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一体何のための高架・立体化だったのか・・・
昔以上の大渋滞発生でトホホすぎる展開に

9月25日に華々しく開業したマンガライ駅高架ホーム10番~13番線。チキニ方での平面交差は残るといっても、効果はてきめんに現れており、特に朝上りの定番であったマンガライ場内抑止はほぼ解消し、テベットを出てから、フルスピードでマンガライ駅に進入するという新時代の到来を身をもって感じていました。ほとんどの列車が早着してしまうので、上りも下りもボゴール線はマンガライで3分程度時間調整をするほどでした。




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それが前日夜半にまさかの発表
そして環状線直通が抹消された・・・

そんな快適通勤が未来永劫続くのかと思いきや、まさかの事態です。上記のお知らせが出たのは前日10月8日の21時過ぎ。まさかの発表に現地鉄もどよめいています。葬式鉄をするチャンスもくれないとは、なかなかシビアですな(笑) それはさておき、上記公式発表があまりにも衝撃的過ぎます。ご覧いただければわかる通り、これではせっかくの高架・立体化が元の木阿弥・・・KCIもそれはわかっており、乗客からのクレームは必至ですので、なんと環状線の案内そのものを消してくるという、強引な技を仕掛けてきました。

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高架ホーム建設の為、
10月9日から使用停止となる4番・5番線

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先週末なんて、コロナなんてどこ吹く風、
土日のお出かけ客でこんなに賑わっていましたが・・・


こちらの記事もご参照ください
正に恐れていた事態になりました


マンガライ駅の改良工事はこれからが本番で、いずれ東側(1~5番線)側の立体化に着手するときは来るとは思っていましたが、このタイミングで4番・5番線が閉鎖されてしまいました。これかなりマズイ状況であることがおわかりいただけるのではないでしょうか。そう、ボゴール線環状線直通の上り線が完全に消えてしまい、発着番線が物理的に不足します。だから、KCIは公式案内で環状線そのものの案内を消してしまったのです。もちろん、環状線の上りだけが消えるわけはなく、実際には運行されているのですが、番線が消滅したため、環状線ボゴール線下りの6番線に無理やり入れざるを得ず、あの工事中で細いホームに上下線両方の列車を発着させるというあり得ない事態が発生することになったのです。もちろん、場合によっては3番線に入れることも出来なくはないですが、ブカシ線の番線も減少してしまっているので、緊急の場合のみでしょう。もっとも、3番線も行き先が入り乱れることから、上記のお知らせから抹消されています。

まあ、ホーム上が大カオスになるだけならまだ許せる範囲内ですが、わかる人ならもうお分かりの通り、これによりボゴール線のマンガライ駅とその前後の1閉塞分が単線になってしまうことを示しています。かつて、チャクン~ジャティネガラ間複々線化完成とジャティネガラ駅の線路切り替え当時に、工事の都合でブカシ線の単線箇所が数十m発生し、これがボトルネックとなり、渋滞が2駅先まで続き、遅延120分とかいう事態になりました。ただ、これは数週間で解消し複線に戻りましたが、今回はそうすぐに解消が見込める話ではありません。そんなこともあり、SNS上で大炎上することはわかりきっているので、案内をそもそも消して、シラを切る(駅に来てのお楽しみ、文句を言う奴は軍隊が捕まえに行くぞ!!と)という作戦に出たのだとは思いますが、あまりにもお粗末です。

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クリックすると拡大します
正確さは保証しません

初めからわかっていたのに、どうしてこんなことになってしまったのでしょうか。現在当方、出先におり、データを持ち合わせておらず、即席で配線図を書き起こしたので、書き漏らしや現在は使われていない分岐器があるかもしれませんが、あくまでも経路図としてアップしておりますので、ご了承ください。上から1番線、一番下が8・9番線(空港線)です。オレンジと水色が10月8日までのボゴール線環状線直通及びブカシ線の上下線です。そして、赤色と青色が10月9日からのボゴール線環状線上りとブカシ線上下線です。ご覧の通り、ボゴール線環状線直通の上りは、ブキットドゥリ電車区からの入出庫線合流付近にあるシーサスポイントを渡って、下り線を逆走します。つまり、マンガライ駅前後の区間が、事実上の単線になっていることがわかるでしょう。3番線に入れるという手もありますが、そうすると今度はブカシ線の上下線が1・2番線を使わざるを得ず、ここでも上下の競合が発生してしまいます。ただ、公式発表にブカシ線を1・2番としているのは気になるところで、おそらくボゴール線と異なり、前後の閉塞までかかっていないことから、影響は少ないと判断しているのかもしれません。それより、優先すべきは長距離特急ですので、そのために3番線は常時空けているという可能性もあります。朝夕のブキットドゥリ出庫の始発電車とかが早めに入線して番線塞ぐときとか、どうするの??という疑問もありますが。

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10月8日までの上り環状線直通電車
9日からは手前のシーサスを渡って、左の線路を逆走します!!

工事の進捗を考えれば、起こるべくして起きたとしか言いようがないのですが、これを回避するためにも、ダイヤ改正を実施し、ボゴール線は環状線との直通運転を取りやめ、全列車コタ発着。そしてブカシ線を全列車環状線直通とする白紙改正がこのタイミングで施行されるべきであり、内部でも調整が進んでいたはずなのですが・・・。まさかダイヤ改正無しで4・5番線を潰してしまうとは思いもしませんでした。もしかすると、乗客団体からの圧力が大きすぎて、この全面改正を実施出来なかったのかもしれません。朝夕の大渋滞を考えたら、行き先によっては別に乗り換えの手間が増えるくらい、どうってことないと思うのですが・・・。インドネシア人の考えることはよくわかりません。それとも、これであえて渋滞を酷くして、ダイヤ改正の口実にする、そんな可能性もあるのかもしれません。

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いつもの光景がまた歴史の彼方へ・・・

ともかく、昨日はジャカルタを離れており現場確認が出来ませんでしたので、戻りましたら終日スタバにでも籠って運行管理を観察し、また4・5番線の画像をHDDから探した上で別記事にてお知らせしたいと思います。しばらくお待ちください。

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コメント

コメント一覧

    • 名無し
    • 2021年10月11日 19:20
    • 5
      初コメです。
      流石にこれは管理人の予想通り圧力団体潰しでしょうね。そうじゃなかったら不味すぎる。毎日続けば日本じゃ暴動ものですよ…(尚実例)
    • パクアン急行
    • 2021年10月11日 23:30
    • >名無し様
      そこはインドネシアなので渋滞しようがなんだろうがTidak apa apaなんでしょうけど。とりあえず、ヲタ的にはせっかく復活した撮影地が渋滞でまた使えなくなったので、早くダイヤ改正してもらいたいですね。
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