
YIA Xpress運行開始!!
ツイッター版でリツイートしておりますので、ご存じの方は多いかと思いますが、4月6日よりRailinkジョグジャ空港線にて、途中ワテスに停車しない空港~ジョグジャカルタ駅間ノンストップのYIA Xpress(YIAエクスプレス)の運転を開始しています。5往復が設定され、これらは本数純増となっており、終日のジョグジャ空港線の本数は21往復3運用体制に拡大されました。4月1日には従来の2運用のまま、時刻修正を行い早朝の1往復増発を図ったばかりでしたが、まさかの告知に衝撃を隠せません。マイカー以外、満足のいく他の代替手段が無いことから、ジョグジャ空港線は開業以来、プラチナチケットを化しており、特に外国人観光客が大挙として入って来た今、増発は待ったなしの状態でしたので、これは朗報です。
もっとも運行開始すぐの先週末は3連休で、増発をしてもなお一部の便は満席が続き、乗りたくても乗れない状況が発生していました・・・。というわけで、さっそくジョグジャまで足を伸ばし観察してきましたので報告します。
4月6日からの時刻です

見ればわかると思いますが、緑色の時刻が急行便YIA Xpressです
運賃は通常便の倍以上となる5万ルピア
これが注意点かもしれませんね


たった所用4分の違いで運賃倍額?と思われるかもしれませんが、
全車座席指定であることに加え、そしてここでは触れられていない重要な理由があります
乗車方法に関しては従来通りで、2022年4月1日付けでKAIからRailinkへ運行移管されたことで、事前にRailinkの公式Webサイト上でチケットの購入が可能になっています。一方、それに引き換え、駅窓口での現金による支払いは廃止されていますので、海外からの外国人旅行者の皆さまは、購入チャネルに関わらずクレジットカードでの決済に限られることになりました。なお、当ブログ、またツイッターの方にもたくさんの読者の皆様から、空港線クレジット決済チャレンジの結果報告をいただいていますが、やはり決済可能率は5割くらいといったところで、かなりの率で日本発券のクレジットカードはVISA,JCB,Masterに限らず弾かれています(というか、日本側が安全を理由に弾いているのだと思います)。ですので、事前Webで全くカード決済が出来ないとなると、駅の券売機で当日買うしかありません。もっとも、これも当地の支払いアプリや銀行カード以外には、クレジットカードしか受け付けませんので、ここでも弾かれたら、窓口のスタッフに文句を言って対応してもらうしかありません(クレジットが使えないんだが何とかしろ!!とスタッフに運賃相当額を渡し、スタッフ個人の支払いアプリ等で決済することになると思います)。しかし駅到着時には既に満席・・・という酷い仕打ちを受けていたわけで・・・。それが、今回の急行便増発で、わずかながら空席が当日でもまだ残っている確率が上がるようになったというのは、朗報と言うほかにありません。

この手のトラブルが多いのか??(笑)KAI時代に券売窓口だった
ブースは引き続き残存し、スタッフも配置されていました
こちらの記事もご参照下さい
そのキモは、そもそも運賃が高いので、一部のインドネシア人は乗らずに通常便を待つ。そしてワテスを通過するので、ワテス~ジョグジャカルタ間の日常利用者が乗らないということで、いつも斜め上を行くインドネシアの鉄道にしては、実に現実に即した施策を打ち出してきたなと感心しました。ただ、急行便は全車座席指定で立ち席利用は認められていません。別に120%くらいなら快適性には関わらないので、別に乗せたったっていいじゃないと思うのですが・・・。
それにしても、通常便の2万ルピアに対して、5万ルピアというのは、いくら何でも高すぎと怒るケチな日本人の方が出てくるかもしれませんが、この5万ルピアこそが、距離に見合った正規運賃です。というのも、通常便の運賃は政府補助金(PSO)が正規運賃の半額相当投入されているが為に、逆に異常に安くなっているわけで、急行便だから急行運賃が加算されているのではありません。PSOは運行開始当初の本数の1日10往復分だかしか予算確保されておらず、それ以上の増発に関しては、Railinkがそのまま赤字を被るしかなく、ジョグジャ空港線の抜本的増発が出来ない要因になっていました。それを、ワテス通過で日常使いの利用者をシャットアウトし、本来の空港利用者の為に座席数をフルに用意したのみならず、さらにはPSO予算に関わらず増発出来た(日常使いの利用者にはPSOを配分しなければならないという悪しき不文律がある為)というのは、非常に意義深いものがあります。一般利用者からしてみれば、たかが4分早いだけでと言われてしまうのかもしれませんが、インドネシア政府の運賃規制の呪縛から逃れ、自由に増発するには、これ以外に手段がないわけです。逆にこの急行便YIA Xpressが好調ならば、さらに1運用増発し、通常便合わせて終日30分~40分間隔程度での運転も夢ではないと言えます。是非、今後に期待です。
2022年6月時点ではまだ10往復しかなかったんですから、
本数倍増とジョグジャ空港線の躍進が止まりませんね
ただ、問題点が一つだけ。勘の良い方ならすぐにお気づきかと思いますが、従来、空港線は2運用で、緑色の新型KRDE2本で回して、検査時はプラメクス用の赤いKRDE Holecが代走に入っていましたが、今回、全3運用になったことで、緑2本、赤1本が定期運用で、検査時用の予備車として赤1本がさらに加わる(プラメクスとの共通予備)という陣容にはなっています。しかし、急行便は全車座席指定であるために、必ず緑の新型KRDEを使う必要があります。そして、その1本にYIA Xpressのステッカーを貼って、半ば専用編成のごとく仕立てているのですが、急行運用は1日5往復で他の運用より走行距離が少なく、これを固定運用にしてしまうは効率的ではありません。では、どのように運用を回しているのかというのが、今回の遠征の最大の目的でしたが・・・。やっぱり・・・。

YIA Xpress編成を堂々と通常便に突っ込んできた!!

