
昨日、インドネシアのヲタ界隈はこの話題で持ちきりでした
国営ガルーダインドネシア航空が機内での一切の撮影行為を禁じる書面を作成した・・・真偽のほどは怪しい部分もありますが、こんな内部文書がネット上に流出しました。KAIの運転報ですら、ダダ漏れになっている国ですので、本物である可能性がかなり高いです。FaceBookやTwitterなどではさっそく炎上し、航空関係のマニアたちはブログで声明を出しているほどです。もちろん、鉄ヲタにとっても対岸の火事では済まされません。
上記書面はやたら回りくどいお役人的文章で書かれていますが、簡単に言えば、商用、個人用に限らず、許可なく 機内での一切の撮影を禁じるというものです。YouTuberを禁じるというのならまだしも、インドネシア人の大好きなセルフィー画像ですらが撮れなくなるのではという危惧があちこちに上がっています。話を聞く限りだと、ガルーダはかなり本気のようです。
この撮影禁止処置、基本的にKCIが駅で撮影を禁止するのとまったく同じ理屈ではないかと囁かれています。というのも、近年の日本をはるかに凌ぐIT化の流れで、口コミサイトやSNSの影響力はインドネシアにおいてもかなり大きいものになっています。国営企業グループのサービスが最悪というのは、だいたいの国民の認識で、すでに多くのクレーム的投稿がなされているのではないか、と思われます。航空のことは門外漢ですし、全くチェックしていませんが、KCIを叩くアカウントというのは一定数確認されています(私のアカウントではありませんよ;;)。古く遡ればモノ言う乗客フォーラム団体KRLmania.com(最近こちらはKCIから完全に出禁を喰らっている状態)ですし、最近はやはりツイッターの破壊力が高くなりつつあります、例えば下のアカウントのような。
KCI利用者の不満を晒すアカウントを公言しています
ちなみに、中の人は鉄ヲタではないそうです
まあですので、ガルーダにも同様のフォーラム的なもの、また旅行系ブログが存在していると思われ、いわばガルーダはそのような乗客の低評価に逆ギレした格好です。よくもまぁ、こんな時代に逆行したことをするよなと思いますが、しょせんは自称崇高なる民族、インドネシア人のすることです。撮影云々に関わらず、この手の話は働いていてもしばしばあります。要するに自分の非をばらまかれるのが大っ嫌いなんですよ、ここの国民は。
今回、あくまでもガルーダが単独で出した内部通達ですが、これを契機に他の国営企業グループ、ことさらKAIが追随する可能性もあるのではないかというのが我々が一番危惧するところです。特にジョーナン無き今のKAIに、乗客の不満は頂点に達しつつあり、それを見かねたジョーナンはエディ現KAI社長を実名批判するなんて出来事も先月ありました。
このあたりの記事をご参照ください。
→Akun IG Jonan Diserbu Warganet, Ada Apa?
→Angkot Ayah, Sindiran Warganet untuk KA Inspeksi
インドネシア語ですが簡単ですので、すぐにわかると思います
さらに、MRTJが開業したことで、KCIのレベルの低さ、サービスの悪さが全ジャカルタ市民に知れ渡ることとなり、MRTと比較してKCIを叩くというノリのアカウントも最近出現してきています。ですので、KAI、KCIも同様の動きになりかねない状況なのです。あくまでも、これまでの駅構内撮影禁止というのは、全く明文化されておらず、現場の軍隊の勝手な判断に任せられていましたから、いくらでもシカトすることは出来ました。しかし、文書として出されると色々動きにくくなるのは事実です。しかもKCIのような弱小会社がとやかく言ったところで、その影響力などたかが知れていましたが、親方ガルーダの先例というのはかなりの威力です。
もう一つ、嫌な予感がするのはこのタイミングで、コジキングの二期目続投というのが決まったばかり。2013年のときもそうでしたが、どうも新政権発足前後というのが非常に国内がピリピリするときで、あのときも駅の軍隊が増えたり、色々面倒でした。コジキングの顔に泥を塗らないこと、それが今のお役人たちの最重要任務のようになっていますので、国営企業省や運輸省が暗躍しているような予感も。日本人への就労ビザ発給も、また半年間止まってしまうのでしょうねぇ。
最近、Twitterにしばしばログインしているのですが、国営放送から国民を守る党なる集団の政見放送が流れてきて、インドネシア人と一緒にゲラゲラ笑っていますよ。こういうところ、日本は本当に素晴らしい国だと思いますね。言論の自由がない以上、インドネシアをぶっ潰すなんて100年経っても言えないのでしょうが、この機会にヲタの皆様にはぜひやってもらいたいですね。
国営企業相から国民を守る党、リニスマルノをぶっ潰す!
