ヘクタール、機関車の年間整備能力は70両弱で、常に5両程度が同工場には入場しています。これらメンテナンスはゼネラルエレクトリック(GE)の教育・指導の下行われ、検査予定に基づき純正部品が発注されています。また、工場に隣接する旧ラウンドハウスはGE現地子会社の保守整備部品倉庫になっていると言われています(今回こちらは見学不可)。これこそが、車齢40年超えのCC201が未だに第一線でバリバリ現役であることの秘訣であり、鉄道関係者が見れば誰もが驚くインドネシアの鉄道の強さです。インドネシアの鉄道というと何かと日本が云々と囁かれますが、日本がメンテナンス教育に乗り出したのは、やっとこの数年。GEはそれを40年前から続け、インドネシアの鉄道の安定運行に貢献すると共に、スペアパーツビジネスを築いているのです。

とはいえ、GEテリトリーのところを写すと国際問題にもなりかねない為(笑)、今回はこちらを紹介します。

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みんな大好き緑Holecは台検中



Balaiyasa Yogyakartaでは、現在、機関車の他にも年間30両程度、気動車の重検査も嫌々?受け入れています。検査サイクルと部品供給がルーチン化した機関車に対し、未だに気動車メンテナンス体制は構築されておらず、日車KRDはもちろん、INKA製気動車に関しても部品供給はありませんので、手探り状態でのメンテナンスが続きます。P24、P48の類も、気動車に対してはエンジン稼働時間でメンテナンスを行っており、それが車体側面の検査表記が更新されない理由のようです。それとは別に台車検査及び4年に1回(らしいが、実際には全然行われていない)の車体整備が設けられています。そんなわけで、こちらの緑Holecは今月上旬時点で台車検査中。噂の新幹線リレー号向けの改造タネ車ではないようで何より。まあ、リニューアルしたばかりですし、当面はソロ空港線及びジョグジャ空港線予備車として残る模様です。

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ついに、元快速Madiun Jaya用KRDI(非冷房)のもう1本が
冷房改造準備に入りました


あのときゲート前にいた編成ですね

工場外には2009年製のKRDI Non ACのTs4が車体整備の途中で放棄されたかのように留置されていましたが、これはコロナによる予算減で一時的に止まっているとのこと。KRDIの冷房化としては、ジョグジャ空港快速エアポートYIA運転開始に合わせTs5が始めて改造されていますが、その後続くものが無い状態でした。非冷房KRDIの存在がインドネシアの冷房化率100%を妨げる存在ですので、残る編成についても冷房化工事が実施されるのは良いことです。

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スラバヤからジョグジャに回送されるKRDI Ts1
撮影:Angin様

ちなみに、10月19日にはスラバヤ地区で最後まで非冷房で営業に就いていた2008年製のTs1が冷房化改造のため、Balaiyasa Yogyakartaまで自力回送されています。これにより、オリジナルの黄色オレンジで残るKRDIは完全に消滅しました。Balaiyasa内のTs4と共に冷房化され営業線に戻って来るのが楽しみですね。なお、改造後はスラバヤ向けとなるのか、緑一色の空港線向けになるのかは不明です。元々スラバヤ地区は5本で回していたところを、1本を空港線用に供出してしまっていますので、これはスラバヤに戻りそうな気もします。あとはTs4がどうなるか、ですね。

なお、以前お知らせした通り、スマトラ第一地域事業部(メダン)には2本の非冷房KRDIが存在しますが、車両故障で2本とも運用離脱し、当該列車は客車代走が続いている為、予算不足及び所有が運輸省のままと思われ、こちらの復帰は当面あり得ないでしょう。

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え?これもKRDI?
いや、これは現美Holecではないか!!

さて、Balaiyasaに戻りましょう。そんなわけで、こちらの画像こそが今回のメイン、新幹線リレー号です。遠目から見れば、空港線用に改造されたKRDIそっくりで、もう1本残っていたのかと思えば、ところがどっこい、これこそがバンドン地区転用の元Holec KRDEなのです。完全にお面が外されていますので、面影も何もありませんが、バティックラッピングが出自を物語っています。そう、2019年のリニューアルから外れ、オリジナルの前面スタイルで注目を浴びていたKRDE Holec ACのTs2なのです。6月訪問時には、ジョグジャ~クトアルジョのKCI区間で運行されていましたので、7月、8月頃に入場したものと思われます。検査順から行けばバンドン転属向けタネ車1本目になることは予想が付きましたが、その通りとなりました。

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埋められた中扉

注目すべきは、今回このように中扉が完全に埋められたことです。従来、冷房編成は中扉は残っているものの〆切扱いで、この部分にも座席が設置されていました。さすがに、新幹線リレー号とするにあたりドアを埋めることになったようです。この部分にもオリジナルのHolecの窓が設置されていますが、これは廃車編成からもぎ取って来たものです。また、座席はエコノミープレミアム同様の集団見合い式シートになるようです。

これにより、ジョグジャ地区に残るKRDE Holecは緑編成を含んでも4本しかなく、訪問時には白編成3本がソロ空港線で1本、KCI区間で1本運用1本予備で、綱渡りの様相でした。バンドン地区への転用は少なくとも3本と言われていますので、白編成をあと2本転用するとKCI区間用の車両が1本と、予備車がなくなってしまいます。ハイグレードの緑編成が空港線、KCI区間の共通予備となるかどうか、ですね。

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電化開業後も結局ソロ側で残った架線下Holecは冷房KRDIの増加で
今後見納めになりそうです

あるいは、これを解決するには、早期にクトアルジョ又はジョグジャカルタ国際空港までを電化し、気動車をKFW及び205系で置き換えるしかないのですが、毎度ながらその辺の調整は為されていないものと思われます。とはいえ、ジャカルタ~バンドンの高速鉄道が来年開業するとは思われず、転用改造はされても、実際の転属は相当先になるのではと思われます。高速鉄道が先か、クトアルジョ・空港電化が先か今後の要注目ポイントと言えそうです。

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KFWはさらに増える!!
撮影:Angin様

当のKFWは、10月22日に8本目となる編成がマディウン~クラテン間で配給されています。KFWが増えても205系の走行距離が減るわけでもありませんので、寝るKFWが増えるだけなのですが、これで8連4本が組めるようになりますので、運用の柔軟性は向上されるでしょう。コロナ終息後に、再び4連運行に切り換えるとしたら、とりあえず空港線電化分くらいは、十分な電車本数が確保されていることになります。果たして来年には空港線の電化が完成してしまのでしょうか。もし完成するなら、新型KRDEも同様にバンドンに転出する可能性もあり、どのような手配が取られるのか注目です。

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