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厨二病感満載の運輸省公式バナーが笑わせます
ジョーナン時代なら、こんなもの却下されていたでしょう
(代わりにジョーナンの顔写真が前面に打ち出されたはず!!)

1月12日、年初め(ないしは年末)恒例の一大イベント、政府補助金(PSO)交付式が実施されました。昨年度は、コロナ禍及びジョグジャ電化の兼ね合いもあってか、2月にまでずれ込みましたが、今年はそこそこのタイミングでの交付となりました。本来は12月末までに実施しなければ、この空白の半月間は何を基準に列車を走らせているのかという、インドネシアンスタイルですが、交付されることを半ば前提としているのでしょうね(以前は予測が外れて、PSO対象外になって突如値上げねんて列車もありました)。ちなみに、2020年分は2019年12月にギリギリ間に合っていました。毎年の仕事なのに、どうしてルーチン化出来ないのでしょうか。




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特に2枚目が大問題で、補助金(PSO)と一切関係ない最上級ラグジュリー
の車内の画像をKAIから無断で使ってるの何なの?w
これだから、今の運輸省はロクでもないガキの集まりと呼ばれるのです
(スタッフレベルで見たらあながち間違ってはいない)

ご承知の通り、インドネシアの普通列車(快速含む)・各駅停車(コミューター)と一部の急行列車は、政府による運賃補助(PSO)があり、乗客は約4割~5割負担で当該列車を利用出来ます。一方、この政府補助制度がある限り、補助金で担保されている以上の列車本数を運行することは出来ず、インドネシアの都市鉄道の健全な発展を妨げる最大の要因になってきました(かつてチカンペック、プルワカルタまでの普通列車が日に数本しかなかったのはこの為)。しかし、低所得者層を懐柔することによって成り立つジョコウィ政権発足後、この政府補助金(PSO)が右肩上がりで伸び続けており、政府財政を圧迫しています。

ちなみに、鉄道事業者への適正な補助金の付与はジョーナン元KAI社長が政府に強く働きかけてはいましたが、ジョーナン時代には低所得者の排除と、列車の高級化による運賃値上げを断行してきたことからもわかる通り、氏の言う補助金はPSOというよりも、メンテナンス委託費(IMO)がメインでした。結果、ジョーナン氏が運輸相に成りあがってから、KAIはPSOの他に、2015年から年間およそ1兆1000億~1兆5000億ルピアほどのメンテナンス委託費の交付を受けることに成功しています。上下分離式を取っていながら、現時点で運輸省は全く線路の管理をしていないどころか、その技術すら持っておらず、KAIに押し付けているのですから、これは当たり前の話です。

2021年までの直近PSOとIMOの変化を表にまとめました。IMOが横ばいですが、PSOがこの5年間で急激に伸びていることがわかります。Perintisについては次回の記事でお知らせします。

PSO
管理人まとめ
二重チェックしていないので内容の精度は保証しません

親中売国奴と呼ばれるジョコウィですが、鉄道趣味者視点からすると、支持率維持の為に湯水のごとくPSOを拠出してくれるという部分だけは評価出来ます。このPSOが無ければ、今のKCIが日に1000本もの電車を運行することは出来ないのですから。政治家のほぼ全てが道路族という中で、ジョコウィは極めて異質で、社会主義者、共産主義者呼ばわりされるのも納得出来ます。鉄道整備なんて社会主義の最たる例ですからね。2024年にジョコウィ政権が終わったときにどうなるかが、気がかりです。

さて、そんなわけで、今年のPSO拠出額ですが、2年間のコロナ禍で果たして現状維持が出来るのかと注目されていましたが、おそよ3兆500億ルピアと前年に比べ若干の減額で確定しました(というか、去年がどうして3兆超えになったのかが謎)。PSOは基本的に前年度の利用客数や需要予測をもとに算出されますが、アフターコロナでの需要回復を加味していることが明らかになりました。例年、PSO関連の記事など書いても読まれないので書いてきませんでしたが、コロナということもあり、今後の車両調達にも響きますし、コロナ禍でペンディングとなっている、いくつかのプロジェクトのお漏らし情報も含まれていますので、今回は、まず大注目のジャカルタ地区、KCIコミューターラインの分を見ていきましょう。

・KCI(コミューターラインジャボデタベック地区)
今回、最も大きく変わるのがKCIのジャカルタ地区です。ご承知の通り、長引くコロナ禍から収支は悪化しており、車両増備を含めた設備投資がままならなくなっています。利用者数は、コロナが明けたとされる今日でも平日5万人程度と、従来の5割~6割程度で推移しています。テレワークの浸透は日本以上です。そこで、KCIは運賃値上げと共にそれに基づく補助金の拡大を運輸省に求めていました。今回のPSOを見ると、無事承認されたようで、それに基づいたものになっています。あとは、4月に無事値上げできるかどうか・・・。4月からの運賃は以下の通りです。

現行運賃

新運賃

運賃変遷


KCIの運賃は2016年に改訂されたのが最後で、さらに言ってしまえば、ここ10年で見ると値下げの状況が続いていました。近年の急激な物価上昇と相反しており、コミューターラインは異常な安さとなっており、ようやく今回、やや是正されたかと言った印象です。ただ、これまでにも運賃改定が浮上する度に沿線住民が反対運動を展開し、値上げに踏み切れてこなかったという過去があるだけに、果たして今回、無事値上げが断行出来るのかが、最大の心配事です。すでに、メディアや自治体を巻き込んだ反対運動が展開されています・・・。

参考までに過去3年のジャカルタ地区向けの予測利用者数に基づく交付額を示します。

       交付額    予測利用者数
2020年  1兆5500億ルピア 約3億5千万人(※コロナ禍前の算出)
2021年  (内訳未公表)  約1億7千万人
2022年 1兆6600億ルピア 約2億2千万人

2021年度は何故かプレス資料に金額内訳がなく、不明とするしかないのですが、PSO比率が2020年度と変更はないので、単純に前年の半分程度だったと推測されます。それを思うと、2021年のKCIの収支は相当厳しかったのではないでしょうか。2020年のKCI決算報告書ではギリギリ黒字を維持していましたが、2021年版(2022年下半期に公開予定)では、相当マズイ数値が出るのではと思います。

また、2022年度は、運賃値上げが実行出来たらの話ですが、利用客数は元に戻らないものの、平常の6割~7割をキープ出来れば、従来程度の収入が保証されているとみて間違いないでしょう。2022年にこの数値をクリアして、ようやく車両導入の議論が持ち上がるのでしょうから、新車、中古車に関わらず、増備が出来るのは早くとも2023年中頃以降でしょう。INKA新車が2024年まで延期になったというのも、なんとなく納得できる話です。

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再びYokoso!Tanjung Priok!!出来る日は来るのでしょうか

ともあれ、あと2年は今ある車両だけで回す、辛抱の期間が続きそうです・・・。

マンガライ高架立体化が完成するまでにはギリギリ間に合うでしょうか。逆に言えば、マンガライの工事が終わらない限り、抜本的ダイヤ改正は無く、マトラマン開業程度の小改正が続くのかもしれません。

次回はジョグジャ地区を中心に地方線区を紹介します。

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