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もう走り出しています

独立記念日に向けて急ピッチで工事の進んでいたジョグジャ空港新線クドゥンダン信号所~ジョグジャカルタ国際空港間(約5.4㎞)ですが、宣言通り8月17日に運輸省他の来賓を乗せた巡察列車の入線を果たし“公約“は果たされました。予定であれば、居合わせた鉄ヲタを死重として乗せて開業宣言が為され、ぶつけ本番の営業開始・・・となるはずでしたが、PPKM(緊急活動宣言)の延長という番狂わせが発生したためそれは叶わず。しかも17日に実施されたセレモニーは異例の報道陣シャットアウト。緊急活動宣言中に何やってんじゃ!?という世論の反発の回避する格好になりました。流石のジョコウィも空気を読みましたね(空気読めるんですね!!)。





私が気づいた限りでは17日の報道はこの1つのみ
しかも、式典には入れなかったのか改札口から撮影した画像のみ
式典はホーム先端の屋外で実施されました

PPKMは本当に曲者で、これのおかげで廃車回送もマンガライ立体化も、いつでも施行できるのにペンディングになってしまっています。ジョグジャ空港線も然り。ですので、ジョグジャ行きのタイミングを計るべく様子を田舎から伺っていたのですが、17日の式典は線路上にレッドカーペットを敷いてそこそこ盛大に実施されたにも関わらず(ただし、KAIやDGR関係者が出席したのみでブディカルヤやジョコご本人の登壇は無し)、運輸省、DGR、KAIいずれの広報アカウントもダンマリ。内部関係者から漏れる画像もほとんどなく、インドネシアにしては珍しいほどの情報統制が敷かれていました。ただ、17日の入線が実現した以上、翌日から列車は走るはず、KFW配給もまとめて撮れることからジョグジャ行きを決めたわけです。



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ワテスに停車中の“YIA行き”空港快速
乗車中の急行Bengawanから撮影

するとどうでしょう、予想通りワテスで空港快速とすれ違いました。冒頭の画像もこのときに撮ったものですが、試運転(UJICOBA)ではなく、既にYIA行きの営業列車として走っているわけですね!!そりゃ、独立記念日に開業と言ってしまったんですから、そりゃUJICOBAと書くわけにはいかないでしょう(爆)
この試運転、いや、無観客営業列車(笑)は8月19日から31日まで毎日2往復運転(従来のウォジョ・クブメン行き空港快速のダイヤをほぼ踏襲)されており、PPKMの解除次第ではいつでも有観客での営業が開始できるように準備が為されていました。ただ、結局8月23日にもPPKM再延長が決定したため、そのまま無観客営業が続行されています。しかし9月1日のPPKM解除は政府内でほぼ一致しており、ジョグジャ空港新線も明日から客を乗せた運行に切り替わる可能性が高いのではないでしょうか。とは言え、このご時世、野次馬や鉄ヲタの集中対策で何らアナウンスなく、これまたしれっと運行を開始するものと思われます。

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駅も準備万端
待合室のテレビも点いていて、営業していることにしています!!


これでエアポートカフェはサヨナラですね・・・
駅の営業自体は改修工事をしただけにKCIの普通プラメクス号停車駅
として存続するのでしょうけど、乗降客は日にゼロに等しいでしょう

ちなみに、昨年のPSBB(大規模な社会制限)開始以降、ジョグジャカルタ~ウォジョ間の空港アクセス快速はクブメンに直通する2往復のみ細々と運行されてきましたが、7月3日のPPKM強化以来、これも運休となっており、秘境駅ウォジョ接続の空港アクセスは人知れず終了しています。空港新線開業後、クブメンまでサービス延長していた分はどうなるかはわかりませんが、無難に無言で廃止ですかね。クブメン発着便はなまじ地元利用者が結構いたので、変に騒ぐとまたクレームになりますから、PPKMを理由に自然消滅させる気がします。

社長さんも17日の式典の様子はアップせず・・・

既に9月1日に向けた準備は進んでおり、8月25日にはCC204、CC201計4両をそれぞれ重連で並列走行させる高架区間の荷重試験が実施(やる順番が逆だろ!?)され、27日には空港駅で改めてジョグジャ国王(スルタン)招いての開業宣言が為されました。そして28日には例の如くジョグジャ鉄ヲタコミュニティの皆さまが死重になり・・・、その後も連日招待客を乗せているようです。明日に向けて準備万端といったところです。PPKM中ではあるものの、我慢の独立記念日というピリピリムードのほとぼりもようやく冷めてきたということでしょうか。
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27日の開業宣言の様子はジョグジャ特別州の広報公式で
リリースしてくれています
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おお、久しぶりにナッパ帽のブディカルヤ(左)のご尊顔を拝みましたよ
スルタンの他、影の権力者ルフットパンジャイタンが登壇
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スルタンがご乗車されるということでお召し扱いなのか、
予備編成も用意してありますね


2日遅れで国営企業省からリリースがありました
インフラは運輸省の持ち物(空港駅以外)ですから、国営企業省のアカウントは
通常鉄道案件にダンマリですが珍しいですね

流石に開業宣言では2本とも新型KRDEが用意されていますが、運転報上ではKRDIの充当となっています。私のジョグジャ滞在中も日によってKRDIとKRDEをまちまちで、本営業開始後はどうなるのでしょうか。そして、この空港駅の様子を見て気になった方も多いと思いますが、これまで空港鉄道の定番となっていたホームドアが採用されなくなりました。これ絶対、ソロ空港線で車両とホームのドア位置が全然揃わなかった問題が影響しているでしょ(笑)その代わりなのか、ホーム全体をシェルターで覆っており、気動車の排気がめちゃくちゃこもりそうなんですけど・・・。というか、通気性悪すぎて蒸し風呂にならないんですかね。さすがに電化を見越して、屋根がそこそこ高くはなっていますが、いざ電化したらお馴染みの鋼体架線でしょうか。

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ドン曇りですが、一応走行も
この日はKRDEでした


28日のヲタ向け乗車会はKRDI充当


さて、明日ジョグジャ新空港線は本営業を開始するのか、全てはPPKMの延長か否かにかかっています。またどこかの州がヘマしたりすると延長の可能性もあり・・・。これ、何がマズイかって、PPKM中の運輸省プロトコールが、州跨ぎの長距離列車はワクチン接種証明で誰でも乗車可能な一方、KCI等の域内交通の利用は通勤通学利用に限られ、所属企業・大学からの申請書がないと乗れないことです。空港鉄道も当然域内交通に含まれているのですが、となると対象となる乗客は??空港勤務者??ってことになるのでしょうか。KAIもそんなこと百も承知なので、メダン、ジャカルタのRailink含め空港鉄道関連は全運休中(9月1日から営業再開)。ソロ空港線だけは日に3往復だけ走らせるという謎なことをやっていたりしますが。


運輸省公式も27日の開業宣言を受けてようやくリリースしました
プロモでRp.20000てことは通常運賃は現状高くなりますね

今回、まだ紹介しきれていない画像もありますので、ジョグジャ空港新線が明日以降本営業を開始しましたら、乗り方ガイドとして追って紹介しますので、続報をお待ちください。

◆いつもご覧いただきありがとうございます◆
今月最後の記事です、なんとか45000PVまで引っ張っていきたい・・・
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