車両前頭部をイメージしたロゴまでこしらえたのにねぇ
(最初、遠目から見たときは座席のロゴなのかと思った;;)

この手のトラブルが多いのか??(笑)KAI時代に券売窓口だった
ブースは引き続き残存し、スタッフも配置されていました
こちらの記事もご参照下さい
それにしても、通常便の2万ルピアに対して、5万ルピアというのは、いくら何でも高すぎと怒るケチな日本人の方が出てくるかもしれませんが、この5万ルピアこそが、距離に見合った正規運賃です。というのも、通常便の運賃は政府補助金(PSO)が正規運賃の半額相当投入されているが為に、逆に異常に安くなっているわけで、急行便だから急行運賃が加算されているのではありません。PSOは運行開始当初の本数の1日10往復分だかしか予算確保されておらず、それ以上の増発に関しては、Railinkがそのまま赤字を被るしかなく、ジョグジャ空港線の抜本的増発が出来ない要因になっていました。それを、ワテス通過で日常使いの利用者をシャットアウトし、本来の空港利用者の為に座席数をフルに用意したのみならず、さらにはPSO予算に関わらず増発出来た(日常使いの利用者にはPSOを配分しなければならないという悪しき不文律がある為)というのは、非常に意義深いものがあります。一般利用者からしてみれば、たかが4分早いだけでと言われてしまうのかもしれませんが、インドネシア政府の運賃規制の呪縛から逃れ、自由に増発するには、これ以外に手段がないわけです。逆にこの急行便YIA Xpressが好調ならば、さらに1運用増発し、通常便合わせて終日30分~40分間隔程度での運転も夢ではないと言えます。是非、今後に期待です。
2022年6月時点ではまだ10往復しかなかったんですから、
本数倍増とジョグジャ空港線の躍進が止まりませんね
ただ、問題点が一つだけ。勘の良い方ならすぐにお気づきかと思いますが、従来、空港線は2運用で、緑色の新型KRDE2本で回して、検査時はプラメクス用の赤いKRDE Holecが代走に入っていましたが、今回、全3運用になったことで、緑2本、赤1本が定期運用で、検査時用の予備車として赤1本がさらに加わる(プラメクスとの共通予備)という陣容にはなっています。しかし、急行便は全車座席指定であるために、必ず緑の新型KRDEを使う必要があります。そして、その1本にYIA Xpressのステッカーを貼って、半ば専用編成のごとく仕立てているのですが、急行運用は1日5往復で他の運用より走行距離が少なく、これを固定運用にしてしまうは効率的ではありません。では、どのように運用を回しているのかというのが、今回の遠征の最大の目的でしたが・・・。やっぱり・・・。

YIA Xpress編成を堂々と通常便に突っ込んできた!!

車両前頭部をイメージしたロゴまでこしらえたのにねぇ
(最初、遠目から見たときは座席のロゴなのかと思った;;)
そう、冒頭の画像も含め、こちら、YIA Xpressとステッカーが掲出されていますが、撮影時、この編成はYIA Xpressではなく、通常便のワテス停車のBandara YIA運用でした。ダイヤを見ると、空港駅、ジョグジャカルタ駅共に通常便と急行便が並んでしまう時間帯はないようですが、知らない人が見たら戸惑うかもしれませんね。が、ロゴに気にせず、決められた時刻の列車がその列車ですので、ロゴに騙されずに乗りましょう。YIA Xpressロゴが無いのに5万ルピア取られたとかいうクレームを出さないように・・・。まあ、「かもめ」とべたべた書き殴られた白いかもめが白いソニックで走ったり、陸羽東線ステッカーの車両が陸羽西線に平然と走っている(よく新庄で乗り間違える人が出なかったですよね・・・と思います)ようなところもありますので、どっこいどっこいでしょう。だから、ステッカーでなんかで、安易に対応しちゃいけないんですよ・・・。

で、何も書かれていないノーマル編成が急行便の運用に
入っていました

で、何も書かれていないノーマル編成が急行便の運用に
入っていました
見た感じ1日ごとにローテーションで入れ替わっていました(赤が急行に入ることはありませんでした)が、このあたりも、今後どのような対応が為されるのか注目です。手っ取り早いのは、緑2本を急行便、赤2本を通常便にして4運用にしてしまうことですが、赤はプラメクスとの共通予備にするとしても、緑が1本足りないんですよねぇ。INKAは2次車の残り2本を早く落成してください。
長くなってしまったので、チケットの買い方とか、裏技的なものはまたそのうちまとめます。RailinkのWebとにかくクソなので・・・。INKAの2次車の話もおいおいアップしていきます。バンドンの件が落ち着いたと思えば、ジョグジャ編ですね・・・。
◆いつもご覧いただきありがとうございます◆

コメント
コメント一覧
空港ターミナルを出て駐車場付近に駅があるので、徒歩5分と
かからないです。スカルノハッタもこれくらい近くに駅があると良いんですけどね。