FJEJUrWaQAAxP9o
こちらは運輸省鉄道総局、要するにDGR作成のバナー
こちらはマシなデザインですね

1月17日付け記事でお知らせして通り、2022年分の政府鉄道補助金(PSO)が確定し、1月12日に運輸省とKAIの間で調印及び交付式が実施されました。2022年分は前年より若干減額の3兆500億ルピアで、普通列車・各駅停車及び一部の急行列車の運賃抑制の為に充当されます。また、これとは別に、運輸省委託列車(Perintis)の運行経費として1867億ルピアも同時に交付しています。PSOについての詳細は前回記事をご参照下さい。





前回記事をご覧でない方は、先に一昨日の記事をご参照下さい

前回、皆様の注目でもあろうジャカルタ地区については取り上げていますので、今回はコミューターラインと空港鉄道の増発が注目されるジョグジャ地区、それにガルット、スカブミ、それにスマトラの新規運行開始予定線区について見ていきます。

ただ、その前に、ダイジェスト版とも言える運輸省鉄道総局のバナーを用いて、ジャカルタ首都圏のKCIコミューターライン以外のPSO適用列車を見ていきましょう。

FJEJVUBakAYpaP2 (1)
PSO・Perintis総額でおよそ3兆2千億ルピア
これは2億4千万人分の需要予測から算出

コロナ禍前に算出された2020年のPSOは約4億人の需要予測に基づき算出されていましたから、なかなか厳しい予測になっています。ただ、それでも補助金が増えているというのは、ジャカルタ首都圏、それにジョグジャ地区等々に充てる額が増えていることに他ならないでしょう。これまで、PSO対象の急行列車を削減して、コミューターラインへの補助を手厚くという流れでしたが、これ以上切れる列車も無く、本格的なコロナ明けにPSO額がさらに増えてしまうのではと危惧します。まあ、しょせんはジョコウィのばら撒き政治の一環ですので、細かいことは考えていないのでしょう。もはやPSOなど、今の国民所得を考えたら不要で、いっそのこと廃止して、全額乗客負担でも良い時期にきているのではとも思います。膨れ上がる前に、乗客の既得権益は切っておかないと・・・。

FJEJVzmagAYa5qD
レバラン臨と近郊普通列車(Ekonomi Lokal)①

毎年、いくつかのレバラン臨にも適用されていたPSOですが、2022年は遂に臨時Pasundanのみになりました。今年から臨時Mataramajaも正規運賃になります。

下段の普通列車は、これまでと同じ顔ぶれ。ですが、今回注目のガルット線が追加されており(詳細後述)、ジャカルタからの直通列車以外にも、線内運行の普通列車が設定されることが明らかになりました。

FJEJWR2acAAP97J
普通列車②

ここもいつもの顔ぶれですね。ですが、ここにも注目点が。先日、マンレポでお知らせしたメダン~ビンジャイ間の普通列車の区間延長が反映されており、クアラビンゲイまでの運行開始も確定しました。また、スカブミ線のボゴール~スカブミ間は改良工事の為運休中ですが、離れ小島のチパタット~チアンジュール~スカブミは引き続き運行継続のようです。

FJEJip_aMAY95ow
普通列車③(KRD Commuter)※客車代走も含む

ここも特に変化なく、スラバヤ地区の用を満たさない"Kommuter"も細々とKRDIを用いながら運行が継続されます。一番の注目は、昨年時点でPSOに含まれていたソロ空港快速(Bandara Adi Soemarmo)に加え、ジョグジャ空港快速(Bandara YIA)が正式にPSO対象になることが確認されました。推定旅客数及び運行本数がわかりますので、後で詳しく紹介します。