今回、あくまでもガルーダが単独で出した内部通達ですが、これを契機に他の国営企業グループ、ことさらKAIが追随する可能性もあるのではないかというのが我々が一番危惧するところです。特にジョーナン無き今のKAIに、乗客の不満は頂点に達しつつあり、それを見かねたジョーナンはエディ現KAI社長を実名批判するなんて出来事も先月ありました。
このあたりの記事をご参照ください。
→Akun IG Jonan Diserbu Warganet, Ada Apa?
→Angkot Ayah, Sindiran Warganet untuk KA Inspeksi
インドネシア語ですが簡単ですので、すぐにわかると思います
さらに、MRTJが開業したことで、KCIのレベルの低さ、サービスの悪さが全ジャカルタ市民に知れ渡ることとなり、MRTと比較してKCIを叩くというノリのアカウントも最近出現してきています。ですので、KAI、KCIも同様の動きになりかねない状況なのです。あくまでも、これまでの駅構内撮影禁止というのは、全く明文化されておらず、現場の軍隊の勝手な判断に任せられていましたから、いくらでもシカトすることは出来ました。しかし、文書として出されると色々動きにくくなるのは事実です。しかもKCIのような弱小会社がとやかく言ったところで、その影響力などたかが知れていましたが、親方ガルーダの先例というのはかなりの威力です。
もう一つ、嫌な予感がするのはこのタイミングで、コジキングの二期目続投というのが決まったばかり。2013年のときもそうでしたが、どうも新政権発足前後というのが非常に国内がピリピリするときで、あのときも駅の軍隊が増えたり、色々面倒でした。コジキングの顔に泥を塗らないこと、それが今のお役人たちの最重要任務のようになっていますので、国営企業省や運輸省が暗躍しているような予感も。日本人への就労ビザ発給も、また半年間止まってしまうのでしょうねぇ。
最近、Twitterにしばしばログインしているのですが、国営放送から国民を守る党なる集団の政見放送が流れてきて、インドネシア人と一緒にゲラゲラ笑っていますよ。こういうところ、日本は本当に素晴らしい国だと思いますね。言論の自由がない以上、インドネシアをぶっ潰すなんて100年経っても言えないのでしょうが、この機会にヲタの皆様にはぜひやってもらいたいですね。
国営企業相から国民を守る党、リニスマルノをぶっ潰す!

コメント
コメント一覧
寝耳に水の話題ですが、悪い意味でさすがインドネシアだな…と思わせる内容ですね。インドネシアに限らず、東南アジア諸国共通なのかも知れませんが。
今の日本は著名人を筆頭に政権与党叩きが続いてますが、政治家や国家に文句を言っても言論の自由が保障されてるのですから本当に素晴らしさを実感させられます(笑)
こうなると、既存の鉄道やMRTにも波及しそうですね。駅はともかく沿線撮影まで禁止になるのが一番恐いところですが・・・。
返信が遅くなりましてすみません。
鉄道なんかよりも、よほど洗練されていると思われた航空会社でもこのザマですので、当地でも非常に波紋を呼んでいます。まして外人も多く利用するフラッグキャリアなんですから・・・。
まあ、落ち着け。
この文書の種類だが、Pengumuman、つまりお知らせ、良くて通達だ。
そして、誰が誰に対して出した文書かと言うと、ガルーダの経営陣から、ガルーダの客室乗務員に対して出されている。
で、書かれている事は、
1. 機内において、写真撮影やビデオ撮影といった形での、全てのドキュメント作業を禁じる。
[訳注1] mendocumentasikanの訳が苦しい。
英語のdocumentationを動詞化した外来語だが、もっと他に適した単語が無いのか?
