
短い貨物列車が高架区間を行く
断じて配給ではない!!
新型コロナウイルスは新たなネタ列車を生み出す思わぬ結果にもなっており、短編成特急KLB号にはコアなインドネシア鉄の皆さまからは絶大な反響を受けました。そのKLB号に実は荷物列車バージョンがあることをまだこちらでアップしていませんでした。
臨時特急KLB号はこちらかどうぞ
KAIは4月下旬、大規模な社会制限下で小口荷物需要が高まることから、4月24日から臨時荷物急行Rail Expressを運転することを発表しました。インドネシアの貨物列車は通常の大口向けコンテナ貨物、そしてプルタミナタンク、石炭、石灰などの専用貨物の他、小口向けの荷物急行をONS(Over Night Service)の愛称で定期で3往復設定(Jakarta Gudang~スマラン経由~Surabaya Pasar Turi・Jakarta Gudang~バンドン・ジョグジャ経由~Surabaya Gebung・Jakarta Gudang~チルボン・ジョグジャ経由~Malang)しています。普段でしたらレバラン期にはこのONS車両や余剰荷物車を活用して、バイク専用便MOTIS号が臨時で設定されるわけですが、今年は表向きにはレバランを禁止しているため、設定が取りやめになっています。駅にポスターが出たり、パンフレットは配布されていたのですが(もしかして、保管しておけば貴重になるか?)・・・。
さて、今回設定された臨時荷物急行は、その代替えというわけではなく、ダイヤも設定区間も異なるわけですが、余剰荷物車を活用するということには変わりありません。その名の通り、ジャカルタ地区ではなかなか撮影チャンスのないONSですので、臨時便の設定はヲタにとって格好のネタになります。ONS自体が日本と同じく、バイク輸送の需要を除き、かなり衰退しているように見えるわけで、わざわざ臨時を追加するほどの需要はあるのかと思うのですが、どうやらこの臨時列車のキモはその運行経路にあるようです。というのも、このRail Expressは日に1往復のみの設定でJakarta Kota~バンドン・ジョグジャ経由~Surabaya Gebungという一見なんの変哲もない列車なのですが、ジャカルタ市内のルートがなんと普段貨物列車など走りようのない中央線経由なのですね・・・。しかも、ガンビルでも荷物扱いがあると言う点が驚きです。荷物輸送のことなど何も考えていない高架の旅客専用駅で、どうやって荷物を運びこむのかと思うのですが、インドネシアのことですので、人海戦術で何とかしてしまうのでしょう(笑)バイク輸送も可能とのことですが、この場合、集配はジャカルタコタになるのでしょうか。KAIとしては、わざわざ北の僻地であるコタやジャカルタ貨物駅まで行かなくても、ガンビルで荷物の受け渡しが出来るというのを売りにした(Rail Goみたいなのを想定したんでしょう)ものと思われますが、全くそのようなプロモーションを行っておらず、実際の輸送状況を見ても閑古鳥が鳴いているようです・・・。料金表に、Jakarta KotaなのかGambirなのかしっかり書かないとダメでしょう!!

所定よりもだいぶ早通
途中駅での積み込みタイムが省略されているんでしょうね
本当に貨物列車は遅れてくるのか、それとも早々に通過してしまうのか読めず撮影には苦労するのですが、ようやく感覚がつかめ、無事イスティクアルバックに撮れました。それにしてもKLBの名に恥じず?短い!! ただ、ジャカルタ口ではこのように荷物車3両になってしまっていますが、バンドンで4両の増解結をしているそうで、バンドン以東は7両になるようです。また、何故か緩急車が冷房稼働状態で連結されていましたが、もしかするとKAIの職員輸送列車orBYMへの配給としての役目もあるのかもしれません。ONSも最近は日によって客車を前後に繋いでいたりしますので。

ちなみに、5月31日までの設定だったKLB号は
6月7日まで設定が延長されています

ちなみに、5月31日までの設定だったKLB号は
6月7日まで設定が延長されています


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