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入り口入って目の前が中国中車!!

去る3月22日~24日、KemayoranのJakarta International Expoにて、第二回インドネシア国際鉄道技術展が開催されました。ほぼ同時期に香港で本家とも言えるAsia Pasific Rail2018が開催されていたこともあり、MRTJが出展していなかったり、そもそも本職の人たちもそちらへ出向いている為か、会場内は閑散としていました(行ったのが土曜ということもあるのかな?)。そして今思えば、総本陣とも言えるKAIも出ていなかった・・・(ただし、来場者としてのKAI職員はたくさんいましたけどね)。
インドネシアの鉄道事業者としては、KCI,KCIC,LRT Jakarta(出展名義はJAKPRO),LRT Jabodetabek(出展名義は国営建設Adhi Karya)・LRT Palembang(出展名義は国営建設Waskita)が、出ていました。車両メーカーは中国中車、ボンバルディア、そしてINKAが出展しており、インドネシアの巨大マーケットをINKAと共に共同受注を目指し、虎視眈々と狙っているのがよくわかります。また部品メーカーは大手、中小様々な会社が出ていましたが、圧倒的多数を占めるのが中国系、韓国系で、残念ながら日系の会社はほぼ皆無という有様でした・・・。なお、LRTの詳細は月刊マンガライレポート3月号に掲載いたしますが、上記3社の計画が2016年9月の国営企業展時から、事業内容が急速に具体化しており、目を見張るものがありました。1年半前のあの当時には、そもそもLRT実現させる気あるのかよというほどの、杜撰な展示でしたが、とりあえず営業開始にこぎつけそうなところまでにはなっているとの印象を受けました。特にこれまで謎に包まれていたKelapagading地区のLRT Jakartaは、車両はもとより、韓国コンサルも参加しており、運営にも韓国企業が絡んでくるのではないかと思われます。変な話、他の国営LRTに比べると、これが一番マトモに仕上がりそうな予感・・・。

ですのでその他、当方が気になったブースのみピックアップして紹介します。

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まずはお決まりのKCI

入り口入って、右、つまり中国中車の斜め向かいに陣取っていたのがKCI。ただ車両技術云々より、位置情報だの、チャージ専用機の展示だの、旅客サービス関係の展示でしたね。あとはCコーナーの出張販売所(笑)でも、これが欧米系の出張者にめちゃくちゃ人気があるんですわ!私も、お土産をたらふくもらって帰ってきました。

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INKAはブースにレイアウトを展示。
INKAブランドでの模型販売を熱望!!

こちらもお馴染みINKAです。まあ、話したところで公式ガセ情レベルの話しかしてくれませんがね。とりあえず、わかったのは先の緑の空港線用KRDE、両端2両に発電機搭載で、動力は中1両のみとのこと。1Mってのが、INKAの電気式気動車のデフォルトになってますね・・・。またLRT Palembangはまもなく出場とのことでしたが、まあこちらは既報の通り、もう出場していますね。Palembang向けが終了すれば、Jabodetabek向けに移行するでしょう。同じ構造になるのか、全く別物になるのか注目です。

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INKAブース全景

で、特に気になるのが今回やたらに宣伝されていたINKAグループのIMSという会社。鋼体他、一部部品の製造部分を子会社に委託しているみたいなんですね。このIMSがどういう経緯で作られ、どこの血が入っているのかが、ちょっと怪しい気がします。

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INKAの向かいは当然の如くINKA

どうして、あんたがINKAに独占的に機器を納入しているのか、そんな質問をしたって答えてくれるわけがありません。どーせLRTもすぐ壊れるだろ!と捨て台詞吐いて撤収。ボンバルディアこそがインドネシアの癌。ただ、コイツを潰したら中車が入ってくるというジレンマ・・・。どうすればいいんでしょうね。

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シューも次はボンバか⁉

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こちらも独占企業、Barata Indonesia

国営鋳物製造?Barata Indonesiaです。GE製のアメロコも、台車他の関連部品は全てこれを採用し、国産化比率をクリアしているようです。ですので、アメリカ国内での甲種輸送時も上物だけなんですね。Balaiyasa YKで車体と台車回りを組み立てています。でもこういう技術は不思議と持っているんだよなぁ、インドネシア。

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そして渦中のKCICですが、あれ??

誰もがKCICと呼んで不思議ではないこのブースなんですが、よく見てみると看板がKereta Cepat Jakarta BandungになっておりCinaが外れています。会社名が変わったとは聞いていませんが、高まる反中世論の中で、人目に触れる部分から「チナ」の字を消したのでしょうか。やり方が汚いぞ!!しかし、このブースは以前から何も変化がなし。かつての盛り上がりもありません。それでも、工事はしっかり進んでおり、3月末だかにリニが直々に中国へ頭を下げに行ったとか。開業時期の延期も公式発表されており、まあ2025年くらいには完成するんでしょうかね、政権が変わらなければ。

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東欧の会社が作る次世代の乗り物

個人的に気になったのはこちら。大量輸送なんて到底出来ないシロモノですが、ド田舎なんてこんなもんで充分でしょってくらいの割きりがいいですね。カリマンタンだかスラウェシだか忘れましたが、既に受注が確定しているとのこと。ちなみに、今話題のチューブとも技術協力?しているとのことで、インドネシアも、一応視野に入っている模様。試験線くらいは、スマトラの僻地に出来るのかもしれません。こういう得体のしれないものは、規制のない無法地帯で実験するに限るのでしょう。

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最後は運輸省にご挨拶?

各地のプロジェクトがまとめられていて、参考になりました。しかし、Manggaraiの立体化の資料がなかったのは残念。もしかしたら、作っているご本人も、完成図はわかっていないのかもしれません。Manggarai駅はインドネシアのサグラダファミリアになるのか⁉しかし、ジョーナンさんがいなくなって寂しいです・・・(笑) Budikaryaはあれはあれでネタにはなりますけどね。

忙しさにかまけて、全然まとめきれていませんが、この辺でご容赦を。

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