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衝突事故もどこ吹く風、8月17日の開業に向けて着々と準備が
進むLRTジャボデベック

昨年10月25日、試運転中の列車(Ts29 )がハルジャムクティ~チラチャス間で本線上に留置中だった列車(Ts20)に追突し、両先頭車が大破する事故が発生していますが、LRTジャボデベック建設に関わるコンソーシアム、中央政府、運輸省は、それを打ち消すかのように、2022年独立記念日の開業をマスコミ、SNS総動員で連日広報活動に余念がありません。しかし、昨年12月末には、運輸安全調査委員会(KNKT)が事故調査報告を行っています。





事故当時の様子はこちらから

事故当時から当事者であるINKAはヒューマンエラーであると断定しており、自社に非はないという態度を貫いていましたが、今回のKNKTの調査結果でもヒューマンエラーが主要因であるとされています。一方で、試運転時の運行規定が遵守されていなかったこと、また車両設計そのものに問題があることも複合的な要因として挙げています。


こちらの記事が詳細に報じています

無信号、無閉塞状態での追突ということで、車両トラブルが発生していない限り、運転士の前方不注意が原因であることは当時から明らかでしたが、直線区間にも関わらず、どうして前方の車両を察知することが出来なかったのかが、最大の焦点でした。

KNKTの報告によると、運転士は地上スタッフとチャットアプリにてやり取りをしており、視線がスマホに注がれていて、前方への注意が疎かになっていたとしています。なお、本来、地上とのやり取りは無線で実施されるべきであり、最終的な原因はヒューマンエラーであるとしても、INKAの作業手順(SOP)に問題があることを付け加えています。要するところ、工場内の車両移動経験しかない人たちが、ノウハウも無しに本線運行を始めたことが全ての始まりだったということでしょう(KAI本線上の試運転はKAIの運転士、運行管理にて実施、INKA職員は添乗するだけ)。加えて、本線上に列車が多数縦列駐車しているという本来はあり得ない状況で、そんな中で車両基地、運行指令、信号が未整備の状態で、トランシーバーすら携行させずに、無理やり試運転を実施したことが事故を引き起こしたという、まあ見立て通りの結果です。

確かに、言われてみれば、私が以前試運転に乗せてもらった際、同乗していたKAIスタッフはトランシーバーで地上側とやり取りしていましたが、INKAスタッフは何も持っていなかったですもんね。基本、試運転はINKAだけでやっていますので、その場合はいつもスマホ連絡だったのでしょう。確かに、スマホのチャットアプリは便利で、日本の鉄道現場でも活用されていますが(公式SNSに支障箇所の画像がリアルタイムで最近上がって来るのもその為ですね)、運転従事者が運転中にいじってはダメでしょう・・・。

また、KNKTはいくつかの指摘をしています。試運転時、前方からの直射日光を避けるため、運転台窓の日除けを下ろしており、窓の半分以上がそれに覆われており、前方がほとんど見えていなかったことが、留置車両の発見を遅らせたとしています。INKAの車両はとにかく窓が小さく、よくも運転できるものだと思っていましたが、やはり全く何も考えずに設計していたんですね・・・。

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確かにこれ、窓に対して運転台が高すぎて、
カーテン下ろしたら前、見えないですよね・・・

運転台のスイッチ類の配置が適正でないとの至極ごもっともな指摘も為されており、KNKT、案外仕事するんだなと感心。無駄にボタンを設置すれば、なんとなく格好良いと言う厨二病丸出しの、というか頭の中中学生の工業高校生が設計しているんですから、当然なんですが、INKAのド素人ぶりが世間に晒されました。まあ、こんな記事読むの一部の人だけで、国民の9割方は政府の情報統制に侵されていますので、晒されるものも晒されないのですが・・・。

意外だったのは、事故当時のスピードが50km/hと、大方の予想よりも遅かったこと。あの壊れ方からすると、逆に50㎞/hであそこまで壊れるの?という声も出ています。台枠だけは、EN規格でも、車体強度なんて、何も計算していないということでしょう。骨組みにFRPをはめただけですからね。なお、上の記事によれば、最高速度の80㎞/hから非常ブレーキで停車するまで291mを要するとのことで、制動力不足も合わせて指摘されています。

この件に関して、ジョコウィ、ブディカルヤ共に一切口を閉ざしていますが、それでも今年8月17日に盛大なパフォーマンスと共に開業させるのでしょうか。

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