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幻の8両目の東風、ついに本線上へ
撮影:Agna Ihsan様

果たして開業するのか、それとも開業したことにするのか、はたまた開業延期なのか、凶事を呼ぶ2023年8月17日、インドネシア独立記念日でしたが、何事もなく、平穏無事に終わりました。いや、本当に何もなかった。もはやLRTも、高速鉄道も初めから無かったかのようなそんな独立記念日の関連行事でした・・・。いや、実は何事も無くなかった、大変なことが起きました。一応、前日夜にLRTも高速鉄道も念には念を入れて、独立記念日のイベントが無いことを確認しており、週末に控える長旅の為にもゆっくり過ごそうと考えていたところ、当日朝になってバンドンから風雲急を告げる知らせが。




なんと、門外不出だった幻の赤い東風が本線上に出たと言うのです。うわぁ、やられたわ・・・。ここもう数週間以上、試運転も工臨も一切設定なく、線路際も閑古鳥が鳴いていたと言うのに、独立記念日にこれを当ててくるか!!油断は禁物でした・・・。ジャカルタからでは当然、間に合うわけも無く・・・。おいおいおい、今日は何もやらなのではなかったのか・・・。例の大人の事情が片付くまで、物理的に試運転も出来ず、開店休業状態ではなかったのか・・・。確かに、だからこそ、東風の試運転にはうってつけだったのですが、何も独立記念日にやらなくても。完全に狙ってるでしょうね。独立記念日に列車は走ったと。しかも、この東風は他の7両のような建設機材ではなく、れっきとした車両です。

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実際のオペレーターであるKCIC(KCJB)のロゴが目を引きますが、
側面にはCRECロゴもあり、所有はこれもCRECなのか??
撮影:Agna Ihsan様

このDF4Dは、今年の5月に8両目の東風罐としてインドネシア、タンジュンプリオク港に到着し、6月上旬にテガルアール車両基地に搬入されていました。しかし、それ以来、動きは全く無し。基地内でわずかに試運転が行われていたようですが、ながらく門外不出が続いていました。このDF4Dは、従来導入されていたDF4B、DF4Cとは大きく異なります。というのも、書類上は、今回の車両は中古車両ではなく、新車として登録されています。2年前にKCICに取材に行ったときも、KCIC広報はDF4Dの新車を救援用として導入すると言っており(逆に中古の件は知らないの一点張り)、それは正しかったとうことになります。ただ、これが本当に新車なのか、今はやりのレトロフィットなのかは不明。ただ、少なくともこの古風な見てくれとは対照的に運転台には今風の計器が並んでおり、何より最大の特徴は高速鉄道車両との併結を前提に密着自動連結器になっているということです。当然、そのような用途に限定されることから、高速鉄道車両とのブレーキ協調(ブレーキ読み替え)が装備されているはず?(いや、中国の車両って、電車側に甲種輸送を見越して読み替え装置が標準装備でしたっけ??)で、そしてもしかすると最低限の給電すら出来てしまうのかもしれません。また、新車かつ、開業後も残る車両と言うことでKCICカラーに塗装されており、機関車の車番表記がありません。これでは運輸省令に引っ掛かりますので、今後、運輸省番号の添付、さらに運輸省試運転が設定される可能性があります。

そんな車両が突然飛び出して来ましたので、様々な憶測を呼びました。しかも、現在、大人の事情で、パダララン~カラワンの山登り区間の通電が止まっていますので、ここをDF4D牽引で高速鉄道車両を通過させ、まさか8月18日にハリム駅でのセレモニーを予定通り開いてしまうのではないかとも思われました。が、山を下って来ることはなく、ワリニ付近で折り返し、テガルアール車両基地に戻ってしまいました(テガルアール~ワリニの1往復だけで終了)。果たして、次はいつ走るのでしょうか。

追伸、8月18日にもまた走りました。これで終了かな。私は撮れずじまいっぽいです・・・。

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