また、一方、1090Fは2014年12月が最終全検と、今回の廃車編成の中では出場からの時間が最も経過している編成です。青黄帯、顔面青色&赤額縁という奇抜な、今思えばクラシックな装いで出場し、その後「KCI色ラッピング」を施されていますが、全検と同時の「KIC塗装」化を受けていない今や貴重な編成です。このラッピングを剥げば旧塗装が出てきます。


2016年12月から休車状態(当時の基準では検査期限は2年)でしたが、2017年4月に1090の車輪交換を実施し試運転を実施しています。しかし、この組成で営業に入ることはなく、2017年6月に1094、1095が1080F、7月に1092、1093が5817Fの10連化の為に供出されています。なお、1080Fは2016年9月に8連で全検出場をしていますので、1094、1095に関しては、書類上、大幅な検査期限超過となっていました。今のP24に該当するような何らかのメンテナンスは受けていたのだとは思いますが、現在のように検査サイクルがルーチン化しているわけでもなく、把握するのは困難です。

そもそも、1090Fの1091は車輪交換されながら、一度も運用に入らないまま廃車となっており、KAI保有車両に対する扱いの攻防がKCI社内で繰り広げられていたことは予想が付きます。1080Fを2016年に検査に入れるか入れないかも相当揉めていたと記憶しています。もちろん、1090Fには当時、5809Fと組んで12連化という大義名分(12連化出来ていなかったら東急車も今頃全廃です)があり、だからこそ車輪交換がされたとも言えますが、引き通しに難があり、結局この計画は頓挫。1090F、5809Fは2018年に全検入場することなく、そのまま廃車となりました。

こんなことを書いていてふと思ったのですが、1091の車輪はどこへ行ったのでしょうか?そのままパシルブングールへ??頭が回っておらず、昨日の記事で書いていませんでしたので、前日の画像をアップします。

さらに、1080Fに組み込んだ2両は実際に手を加えたかはさておき、運輸省には2016年12月に全検実施と申請しているようです。結局、どちらにせよ書類上の起源はわずか1日違いとなっており、どのような偽装工作がなされたのか謎が深まるばかりです。