FJEJiGhakAAZuww
PSO対象の急行列車

KAIの急行列車にはPSO対象外とPSO対象の2種類が存在します。前者は、現在、集団見合い式の新型エコノミー車両に置き換えが進んでいる他、エグゼクティブ車両との併結も増えています。一方、PSO急行は、昔ながらの4人・6人がけボックスで、エグゼクティブの連結もない列車です。PSO額で輸送量も固定されていますので、多客期でも増結なく、いつも短い編成で走っているイメージです。これも、いつもの顔ずれと言った感じですが、Tegal EkspresとMaharaniが2021年に廃止されたため、その分が新規設定のAirlanggaに引き継がれています。そして、大注目がやはりガルット線!!パサールスネン発はKamojang Expressとして設定される模様。ジャカルタ~バンドン(キアラチョンドン)間のPSO急行はSerayuに加えて1往復純増と言う、近年では見られない事象になっています。

FJEJjJgaMAgwAGC
最後に、ジャカルタ及びジョグジャのKCIコミューターラインと
運輸省委託列車Perintis

ジャカルタ地区については、前回お知らせしていますので、そちらをご参照いただければ、と思いますが、ジョグジャ地区は今回初めての設定です。2021年分は2020年の快速Prameksの需要に基づき算出されていましたので、今回は電化開業後初めてのPSOと言っても差し支えありません。PSO不足の為に抜本的増発が出来なかったジョグジャ地区ですが、今後どうなるのか楽しみです。

そして、最後にPerintis。いわば、政治的に運行されている超ローカル線で、PSO運賃ですら払えない住民層であることから、運行に関するほぼ全額を運輸省がカバーしています。運賃はこのご時世で、1000ルピアとか、あり得ない金額になっている区間、列車です。かつて、PerintisからPSO普通に昇格した例もありますが、もうこれらは固定の面々ですね。Cut Meutiaとか、Batara Kresnaとか、走らせる意味あるのか?というレベルです。ただ、これも地味な変化が。実は、2021年に比べ、2列車が減少しています。ビンジャイ~ブシタン間(78.5㎞)のAmir Hamzah、 トゥビンティンギ~クアラタンジュン港間(40㎞)のDatuk Belambanganで、いずれもトランススマトラの新線区間ですが、線路は出来ているものの、コロナ禍で一度も走らないままリスト落ちしました。2022年も開業はペンディングの模様です・・・。こんな過疎地帯をKAIが自力で走らせるとは思えませんし・・・(人の住んでいないスマトラはだいたいほぼ全列車がPSOかPerintis)。パレンバンLRTですらPerintis扱いなのが、なんともトホホですよね・・・。スマトラでは石炭輸送以外に鉄道なんて不要なんですよ・・・。

そういえば、マニアの間で廃止が噂されていたBatara Kresnaが残っていますね。どうしたんでしょうか。
DSC_0383 (2)_R
当ブログでいつも酷評されているウォノギリ線
Batara Kresna号


それでは、この中でも重要ポイントをピックアップして紹介します。

◆ガルット線開業、開業時期と運行本数は?
既に政府予算に計上されているガルット線ですが、未だに公式から運行再開に関するアナウンスがありません・・・。ただ、PSOは2022年1月から付与されており、KAIはすぐに列車を走らせないと、余剰分を返納する羽目になってしまいます。なお、チバトゥ~ガルット間の線内運行の普通列車は日に2往復、それ以外にジャカルタからの直通のPSO急行が1往復となる模様です。あとはガンビル発の特急が設定されるかどうか、ですね。

◆KCIコミューターライン、ジョグジャ地区はどうなる?
前年までは他のKRD一括でしか内訳が無い為、ジョグジャ~ソロ間にどれだけのPSOが配分されていたのかは不明ですが、同区間の昨年分の根拠となる年間輸送量は2,229,000人と、明らかに少なすぎな状況でした。これではKCIが増発に後ろ向きになっても当然ですね。で、注目の2022年は年間輸送量3,074,391人となり、大幅にPSOも増額されていることが推測されます。とはいえ、これでも1日あたり8000人程度ですから、まだまだ不足気味なのは変わりません。ただ、従来10往復計算だったところを、この輸送量は12往復分で計算されており、12日のPSO公布後、さっそくジョグジャカルタ地区では土日の12往復運転を1月14日から再開しています。