[訳注2] baikの意味が分からない。
2. 客室乗務員は搭乗者に対し、会社側から許可証を得ている場合を除き、警告的な言葉をもって上記1の禁止事項を知らせなければならない。
[訳注3] bahasaの使い方が分からない。
3. 上に書かれている事に対し違反になった時、会社は懲罰を与えるであろう。
[訳注4] 誰に対して懲罰を与えるのか、ここには書かれていないが、当文書が客室乗務員に対して書かれているので、懲罰も客室乗務員に対してと考えるのが妥当だろう。
(続く)
と言う事で、要約すると、
・会社経営陣は客室乗務員に対して通達する。
・客室乗務員も搭乗者も機内撮影は禁止!
・客室乗務員は搭乗者に対し、禁止を強く迫れ。
・違反があったら客室乗務員に対し罰則。
まあ、搭乗者は何か言われも、「知らんがな」で終わりでしょう。
機内にPKDはいませんし。
それでもしつこく言われたら、Itu berdasarkan apa? で対抗でしょうか?
但し今後、以下の文書が出たら要注意か。
①運輸省航空局長かそれ以上から、機内撮影禁止のperaturanかundang-undangが出た場合。
②ガルーダから航空券販売におけるsyarat dan ketentuanにて、機内撮影禁止が明文化された場合。
まあ、可能性は低そうですが。
これを読んだインドネシア語の達人にお願い。
上記の [訳注1]~ [訳注4]にどなたか補説をお願いします。
> 上記書面はやたら回りくどいお役人的文章で書かれていますが、
書いた人のインドネシア語の能力が不足しているだけだと思う。
コメントありがとうございます。
仰る通り、「お知らせ」ではあるのですが、「警告的な言葉をもって禁止事項を知らせなければならない。」さらに、「違反になった時、会社は懲罰を与える。」とありますから、乗務員に対する警告のようにも受け取られます。特にこの構図はKCIのセキリュティが受けている教育と全く同じですので、航空ファンコミュニティから流れて来たこの紙面が、鉄ヲタのSNSでも大炎上しているのだと思います。昨今のインドネシアの状況を見ていると、知らんがなでは済まされないと思います。電車内でも乗務員によってはうるさく言ってきますからね。
知り合いの航空マニアの話では、全世界的に拡散され、ガルーダは総スカンを食ったそうで、この「お知らせ」は当面の間、撤回されることになったそうですが、(ガルーダより、よほどヤバい)一部インドネシアの航空会社は、ここぞとばかりに自社にも取り入れようとする動きもあるようです。
繰り返しになるが、
①PeraturanかUndang-undangで禁止されている。
②ガルーダのsyarat dan ketentuanで禁止されている。
以外は、制止する正当な理由が無いと思うのだが。
まあこれは先進国の理屈で、発展途上国では暴力で制止するというのはよくある話。
鉄道のPKDがそれで。
じゃあ、航空でもそれをやるか?
腕っぷしの強い男性客室乗務員が、乗客を締め上げるか?
いくらインドネシアでも、それは無理じゃないかな?
(国内線ではあるかも (^_^) )
搭乗者は客だし。
それこそSNSで拡散されて大炎上でしょう。
線路端で写真を撮っているヲタを締め上げるのとは状況が異なるかと。
なので、客室乗務員から制止されても、「知らんがな」でいいと思います。
少なくとも、私はそうします。
> 知り合いの航空マニアの話では、全世界的に拡散され、ガルーダは総スカンを食ったそうで、
ほんまかいな?
まるで「り地域」のような言い分だ。 > ねえ、地味な方。
鉄道と違い、飛んでいますかね。鉄道の場合、指示に従わない場合は、最寄り駅で強制下車ですが、駐機中ならさておき、仮にこのルールが適用された場合、どのように運用するのかは気になります。そのうち、飛行機にも銃を持った軍隊が乗ることにでもなるのでしょうかね。とはいえ、インドネシアで神様は乗務員の方ですので、客に人権はなく、何をされても文句を言えないのが実情でもあると思います。そういうのをひっくるめて炎上しているわけですし。まずは、様子見しないことにはなんとも言えませんね。撤回になっていることを祈りつつ・・・。