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緑亀こと、東風4B罐もついに始動!!
※許可を得て撮影

昨年末頃から、ロングレール輸送用チキ、バラスト輸送用ホキ、そして牽引用の東風罐が続々と到着し、レール敷設に向けた準備が進められていたジャカルタ~バンドン高速鉄道(KCIC:インドネチナ高速鉄道)ですが、去る4月20日、ブディカルヤ運輸相出席のもと、レール敷設起工式が開催されました。テガルアール車両基地搬入、整備後も置物の如く置かれていた東風罐が、ついに満を持して本線上に繰り出す日が来ました。これに先立ち、先日、テガルアール車両基地を見学してきましたので紹介します。




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KCIC公式SNSより

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ブディカルヤ以外はほぼほぼ中国人ですね
交通部长Budi Karya Sumadi先生と呼ばれていて笑っちゃいました




起工式当日のデモンストレーションの様子は各メディアが紹介していますので、
合わせてご参照下さい

レール敷設起工式は当然報道公開されていますが、皆さん注目はこの巨大なロンキヤのような黄色い機材。というか、まさにレール卸装置付きのロンキヤで、車両基地で25mレールを溶接して500mにしたものを後ろのロンチキに積載し、それを先頭部分から吐き出していきます。ちなみに、東南アジアでは初の事例とのこと。ラオスは東南アジアとしてカウントされていないのかな??まあ、そんなわけで、肝心要の緑亀の画像はメディアにはなかなか露出してきません・・・。物理的にも、このロンチキ編成が長すぎて、式典会場から緑亀が遠すぎるというのもありますし。そんなわけで、ならば、ひとまず車両基地に固まっているうちに効率よく撮るしかないと、スクランブル発進してきた次第です。

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長すぎるロンチキ編成・・・
撮影:E103系

今月初旬あたりから、上記画像の位置で停車しているロンチキ、ロンキヤが鉄ヲタ掲示板に流れ始めてきており、いよいよ敷設開始かと思うも、全く動いていないようで、おや?と思ったのですが、式典がセッティングされるのをずっと待っていたんですね。ですので、訪問時もこの状態のまま止まっていました。それにしても長い。ゆうに30両は超えています。黄色い機材自体、おそらく自走できるものと思いますが、流石にこんな長さは牽引出来ません。ですので、緑亀の役割は、後部補機としてロンチキ、ロンキヤを推進することにあるようです。ちなみに、式典はカーブの先、黄色い機材の脇当たりの複線化用地にテントを張って開催されていました。そりゃ、最後尾までは遠すぎて、誰も見に行きませんよね・・・。

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記念すべきロンチキ第一号の後部に付くのは、
第一陣到着のDF4B-1295

さて、式典要員に大抜擢されたDF4B-1295は、中国国鉄ロゴが塗りつぶされ、その上からSinohydro(中国水利水電建設集団公司)のロゴが設置され、側面にも同様の文字が入った以外は、そのままの姿を維持しています。非常に綺麗な状態で中国から渡って来ただけに、今後も何かのイベントの際にはこの車両が抜擢されることが多くなるのではないでしょうか。

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ヲキフ編成を従えていたDF4B-9129
※許可を得て撮影

DF4B-1295が本線上を塞いでしまっていますので、残りの4両は車両基地の中にいるはずです。するとさっそく、ゲートすぐ前にDF4B-9129が転がっていました。こちらは、チキではなく、バラスト輸送用のヲキフっぽいものが、これまた20両近く繋がっています。

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こちらもSinohydro(中国水利水電建設集団公司)の所有?になっています
※許可を得て撮影

この車両も中国国鉄ロゴが撤去され、Sinohydroのロゴと文字が入りましたが、どうも緑の色調が異なります。第2陣到着の4両は、いずれも車体が薄汚れており、また、塗装も各車それぞれ異なっていましたので、車両基地で塗装変更も実施しているようです。

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うむ、これはやはりヲキフだ
※許可を得て撮影

このヲキフには、まだ税関ステッカーが一部残っており、それによると2月に上陸していたようです。第2陣では、罐以外にも到着があったのですね。それにしても、ステッカーがあるということは、所定の手続きを取っている模様です。罐に無いのが不思議ですが。

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残りの3両は特に仕事が無い様子・・・
そりゃ、5両もいたらそうなりますよ
※許可を得て撮影

そして、残りの3両、DF4B-7552, DF4B-7549, DF4B-7553はまだ出番なく、引き続き置物状態(但し、これも既に再塗装済)。まあ、いずれ本線を走りつつ、各地に分散して配置されるでしょうから、貴重な記録になりました。ただ、気になるのは、引き続きテガルアール駅の先、KM148㎞地点くらいから数百メートルほど、高架線がまだ繋がっていないことで、ここが出来ないとレール敷設は先に進めません。2か月前に比べては、だいぶ伸びていますので、あと1ヵ月もしないで、案外タイミング良く繋がってしまうのかもしれませんが・・・。高架区間に入ると撮影は厳しいですから、テガルアールまでの間を走行しているときを次回は狙いたいですね。

ちなみに、レールが繋がれば、10月末のG20開催までのソフト開業も達成してしまうのでは?と思うかもしれませんが、流石にそれは無理そうで、繋がってテガルアール~パダララン間と言ったところでしょうか。しかも、相変わらず電力関係、信号関係は全く着工されておらず、G20時に来賓を乗せるなら緑亀牽引、という展開がますます現実味を帯びて来たかもしれません。KCICが、今月末から来月にかけて、中国本土からの車両輸送も始まるとか何とか言っていますので、ますます楽しみになってきました。ただ、車両基地の半分以上のスペースをレール搬出基地に転用してるため、当面は3~4本分しか留置出来ないでしょう。とりあえず、旅客用とドクターイエロー編成がそれぞれ1本ずつ導入されるのは、ほぼ確実と見られています。緑亀が今後、どのような活躍をするのか、目が離せません。

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