WhatsApp Image 2022-01-16 at 16.44.36
1月14日からの時刻表
但し、増発分は当面の間土休日運転となっています

◆ジョグジャ空港線の運賃と運転本数はどうなる?
昨年9月に開業したジョグジャ空港線、快速Bandara YIAですが、昨年末時点で日に10往復が設定されていました。また、運賃も開業プロモとして、空港~ジョグジャ間は2万ルピアに抑えられていましたが、PSO対象になったことで、引き続き2万ルピアに据え置かれることになりました。これは旅行者にとって嬉しいニュースで、バスやタクシーに対して圧倒的優位性を発揮することになりました。しかし、KAIとしては、同列車をエグゼクティブ扱いとしていることから、本来の運賃は10万ルピア!!(PSO対象外のメダンやスカルノハッタ空港鉄道とほぼ同額ですから、妥当なもんでしょう) 通常、PSO比率は本来の運賃の4割~5割ほどですから、8割を政府予算でカバーしてくれるという出血大サービスです。これ、外国人観光客からは正規運賃取った方が良いんじゃ?? まあ、各地の空港鉄道でコケまくっているだけに、今度こそはバス、タクシーに負けられないというDGRの意地なのかもしれません。そして、2022年の想定需要は約18万人で、15往復分で算出されています。ジョグジャ空港線も、近く増発がなされるのではないでしょうか。

DSC_0617_R
増発に向けたKRDEマイナーチェンジ車4本
の音沙汰がありませんが、大丈夫??

◆ソロ空港線も大きく変わる??
低調な利用が続くソロ空港線、引き続きPSO対象で、日に20往復程度の設定が継続のようですが、Batara Kresnaと合わせた運行体制再編も噂されていました。しかし、上のバナーを見る限り、空港~ソロバラパン~クラテン間の運行のままのようですし、そもそもBatara KresnaがPerintisのリストに入っていることから、現状維持が予想されました。しかし、資料を見てみると、7月からPSO額に変化があり、なんとウォノギリまでの直通が確認出来ます。あくまでも、予定は未定でなんとも言えないのでしょうが、計画自体は存続しているようです。おそらく、ですが、ウォノギリまで直通しては、当然車両が不足しますので、KRDEの増備を待っている状態の可能性があります。ジョグジャ空港線が15往復ならば、3運用で回せてしまい、予備を入れても4本あればOKです。そうなると、KRDE2本が余剰、さらにHolec改の1本を足して3本。さらには旧型のKRDIも3本あるので、マイナーチェンジ車が納入され次第、ウォノギリ直通が実現出来るのではと思います(この時点でBatara Kresna廃止か?)。ただ、ウォノギリ直通したところで、どれだけの客が乗るのかは未知数です・・・。ちなみに、ですが、バンドン地区の新幹線リレー号用に改造されたHolecは既に出場していますが、使い道がないので、このままジョグジャ地区に残留し、空港快速としても充当されるのでしょうか。

DSC_0009 (2)_R
ソロ空港線に新型KRDEは再び戻って来るか?
ウォノギリ直通となれば、路面区間も走る空港鉄道という
新たなネタになりますね

◆非冷房車は間もなく全廃か
超マニアックネタですが、スラバヤ地区の近郊普通のうち、スラバヤ~パスルアン間のKRDコミューターが、5月からEkonomi Lokalに変更となるようです。つまり、ダイヤはそのままに、気動車から客車に置き換えられます。スラバヤ地区の気動車は既にMCW系列は全廃され、全てKRDIに統一されています。しかし、1本のみ非冷房車が残っており、これがインドネシアにおける最後の非冷房車でしたが、このタイミングで離脱する可能性が高いでしょう。この非冷房車、昨年9月にBalaiyasa Yogyakarta入場した際、冷房化されるかと思いきや、そのまま非冷房で出てきましたので、ようやく冷房化の予算がついたのでしょうか。仮にこれが冷房化されれば、ジョグジャ地区の空港線予備車としても活用出来るでしょう。

今年も、ジョグジャ地区を中心に地方部でも大きな変革がありそうです。果たして今年は何度ジョグジャ詣することになるのでしょうか。

◆いつもご覧いただきありがとうございます◆
1日1回のTETSUDO.COMバナークリックにご協力下さい
鉄道コム

コメント

コメントフォーム
評価する
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット