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ブランバナンを8両編成のKRDEが通過
撮影:Purnomo Putra様

7月1日、INKA製新型KRDE2次車のうち、3・4本目となる編成がソロバラパン~ジョグジャカルタ間で試運転を実施しています。編成はジョグジャ側からK1 2 23 08, K1 2 23 07, K1 2  23 06, K1 2 23 05:Ts3 +K1 2 23 12, K1  2 23 11, K1 2 23 10, K1  2 23 09:Ts4の8両。既報の通り、新型KRDEはコロナ禍、半導体不足、INKAの大人の事情等が複雑に絡み合い、落成が大幅に遅れていますが、これにてようやく予定4本全てが出そろいました。同編成は6月27日にINKAを出場し、マディウン~ソロバラパン間で試運転も兼ねて自力回送されています。同日、私はジョグジャ地区にいましたが、朝ジョグジャ側で貼っていたために、どうやっても間に合わず撮れずじまいでした。翌朝、すぐに試運転が設定されれば良かったのですが・・・。にしても、雲が多いものの晴れていて良いですねぇ。どうしてあの2日はあんなに天気が悪かったのか??(笑)




ご承知の通り、ジョグジャ空港線に2本、そしてミナンカバウ空港線に1本が投入されている新型KRDE1次車はボンバルディアの制御機器を採用していますが、ボンバルディアのアルストムによる買収、またINKAがシュタドラーに浮気をしたこと等により、ボンバルディア(現アルストム)のINKAは過去の蜜月の付き合いから一変、かなり冷めた状態のようで、2次車には似て非なるものとして製造されており(1次車と2次車の併結は出来ない、というか1次車は総括制御用?の蓋がないですよね・・・)ています。で、これまたご承知の通り、従来、ボンバルディアが入っていたところが、丸々Medcomに置き換わっており、これぞ三菱というような美しいVVVFの音色を奏でるようになっています。この違いに現地鉄のほとんどは気づいていない(現在、1本も営業運転に入っていないですし)ようですが、新幹線リレー号が運転を開始すれば、2次車推しの現地鉄が圧倒的に増えることでしょう。

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1本目・2本目の試運転でも見られた蓋を開けて
ジャンパを繋いでいる様子が見られました
撮影:Indra Yana様

ただこの2次車も曰く付きで、21年落成分に計上され、試運転を同年内に済ませていながら今年の1月まで再びINKAに取り込まれたまま姿を現さず、製造段階で相当のトラブルが発生していたということが容易に想像できます。そもそも、新型KRDE2次車はジョグジャ空港線増発用で、2021年内に4本が出そろい、既存の2本と加えて6本体制になるということは、ジョグジャ王室からも公表されていたわけで・・・。真っ当な会社なら、INKAは相当なペナルティものですよ、これ。まあ、結局、INKAとKAIの馴れ合いの関係、しかもKAIはKAIで何も考えていない車両転配計画が仇となり、これら4本はバンドン転属が濃厚という・・・。ジョグジャ空港線の穴埋めは、余剰のKRDE Holecで何とか埋め合わせをしているわけですが、当初6本で回すとろ、3本ですから、そりゃ需要に応えきれないわけですよ。ジョグジャ王室はちゃんとKAIとINKAにマトモに仕事しろと怒った方がいいですよ。

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注目はこちら
撮影:Indra Yana様

さらに、第1編成、第2編成が1月以降、立て続けに出場しながら一向に音沙汰の無い第3、第4編成に対しては、INKAのプライドからMedcomを使わずに、自力でやるとかいう訳の分からん噂も経っており、実際、車両は工場内にあるのに動きがないことから、マジでINKAが自力でVVVF諸々製造するという、恐ろしい事態も大いにあり得たのですが・・・。今日の試運転でやっと答え合わせ、というかホッと一安心ですかね。この通り、床下を見ると第1・第2編成と同様で、動画で見ても例のサウンドを奏でていることから、Medcomで正解、というか運転台の窓のところにも従前編成同様、Medcom編成と書かれていますので、2次車4本は全て同じ仕様で設計、製造されていることが確認されました。同じ2次車なのに、2本目と3本目で併結出来ないとか、シャレにならないですからね。まあ、INKAだからやりそうで怖いんですが。


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そして、気になるのはこの2本が試運転後、そのままジョグジャ地区で営業に入らず、バンドンに回送されてしまうか否かという点です。既にソロ空港線は再びKRDIによる運行に切り替わっていますので、今のところジョグジャ地区で急を要する車両増備は必要とされていません。ジョグジャ空港線はもうどうしようもないのですが、あそこは目をつぶるしかありません。最悪、走行距離の少ないKRDE Holecの運用を工夫して、あと1運用くらいは増発出来ますし。

ですので、おそらくこのままバンドンに転属となるでしょう。8両試運転をしている時点で、今後、8両での運行を考慮しているのは明らかです。というか、高速鉄道8両(うち1両は食堂車)に対して、リレー号が4両では全くキャパシティが足りません。8連2本(4連4本)配置)にして、毎時1本運行程度で1運用1予備(バンドン~パダララン所要時間20分程度なら1運用で十分です)で、多客期のみ2運用とかにすれば、なんとかやり繰りは出来るでしょう。高速鉄道の座席が実際、どこまで埋まるかは未知数で、それによっては4連で回してしまうかもしれないですし、KAIとしても、その辺は様子見で、余ればジョグジャ空港線に一部は戻されるということもあるかもしれません。

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