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8か月ぶりにロングシート特急が帰って来る!!

スカルノ・ハッタ空港線の乗車率向上策として登場した「ロングシート特急」KA Bandara Premium、ご承知の通り2021年4月1日から、空港特急車第7編成(Ts7)1本を改造し、試験運用を開始していました。しかし、試験運用は一旦1ヵ月で終了し、その後の動向が注目されていましたが、6月からのデルタ株の急拡大で、空港線は再びほぼ運行停止の1年前の状況に後戻り・・・。Premiumどころの話ではなくなってしまいました。





こちらの記事もご参照下さい

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1月1日からPremiumの運行再開が決定!!
まずは、前回同様の1編成体制でスタートです

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運賃も前回同様の設定です

9月以降、コロナ感染も落ち着いてきたものの、その後のPremium再設定については音沙汰なく、果たして今後どうなってしまうのか、24時間以内のPCR検査陽性証明取得者に限り、現場各所への訪問受付が再開されたこともあり、今後の施策についてRailink事務所を再訪して来ました。すっかり、そのときのデータが塩漬け状態でした・・・。スカルノハッタ空港線を運行するRailinkジャカルタ事業所はBNIシティ駅の3階部分に立派なオフィスを構えており、私も何度か訪問していますが、今回、マンガライの空港線車庫の方でお話を伺う機会を得ました。ちょうど良いタイミングですので、秘密のベールに包まれたRailinkマンガライ車庫と合わせて紹介します。

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空港線車庫へ続く道はちょっとしたトワイライトゾーン
(既にKAI敷地内のため、許可証無しでの立ち入りは出来ません)

空港線マンガライ車庫は、一時期は103系の廃車体も転がっていたマンガライ工場バックヤードのさらに裏手にあり、Balaiyasa Manggaraiとは敷地が隣接しているものの通り抜けは出来ません。よって、入り口も異なっており、ブキットドゥリ側からは入れず、パサラヤ側のカンプンの中に突如、入り口が現れます(バックヤードと同一)。とはいえ、マンガライから客車区機能が消えて久しく、バックヤードは入出場客車の仕立てに使われる部分以外は、ほぼ廃墟状態です。ちなみに、JICAはこの用地をMRTJの整備工場に転用することを目論んでおり、当初計画では、タナアバン~カレット付近に連絡線を設け、重検査はマンガライで実施することが想定されていました。しかし、国営KAIが州営MRIJに手を差し伸べるなど言語道断とこの案は却下され、車庫問題は最後まで難航しました(最終的にルバックブルスの州保有のサッカー場を潰すことで決着)。そもそもMRTJの車両がKAI路線上で踏切事故、脱線、投石でも受けたらどうするの?という話であり、この話は却下されて本当に良かったです・・・。が、巡り巡って、この用地の一部はRailinkが活用することになったわけです。つまり、空港線車庫は廃墟の一角にあります。これはこれで、お楽しみですね。

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鬱蒼と茂る林を進みます

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旧塗装客車の廃車体が!!

街路灯もなく、日没後の歩行はなかなか難しそうな通路をひたすら直進、壁に突き当たったところが空港線の車庫でした。バックヤード、マンガライの高架ホームから見ると、さほど広くは見えませんが、いざ入ってみると、かなりの広さでびっくりです。KAIはこの土地を今後、どう開発するつもりなのでしょうか。

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ずらりと並ぶ空港特急車がお出迎え

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正面側(駅側)はこちら

高架後のマンガライ駅からも遠めに見える空港線車庫ですが、これも意外に大きく、1線あたり6連2本収容可能な線路が5本あり、理論上、所有する10本全ての留置が可能となっています(4番線はメンテナンス用で架線がありません)。

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訪問時点では大規模運休でしたので、ほとんどの編成が寝ていました
これはこれでレアな光景??

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1・2・3・5番線は留置車両で全て塞がっており、2本のみが運用中

まず、気になるのは、今後のPremiumがどうなるのか。担当者(あくまでも9月時点の情報ですが)によると、PPKM終了次第、Premiumは運行再開したい、また現在1本のみだが、追加で改造して3本程度に増やすかもしれない。なお、Premiumに政府補助金PSOは充当されいことになった。旅客数増加はもちろんのこと、別の収益源も探さなければならない、と引き続き財政状況は厳しい模様。これにより、以前検討された空港線の各駅停車化は見送られることになり、今後も通過運転を継続するとのことで、次回のダイヤ改正以降、平行ダイヤが廃止され、再びスピードアップするのかも、注目です。

なお、コロナ禍での大量運休を受けて、Railink所属だった運転士はKCIに異動し、運転業務は今後も、KCIへの委託とのこと。よって、現状、Railinkは駅業務及び車内アテンダントと、メンテナンスのみを実施しています。この流れから、2022年3月にはジャカルタ首都圏の輸送サービス統合の第一段階として、RailinkとKCIが一体運営される予定です。しかし、クロスシートのEksektifとロングシートのPremiumという2つの運賃が共存していることは、Felicaによるタッチアンドゴー化の弊害になります。9月の時点では今後の課題とのことでしたが、Railinkは今後どのようなかじ取りをするのでしょうか。

2020年10月からタッチアンドゴーによる乗車が解禁(運賃の異なるPremiumは適用外)されていますが、基本的にはチケットは列車指定制です。しかし、コロナ明けの2021年9月~12月まで、指定制を撤廃する施策を、これまた試験導入していました。ただ、今回のPremiumの運転再開に合わせ、2022年1月1日以降は再び指定制に戻ります。タッチアンドゴーサービスはそのまま残るので、大概に影響はなく、指定制の撤廃でどの程度旅客が増えるのかという実験だったものと思われます。

列車指定無しでのチケット購入は12月31日で終了となります

おまけ
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オーバーホール開始に向けた準備も始まっています

最後にこちらのお話。早いもので、この12月でスカルノ・ハッタ空港線は開業4周年を迎えました。つまり、車両に対してのP48が始まって然るべきですが、ただでさえ走行距離が短く(5運用10本配置・・・)、コロナ禍で延べ1年ほどロクに走っていないこともあり、まだいずれの編成もオーバーホールを受けていません。予定では、2021年からBalaiyasa ManggaraiのKCI部分を間借りして実施する計画もあったようですが、KCI電車のメンテナンスでほぼ埋まっている上、ただでさえ財政状況がヤバいなか、委託費用を出すわけにもいかないのでしょう。現在の予定では2021年末から2022年以降にRailink車庫で、一部の編成へのオーバーホールを進めるとのことでした。おそらく、現時点でもオーバーホール編成は見かけないことから、これもまた後ろ倒しになっているものと思われます。

2022年こそはコロナが収まり、ジャカルタの公共交通機関が進化、革新の再スタートを切れる年になることを願っています。

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