
正式(暫定)開業2日目の様子(4月2日朝)
早くもスマートな都市住民たちの足として定着した感が
3月12日から続いた一般向け無料試乗会は31日に終了し、4月1日からようやく「開業」と呼べるレベルの営業となりました。紛糾した運賃設定ですが、全線通しRp.8500から、直前間際にRp.14000 で確定という予想外の動きがありました(補助金比率で揉めたのでしょう)が、それが正式運賃となりました。これには、市民から高すぎるという声(既得権益を守るため、MRTJに乗らないような乞食たちが騒いでいるのです)が多数聞かれ、4月中旬(ないしは4月いっぱい)は半額で乗れるというプロモ運賃の設定が開業前夜になって決まるという二転三転ぶりでしたが、なんとか4月1日から自動改札を使用した運用が始まりました。システム調整が間に合わず、無料開放という選択肢もあるのでは?と予想しましたが、人海戦術でやった(日本人にやらせた)のでしょう。
流石に初日は初モノ狙いの関係ないお客さんたちで、大混乱(電子マネーを持っていないカンプン住民たちで、窓口には長蛇の列、一時入場規制&暫定無償開放を行ったとのこと)が予想されましたので、開業2日後の様子を見てきました。向かった先は、もちろんLebak Bulusです。私の線路際カンプンから、安定の直通TJで出発。
果たして、未だに開業フィーバーで混乱が続くのか、それとも既に見向きもされずに閑古鳥が鳴いているのかと、心配でなりませんでしたが、なんと予想外にも既に、ありふれた通勤風景が繰り広げられていました。とにかく驚いたのが、人々の歩くスピード。これがインドネシア人なのかと思うほどの勢いで、TJ、アンコタ、オジェックから降りた通勤客が颯爽とコンコースへの階段を上がってきます。エスカレーターも何も言わなくたって、片側空け、ホームドアの前にはしっかり二列に並んでいます。無料開放時のあのやりたい放題の状況を現地SNSを切り抜いて、朝日新聞がさっそく重箱の隅を突っついていましたが、全くこの状況を見せてやりたいくらいですね。そう、MRTJの乗客は、KCIやその他交通機関の乗客とは全く客層が違うのです。これまで鉄道とは無縁だった南部高級住宅地の住民が鉄道に乗った結果です。カンプンから出てきたオバサンやオッサン、そしてクソガキの姿はありません。こういう野暮ったいKCI車内に慣れている私にとって、本当にここがインドネシアなのかというほどの新鮮さでした。ですから、最終的に決まったRp.14000というのを見たときには、ちょっと強気すぎるのでは?と一抹の不安もありましたが、これならなんの問題もないでしょう。

間断なく、乗客が改札に吸い込まれていきます
もちろん半額キャンペーン中だから、ということもあるのでしょうが、この便利さを知ってしまえば、正規運賃適用後も、しっかり定期客となることでしょう。そういう意味でも、このプロモ運賃には、無料開放と別の意味で意義があります。乗客のほとんどが電子マネーを持っているので、前評判とは裏腹に、駅窓口には誰も並んでいません。なお、システム整備が間に合っていない為、MRTJ発券のKMTは発売されておらず、記念に1回券(THB)を窓口で購入。基本的に自動券売機はどれも調整中です。高いので(笑)隣のFatmawati駅分だけ買って、入場には銀行発券の電子マネーを使用します。せっかくなので、BNI発券のJaklingkoカード持ってるぜ~と見せつけてやろうと・・・と思ったら。

ピンポーンと日本と同じあの音で跳ね返されました
残額不足です

ピンポーンと日本と同じあの音で跳ね返されました
残額不足です
まだまだ残額あると思っていたのですが、それはRp.3500のTJ乞食の脳みそになっているからで、MRTJに乗るには全然足りません・・・ということで後ろの客からひんしゅくを買い、MRTJのスタッフからも笑われました。カンプン住民ですみません・・・。

