
インドネシアに路面電車が復活⁉
かれこれ1か月近く前のお話になりますが、これがあるからこそ、ジョグジャ行きを決めたと言っても過言ではありません。さすがに保線機材の臨時回送だけの為に、1日潰すというのは…。マディウン行きBIAS、ジョコウィ大橋と、ここ1か月ほどに立て続けに発生した案件を一気に回収した次第;;というわけで、先日のジョグジャ詣の最大のネタがこちら。INKA製国産バッテリートラムの本線試運転です。INKAはバンドン工科大学と合同で、自動運転を目標としたINKA製バッテリートラムをウォノギリ線内で試験走行させると10月中旬に発表。10月29日に陸送によってINKAマディウン工場から、プルウォサリ駅構内に到着し、スラメットリヤディ通りのフライオーバー脇の大統領用車積み込み専用線付近にオンレールしています。
この試運転、覚えていますか?
同車の試運転はコロナ禍真っ只中の、2020年11月9日・10日の2日間、定期列車がほぼ運休になってしまったことを良いことに、最高速度120㎞/hの南本線上で、15㎞/h~20㎞/hというカメのようなノロさで堂々走るという芸当をやってのけていますが、平常化した今は出来るわけもなく。白羽の矢が立ったのが、ほぼ列車運行のない、かつ路面区間があるウォノギリ線が選ばれたわけです。
試運転は11月7日から22日の平日に毎日プルゥウォサリ~ソロコタ間1往復設定され(当初予定では土曜も運転になっていましたが、何らかの事情で縮小された模様)、11月26日には、当初予定に入っていなかったウォノギリまでの長距離走行を実施しました。26日が最終設定で、11月28日深夜(29日早朝)に再びINKAマディウン工場へ陸送で返却されています。
なお、ご承知の通り、このトラム車両は、当初、パレンバンLRTのプロトタイプ車両として開発されていますが、その後、パレンバンLRTは高架、高床式となることが決定し、実際には全く異なる車両が導入されているわけですが、車体側面などになんとなく面影を感じます。ただ、この実車は使い道がなくなってしまったため、長年INKA工場内で朽ちていましたが、2020年の本線試運転の後、自動運転試験車に改造され、INKA工場内での試運転が実施されていました。が、ちょうど1年前、2023年11月のINKA工場訪問時には、すでに試運転が継続されている気配もなく、車内も埃をかぶっており、まさかこれが’再び走るとは、正直思えない状況でした。
まさかこれが復活するとはねぇ
それが、まさか復活というのには政治的な要因です。ご承知の通り、新首都IKNにてCRRC製ARTの自動走行試験がまさに繰り返されていた中、就任したプラブォウォ新大統領は、新首都政府の試験結果は良好という公式見解(インドネシア大のお偉い先生方やMRTメンバーも加わっていたのですが)を否定し、大手メディアにCRRC製車両はまともに走行できず、中国に返却させるという記事を書かせ、実際にARTはIKNに残らず、中国に返却されてしまいました。その根拠となったのが、このINKA製トラム。プラブォウォ大統領の言い分では、国産でバッテリー自動走行LRTがあるのだから、輸入する必要ないとして、直ちに試験走行を続行しろとINKAに注文を入れたわけです。試験走行区間が副大統領であるジョコウィのドラ息子、ギブランの地場であるソロということも後押しし、矢継ぎ早に試運転に漕ぎつけました。すでにバッテリーが上がって動くわけのない車両をよくも数週間で直しましたよ。で、試運転初日にはギブランが試乗と、誰もが予想する動きとなりました。
試運転は11月7日から22日の平日に毎日プルゥウォサリ~ソロコタ間1往復設定され(当初予定では土曜も運転になっていましたが、何らかの事情で縮小された模様)、11月26日には、当初予定に入っていなかったウォノギリまでの長距離走行を実施しました。26日が最終設定で、11月28日深夜(29日早朝)に再びINKAマディウン工場へ陸送で返却されています。
なお、ご承知の通り、このトラム車両は、当初、パレンバンLRTのプロトタイプ車両として開発されていますが、その後、パレンバンLRTは高架、高床式となることが決定し、実際には全く異なる車両が導入されているわけですが、車体側面などになんとなく面影を感じます。ただ、この実車は使い道がなくなってしまったため、長年INKA工場内で朽ちていましたが、2020年の本線試運転の後、自動運転試験車に改造され、INKA工場内での試運転が実施されていました。が、ちょうど1年前、2023年11月のINKA工場訪問時には、すでに試運転が継続されている気配もなく、車内も埃をかぶっており、まさかこれが’再び走るとは、正直思えない状況でした。
まさかこれが復活するとはねぇ
それが、まさか復活というのには政治的な要因です。ご承知の通り、新首都IKNにてCRRC製ARTの自動走行試験がまさに繰り返されていた中、就任したプラブォウォ新大統領は、新首都政府の試験結果は良好という公式見解(インドネシア大のお偉い先生方やMRTメンバーも加わっていたのですが)を否定し、大手メディアにCRRC製車両はまともに走行できず、中国に返却させるという記事を書かせ、実際にARTはIKNに残らず、中国に返却されてしまいました。その根拠となったのが、このINKA製トラム。プラブォウォ大統領の言い分では、国産でバッテリー自動走行LRTがあるのだから、輸入する必要ないとして、直ちに試験走行を続行しろとINKAに注文を入れたわけです。試験走行区間が副大統領であるジョコウィのドラ息子、ギブランの地場であるソロということも後押しし、矢継ぎ早に試運転に漕ぎつけました。すでにバッテリーが上がって動くわけのない車両をよくも数週間で直しましたよ。で、試運転初日にはギブランが試乗と、誰もが予想する動きとなりました。

バタラクレスナ号の運行終了(13:45)を待って
14:00の定刻に出てきたINKAトラム
他人様の線路を借りているので、やはり遅延は許されないようで

なお、自動運転用の機材はウォノギリ方先頭車のみに設置されています

ソロコタ駅への裏路地を進む

え、ソロコタ駅、来ない間に高床化されてしまったんですが…
これじゃ撮影出来ないじゃん…
ちなみにウォノギリ駅の高床化も進捗率9割ほどで…

高床ホームに止まる低床トラム…
1日2往復しかない、というか運行意志のない路線であっても、高床化は必須なのですね。プルウォサリからバイクで追いかけてきましたが、だったらソロコタまで来る必要なかったな、と。雨も降ってきそうになってきたので、ここで撤収。バイクでそのままソロジェブレスに抜けました。
なお、試運転時間以外は、プルウォサリ駅のホームから見える位置に止まっている為、特に今の時期なら、朝順光で撮れるのでお得でした。午後は曇らない限り、逆光なので(雨季なのでほぼ曇ることを想定していましたが…)。

側線に留置中のトラム

真横から
なお、先頭台車はHolecからの流用品だそうで…

中間はお馴染みのなんちゃって連接台車

マニュアル運転台側
あくまでも、プラブォウォは走らせた実績を作りたいのでしょうし、こんな1/1オモチャのようなハリボテ車両が営業に耐えうるわけもなく、再び門外不出となるのか、それともIKN向けとして本格開発が進んでいくのか、注目です。
おまけ

新旧の出会い

ギブラン就任祝いで?ブルーシートが外され
綺麗に再塗装されたD52099
◆収支がかなりマズイ棒◆
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