我らがBCAのFlazzで入りなおし

我らがBCAのFlazzで入りなおし
そんなこともあろうかと、BCAの方には昨日、TJバス停でRp.50000をチャージしておいたので、救われました。

Lebak Bulusを出発
動いていない編成は相変わらず動いていません

Lebak Bulusを出発
動いていない編成は相変わらず動いていません
車内もKCIが嘘のように静か。イブーとバパック、それにボチャがいないとこんなに静寂になるのかと・・・。おかげで、セキリュティーもだいぶ気を抜いている感じで緩いです。今のところは。まあ、土日ともなれば、カンプンから冷房を享受するためにわらわらと観光目的で乗ってくる人たちがいるので、話は別でしょうが。Lebak Bulus発車時で、座席はほぼ埋まってしまい、その後も各駅で各車両5人~10人程度の乗車があり、Blok Mに着くころには、そこそこ混雑してきました。
さて、ここからは要チェックポイントがいくつか。まずは開業式直前に駅名が変更された、Sisingamangaraja。駅の外の看板まですでに新調されていた同駅ですが、果たして。

ROMも更新されています
MRTJは当然この追加サービス料を払う気すらないわけで、困ったものです

もはやSisingamangarajaの面影はどこにもなく・・・
さて、ここからは要チェックポイントがいくつか。まずは開業式直前に駅名が変更された、Sisingamangaraja。駅の外の看板まですでに新調されていた同駅ですが、果たして。

ROMも更新されています
MRTJは当然この追加サービス料を払う気すらないわけで、困ったものです

もはやSisingamangarajaの面影はどこにもなく・・・
自動放送も、MRTJご自慢の有名声優ボイス(シンガポール人を起用?なんかインドネシア語アクセントが変な気がしますけど??)が、駅名部分だけ合成音声ぽいものに変更されておりました。トホホ・・・。まあ、これでこそインドネシアンクオリティですね。
せっかく、Sisingamangaraja ASEANで降りたので、下り入線を撮ろうとすると、なんと上り発車と被り??ええ、ダイヤが微妙に修正されている??真相はわかりませんが、上り発車が※5、下りが※6なので、確かに被る可能性は非常に高い・・・。

しかも、被った相手がTiket.comラッピングのTs10じゃないの!
せっかく、

しかも、被った相手がTiket.comラッピングのTs10じゃないの!
いやいや、駅撮りについては再度調査しないとダメですね、こりゃ・・・。そして、こちらに後続でやってきたのはミネラルウォーターラッピングのTs4という。こちらのラッピング、前面にまで水色のラッピングが回っているので、撮りたいんですよねぇ。

こちらもそこそこの乗車率でやってきました

次はIstra改め、Istra Mandiri
ちなみに広告枠は一旦外されています
ちょっと聞こえづらいですが、Setiabudi到着シーンを
Stiabudi Astraに変更されています

こちらもそこそこの乗車率でやってきました

次はIstra改め、Istra Mandiri
ちなみに広告枠は一旦外されています
ここから先も駅名が変更、というかネーミングライツで副駅名がつけられた駅が続きますので、放送をチェック。すると、副駅名だけ後から吹き込むのではなく、駅名全体でツギハギになっています。ASEANだけならまだしも、なんだかねぇ。
ちょっと聞こえづらいですが、Setiabudi到着シーンを
Stiabudi Astraに変更されています
そんなわけで、結局文句を垂れつつ終点Bundaran HIへ。そういや、Dukuh Atasでの乗り換え放送はなしなんですね。駅出口には乗り換え案内が出ていますが。

Dukuh Atasまででだいぶ降りてしまい、Bundaran HI到着時には
だいぶ空いていました

Dukuh Atasまででだいぶ降りてしまい、Bundaran HI到着時には
だいぶ空いていました




コメント
コメント一覧
東南アジア最大の都市ジャカルタに、遂に地下鉄が開通しましたね。第二期区間開通が待ち遠しいです。
十年前迄、扉全開窓全開の非冷房車が走っていた町とは思えません。
日本としても、此を成功例として都市鉄道を更に積極的輸出したいですね。
ついに開業しましたね。未だに実感がありませんが・・・。
しかし、扉を開けた非冷房車もODAで入ったわけで、そこから日本もようやく勉強して、マトモな鉄道システムを輸出出来るようになったのでは、と思います。